そう言ってもらえれば、アップした甲斐があるってもんです。いやいや、なんと素晴らしい、近年稀なる満足ぞくぞくの山行ですがな。
読んでいてもワクワク、血沸き肉躍りますぞ。
背中ゾクゾクで風邪ひかんといてね。(^_-)
【 天 候 】晴れ(ず~っと)
この間の山行はず~と雨模様だったんです。普段の年なら梅雨の最後で、グズグズする日も多いのに、ずーっと晴れとは、長年積み上げた徳のおかげでしょうね。
今回と比べて何が違うんやろ…と考えたら、同行メンバーが違う! 今回は雨男も雨乙女もおらん。(^_-)
しかし…行けるときに行っておかないと。お天気もまずまずのようだ。よおし、ここしかないか! 決断の夏だ。
糞を切ってスッキリして下さいな。!(^^)! 糞詰まりは体に良くない。思った時が実行の時。よく決断しましたね。
暑さでグタッとなっているワシなんかは、貴殿を見習わないとねー。
このあたり北面の登山道は、前々からワシも是非行ってみたいと思っているのですが、行程が長いのでなかなか行けない。
長い休みがとれないこともあるし、なかなか踏ん切りもつかんです。
初日は登山口まで。登るのは翌日の早朝からだ。平日なので高速は使わず国道を走って一里野スキー場へに着いたのは17時前になってしまった。それでも「天領」の露天風呂に入る。(600円、平日18時まで)
娘が小学生のころ、一里野にスキーに来て一緒に!「天領」の湯に入ったんです。もう8年前になりますが、ワシのたった1回だけの白山北面山行。
一里野から加賀禅定道を奥長倉避難小屋泊まりで歩いたとき、最後にこの天領の温泉に入りましたね。
その娘は今、小学生の娘の母親です。(ややこしい?)
そんな思い出の露天風呂で、一人になったのでしっかりお宝画像を撮ってきました。(もちろん非公開!)
その趣味のある方にはコッソリ提供いたしまっせ~(^_-) コンビニで晩ご飯を買うのを忘れたので、カップ焼きそばでアワワを戴き、庭の畑で採れたキュウリを齧る。いい夕暮れのひと時。車のラジオを聞いているうちに夜の帳が降りてきた。
そんなもんです。走ってるうちに瀬女の道の駅まで来てしまい、売店で食べ物探したのですが…。晩ご飯を買うのを忘れた……というのが、ワシにはすでに理解の範囲を超えています。
勝山のスーパーで刺身か寿司でも買ってくれば良かったと思っても後の祭りです。
ケモノ道のような踏み分けが草ヤブの中に続いている。すでに30分のロス。ザックを降ろし、水だけ持って墳泉塔群への道へ入る。
慎重に歩いたので1時間近くかかって河原へ。降り立ったところには墳泉塔はない。
いいえ、決して道草やないんです。これも予定ルートに入ってるんですわ。先が長い……て、そら始まったばっかりやし。
そやのに、ようこれだけ道草食ってられますね。
時間的にはだいぶん予定外でしたけど…(-_-;)
男性にお礼を行って別れ、草や木の枝を掴んでケモノ道へ突入。九十九折れに草ヤブの道が続く。ササユリやゴゼンタチバナなどの花がせめてもの慰め。草ヤブがマシになると、今度は倒木や崩壊地が進路妨害する。
気持ちも荒れてきました。道がえらい荒れてるんですね。
16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。
昨年秋オープンの小屋。文句なしの快適空間だが、
きれいな小屋は気持ちいいです。ずっと寝ていたいけど…ここは建て替えオープンの新築小屋になりましたか。
co2349ピークとの鞍部がお花松原。正しい道に戻れてホッと一息。多彩な花たちが出迎えてくれ、雪解け水がジャージャーと大地を潤す、まさに天国のような一画。時間があれば一休みも二休みも、洞吹さんなら昼寝でもすることだろう、別天地である。
真っ先にお花の中で熟睡する洞吹さんが浮かびました。花に囲まれたお釈迦様…なら天国とちごて極楽浄土なのかも?名前を呼ばれたから出てきたわけじゃありませんが、そんなにいいところなのですか。
これは、是非お昼寝をしに行かねばなりませんね。
ぜひぜひ花があるうちに行って下さいマセ。
なんならガイドしましょうか?高いけど…。!(^^)!
