懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

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biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

【 日 付 】'11.7.14~17
【 山 域 】白山(岩間道~山上jct~中宮道) 

【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ(ず~っと)
【 ルート 】15日=新岩間温泉登山口5:50~6:45岩間温泉元湯~墳泉塔群~元湯10:10~岩間道~薬師山15:10~樅が丘分岐15:50~16:10小桜平避難小屋
16日=小桜平避難小屋6:05~樅が丘分岐~見返坂~清浄ヶ原~七倉の辻9:45~大汝峰jct~11:00北縦走路降り口(昼食)11:50~ヒルバオ雪渓~お花松原13:30~地獄覗15:25~間名古ノ頭ザックデポ地17:25~三俣峠18:00~19:30ゴマ平避難小屋
17日=ゴマ平避難小屋5:00~間名古ノ頭デポ地6:45~8:15避難小屋9:45~カエデ坂~避難小屋10:50~シナノキ平避難小屋14:00~トチノキ坂~清浄坂~17:20中宮温泉~18:05三又発電所~導水管上の林道~19:00登山口駐車場


何度か登った霊峰白山。でも北側からは言ったことがない。何本かの登山路がある。どれでもいいから、一度行ってみたいなあ…と、何年か前から思っていた。いや、一里野にスキーに行ってたころからだから、もう30年近く前からになるではないか(@_@;)
日の短い秋より、やっぱり今年の夏かな…
と思っていたら、T氏曰く。「へえ~、水何リットル担ぎ上げるつもり?」
やっぱり秋かな…?とへこんでしまう。
しかし…行けるときに行っておかないと。お天気もまずまずのようだ。よおし、ここしかないか! 決断の夏だ。

14日(木)
初日は登山口まで。登るのは翌日の早朝からだ。平日なので高速は使わず国道を走って一里野スキー場へに着いたのは17時前になってしまった。それでも「天領」の露天風呂に入る。(600円、平日18時まで)
日没まで時間があるので下山予定の中宮温泉や三又発電所の導水管を下見しておく。
Uターンして林道分岐から新岩間温泉の登山口へ向かう。舗装道路ながら断崖を縫うヒタヒヤ道だ。駐車場手前のヘアピンのところで導水管の最上部を確認しておく。
山崎旅館(休業中)がある駐車場には三河№の置き車が1台だけ。ここから林道が二手に分かれる。右は楽々新道の入り口。直進が岩間道だ。いずれもゲートがあり一般車は入れない。
もう18時を回り、ヒグラシの鳴き声がうるさい。まずは蚊取り線香に火をつける。車の隣りにテントを張り、その横で食事の準備。コンビニで晩ご飯を買うのを忘れたので、カップ焼きそばでアワワを戴き、庭の畑で採れたキュウリを齧る。いい夕暮れのひと時。車のラジオを聞いているうちに夜の帳が降りてきた。
東の空から満月が上がって来た。明日も晴れるかな?

15日(金)
良く寝られた。ちょっと背中が痛かったけど…。4時過ぎには起きてあたりを散歩。
ピラフ味のα米ごはんで朝食。しっかり食べないとシャリバテしたら歩けない。キュウリとソーセージもサラダ代わりに。コーヒーで目を覚まして、さあパッキングできたら出発だ。

5:50 ゲートの横から岩間道を進む。まだ陽射しが届かないので涼しい。水場が心配だったが右の斜面から清冽な水が落ちてくる。林道はところどころ崩壊部分もあり、これでは一般車でなくても通れない。
右手に突然現れた建物は岩間休憩舎。市販地図では50分とあるが1時間近くかかってしまった。
すぐ上の川沿いにある露天風呂。パイプで熱湯と水が引いてあり、湯温調整できる。下山時ならここでひと風呂~(●^o^●)といきたいところだ。
岩間元湯の露天風呂
岩間元湯の露天風呂
P7150047.jpg (70.86 KiB) 閲覧された回数 4725 回
一休みしてから、まずは墳泉塔へ立寄ってこよう。林道を登るがそれらしい分岐がない。そのまま進むと林道が終わってしまい踏み跡も怪しい沢筋へ入りこんだ。あげくにヤブを漕いで出たのは堰堤の横。かすかな踏み跡はあるが、いくらなんでもこれは縦走路とはいえんでしょう?
GPSで確認すると、やはりそれてる。湯谷の砂防堰堤だ。行き過ぎやないか!
さっさと引き返す。ウロウロ登ったり下ったりして、ふと草叢を見ると、トタン板が草に埋もれている。なんか書いてあるぞ?「岩間墳泉塔群…」
えっ?これは…、ここなん?
ケモノ道のような踏み分けが草ヤブの中に続いている。すでに30分のロス。ザックを降ろし、水だけ持って墳泉塔群への道へ入る。小さな張出し尾根を回り込み、最後は急斜面を中ノ川へ下る。ガイドには「天然記念物の墳泉塔群を見に来るハイキング客も多い」なんて書いてあったが大ウソだ。倒木だらけ、崩壊部分も放置、濡れた草ヤブでズボンはグショグショ…(@_@;)
慎重に歩いたので1時間近くかかって河原へ。降り立ったところには墳泉塔はない。湯気を出す吹きだしは何カ所かあり、熱い湯が流れになって河原に湯船を作っている。すぐ上流側に流れ落ちている小沢は、なんと、お湯だった!まさに湯谷である。
墳泉塔は川を渡って200mほど下ったところだという。その川は雪解け水でドウドウと流れておりとても渡渉などできない。左岸をヘツレば行けるかもしれないが、それほどの気力は湧いてこない。先が長いんやから…。
帰りは思ったより早く往復で地図のコースタイム通りくらい。