でも、休んではおれないのだ。ひたすら前に進むしかない。時間が、時間がないんだから~~!(@_@;)
そうなんです。無理なら小桜平から山頂往復して連泊し、楽々新道を下ろうかと思ってたんですが、朝を迎えたら予定通り進んでいました。ううー、もったいない。せっかく行ったのに。
もっとゆっくりできればいいのにね。
でも、もともとの計画がタイトなのは、タイムテーブルが避難小屋の位置関係で決まるからどうしようもないしね。
北弥陀ヶ原の池塘のほとりにはハクサンコザクラが咲き乱れている。なもんて意地悪な!こんな天国を急いで通り過ぎないといけないなんて。せめてちょっと一休みしましょう。
遅れついでです。そうです。ちょっとゆっくり、ね。
荷物を降ろし、GPSを確認…と思ったらポケットにない! えー!またか!
そうか、さっき足が縺れて頭から突っ込んだあたりで抜け落ちたか…?(><)
と立ちあがったとき、ふと思い出した。前回みた後、ポケットからザックの肩帯に付け替えたんでは?GPSは、ヒモで身体かザックと繋げてないんですか。
ああ、そうだ!と見ればちゃんとあるではないですか!
読んでて、思わず噴き出しましたわー!あるある、自分のボケさ加減に呆れるばかりです。メガネを頭の上に乗せたまま「メガネがない、ない。」と叫んでるようなもんやね。
鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。おっと、ヘッデンを忘れずに。
「このまま歩いて…」がもう限界だったんですがな。とにかく鞍部までは下ったんですけど…。よくやりますねー。
またあした、置いたザックをここまで取りにこにゃならんのに。
このまま歩いて、「暗くなるまでに着かなかったらビバークする」ことは考えませんでしたか。
ツェルトもシュラフカバーも車に置いてきたもんで、やはり草叢で寝るわけには…(;一_一)
5時過ぎ、4人組に先立ってザックを回収に向かう。昨日はデポ地点から2時間かかった。こちらからは登りなのでもっとかかるかと思ったら1時間半で着いた。
この省エネ、節電が言われてるのにねえ(@_@;)往復約3時間、余計に消費したわけですな。
まあ、無駄と思うか、登山路を2度楽しんだと思うか…
ふと、まさか忘れ物は? と気になり、ポケットを探る。
ん? 右のポケットがヘンだ。あるはずのモノの感触がない。あれ~?
ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!
疑問だらけの山歩き…て本でも書きましょうか?車のキーを、ヒモもつけずにポケットに入れておくんですか。
それって、ヘンですよ。
リスクマネジメントに疑問が。
車のキーはポケットに入れるな!
水はどこにでもあると思うな!
いつも小屋が待っててくれると思うな!
ゼッタイ「なんとかなる」なんて思うな!
他にもいっぱいあるでしょうけど…(行動中にビールはご法度!って…当然ですとも!)
頭を巡らせる。昨日寝たときに落ちたとしたら小屋の中か、シュラフの中。
有ってくれよ~と祈りながら中に入る。……ない。きれいに片付いた床にはなにも落ちてない。
あとはシュラフの中だけ。そこにもなければ諦めるしかないのだ。
だから、引き返しながらそれに思いついたんですがな。(@_@;)たんぽぽさんも言ってるけど、小屋に引き返す前に、まず「シュラフの中」を探すのが先なんじゃありませんか。
どうするのかって? うふふふ、こんなこともあろうかと財布の中にスペアキーを忍ばせてあるのだ。
これも、プチっと押したらドアが開閉できるのがついてるキーがもったいないもんで。スペアキーがあるなら、往復1時間かけてわざわざ小屋まで探しに戻ることないじゃありませんか。
まず、発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。
それは虫と一緒に脳裏にちらつくので、ムシするようにしてました。三つ目の不安はありませんでしたか。
「ちゃんと、生きて下山できるんやろか……」
すべての不安が解消した。結局キーは出てこなかったが、これで家まで帰れそうだ。
勝手なもんで、もう後の人生、バラ色でした。「ここから無事故で家に帰れるんやろうか」という不安はありませんでしたか。
きっと今でしかできなかった、念願の山行だろう。もっと書き込みたいことはいっぱいありそうだったが、出来事がいっぱいあり過ぎた山だったのだ。疲れた頭の引き出しからは、なかなか記憶が出てこない。
出来事の記憶も、車のキーも出てきませんが、ひざや筋肉の痛みはしっかり出てきました。(@_@;)きっと、今が旬の山行だったことでしょう。
レポートのほかにも、忘れてしまった出来事もいっぱいあったんでしょうね。
なにはともあれ、ご無事でなにより。
お疲れさんでした。
それにしてもすごい日焼けで腕がマックロです。
洞吹さんもいい山旅をどうぞ~(^O^)/
~biwaco