さて、次は縦走路だがどこから入るんだろう? 何か情報がないかと休憩小屋に戻り、ノートなどを見ていると、上半身裸の男性が現れた。縦走路の入り口を聞くと、「墳泉塔群の分岐とおなじところ」という。先に立って案内して下さった。草叢のトタン板を良く見ると「墳泉塔群」の文字の下に「岩間道」の文字もあったのだ。
草叢に入りすぐに右手斜面にケモノ道並の草の窪みがある。ここを上がるらしい。せめて道標くらいないんかい(><)。「これかあ…」と男性が指差す。標識の残骸が左の谷に崩れ落ちそうになったている。朽ちた倒木としか思えない。

男性にお礼を行って別れ、草や木の枝を掴んでケモノ道へ突入。九十九折れに草ヤブの道が続く。ササユリやゴゼンタチバナなどの花がせめてもの慰め。草ヤブがマシになると、今度は倒木や崩壊地が進路妨害する。
コエト小屋跡らしい平坦地を過ぎると、また急な尾根が始まる。ササにオオシラビソのような針葉樹が多くなり、やっと高山らしくなる。室堂8.4㎞の標識が倒れている(このへんの標識はほとんど倒れているが)。その先のピークに三角点標がのぞいている。腕の高度計ではまだ2000mに達していないが、どうやらここが薬師山(2023m)らしい。
いったん下り、登り返すと楽々新道と合流点に到着した。そのまま右手へ下る。今まではなかったハクサンコザクラがコイワカガミやミヤマキンバイなどと一緒に道端に乱れ咲く。踏まないように気をつけながら、まだかまだかと下って行くと広い台地の真ん中に新しい小屋が佇んでいる。
16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。
夕日を浴びる小桜平避難小屋
夕日を浴びる小桜平避難小屋
P7150138.jpg (51.69 KiB) 閲覧された回数 4725 回
昨年秋オープンの小屋。文句なしの快適空間だが、ひとつだけ贅沢をいえば水場。近くに沢はないので小屋の前の溝が唯一の水場である。北側の斜面が水源だがこの時期は枯れ気味でブヨなどが浮いた溜まり水をカップなどで器に掬い上げる。これを漉して煮沸するしかない。それでも貴重な水だ。雪渓が大きい時期ならもっと水量は多く、流れているのかもしれない。

16日(土)
真新しい小屋を貸切の一夜が明けた。今日も晴れみたい。昨日の夕食の残りご飯とワカメ味噌汁で朝食。今日は白山を越えてゴマ平避難小屋までの予定。時間が合えば山頂でpanaさんとランデブーもありうるかも?
室内を掃除して、6時過ぎに出発。花がいっぱいの登山路を樅が丘のjctを越えて見返坂を登って行くと、清浄ヶ原からの雪渓が現れる。この下部なら水場があるのでは…? 躊躇なくザックを降ろして、雪渓を下る。避難小屋前の溜まり水で作った煮沸水以外は500mlも残っていないのだ。
100mは下ったが雪渓の下部には水流はない。もっと下の谷筋まで下れば水にありつけるだろうが…。
諦めて登り返そうとして上を見ると、雪渓の切れ目のトンネル内側から融水が垂れ落ちている。手を伸ばせば届きそうだ。500mlペットボトルで滴る水を受ける。なかなか溜まらない。一口飲んでみると冷たい!ボトルを持つ手が痛いほどだ。なんとかボトルいっぱいにする。
クロユリと青空
クロユリと青空
P7160165.jpg (51.75 KiB) 閲覧された回数 4725 回
さあ、ここから100m登り返しだ。雪渓は滑るのでコバイケイソウが茂る溝型部分を登る。気がつくと回りはクロユリの群生。他にも白や黄色の花が咲きそろう。
稜線の縦走路に戻る。1時間近い時間ロスだ。なかなか予定通りには行かないが、飲み水がなくなるよりはマシだろう。

ひと登りするとハイマツ帯の平坦尾根になり、目の前に七倉山が迫る。緑の中のジグザグの登山路が南米イスカの絵文字みたいだ。あれを登れば白山はすぐだ。
急な斜面を我慢して登り、右へトラバースするように回り込むと四塚山からの道と合流。左へ進むと七倉の辻へ降り立つ。9:40。ここは釈迦新道、加賀禅定道との四つ辻。5分ほど休んで大汝峰へ向かう。
歩き始めてから初めて人と出会う。単独の男性。挨拶だけしてすれ違う。御手水鉢という巨岩。名前だけかと思ったら、上部の窪みにきれいな水が溜まっている。いざというときには命の水になるかも?
大汝峰を越えるのはシンドそうなので迂回路を進む。御宝庫といわれる岩峰が見えるとあとわずか。人が鈴なりになってる。大汝峰と御前峰からの道の合流点に標識がある。10:50。荷物を置いて御前峰ヘ行ってもいいのだが、どうやらこの先も長そうだ。あまり時間の余裕はない。
そのまま進んで北縦走路の下り口付近でランチにする。ここからまだ8.5kmもある。地図のコースタイムでは4時間半。12時に出ても5時前か…。下り中心とはいえ初めての道、ちょっと不安になる。

12時少し前に出発。岩場を下るとやがて雪渓に入る。これがヒルバオ雪渓か…。このまま稜線南側を下り「お花松原」あたりで稜線に戻る、というルートらしい。
ヒルバオ雪渓
ヒルバオ雪渓
P7160193.jpg (29.17 KiB) 閲覧された回数 4725 回
雪渓は緩んではいるがアイゼンを忘れてきたので歩きにくい。ガスが濃くなったり晴れたり。晴れると全景が分かり見通しが効くのだが…。
左の稜線から枝尾根が延びてきているところで水音がする。沢だ!
荷物を置いてポリタンとペットボトルを持ってダケカンバのヤブを分け入る。雪渓からの雪解け水が小さな沢になって流れている。まずは体にタップリと給水。2Lポリタンの煮沸水は捨てて新鮮水を充填。500mlボトルも冷たい水で一杯にする。さらに顔と頭を洗いタオルを絞って汗を拭く。あーーーー!気もっちえ―!
ヤブから出て雪渓に戻り少し下ると枝尾根の先端から先ほどの沢が雪渓に流れ込んでいるではないか! ヤブを漕いで水汲みに行かなくても、ここで汲めば良かったんだ~(@_@;)
そんな悔しさも苦笑いで済ませられるくらい、水効果で上機嫌な自分であった。ここまでは…。

雪渓がブッシュで分かれ細くなる。ちょっと変だぞ? この後、雪渓の斜度がきつくなるし…
ここで頼みのGPSの出番だ。あれ? 反応しないぞ? えーっ!バッテリー切れだ。予備、予備ッと。ザックを開けて予備の電池を探す。入れ替えると位置情報をゲット。トラック履歴は大汝峰迂回路の途中までで切れている。
で、ここは…っと。おやおや、北縦走路はもっと上の方だ。雪渓を下りすぎ。このまま下れば小白水谷を大白川ダムヘ下ってしまう。そうなればポポンタツアコンにお助けメールでも入れるしかないではないか。
しかし、それほど大きく逸れているわけではない。GPSに従って雪渓を稜線へ向かう。標高差50mほどで縦走路に出る。co2349ピークとの鞍部がお花松原。正しい道に戻れてホッと一息。多彩な花たちが出迎えてくれ、雪解け水がジャージャーと大地を潤す、まさに天国のような一画。時間があれば一休みも二休みも、洞吹さんなら昼寝でもすることだろう、別天地である。
でも、休んではおれないのだ。ひたすら前に進むしかない。時間が、時間がないんだから~~!(@_@;)

北弥陀ヶ原の池塘のほとりにはハクサンコザクラが咲き乱れている。なんて意地悪な!こんな天国を急いで通り過ぎないといけないなんて。せめてちょっと一休みしましょう。
荷物を降ろし、GPSを確認…と思ったらポケットにない! えー!またか!
そうか、さっき足が縺れて頭から突っ込んだあたりで抜け落ちたか…?(><)
う~ん、他の物ならいざしらず、GPSは探しに戻るしかないやろ…
と立ちあがったとき、ふと思い出した。前回みた後、ポケットからザックの肩帯に付け替えたんでは?
ああ、そうだ!と見ればちゃんとあるではないですか!
もう~! 安心するやら呆れるやら。
まあ、あってよかった紛失事件その①でありました。(ということは、その②も?)

もう14時半。ここからまだ2時間半もかかるらしい。5時には着きそうにない。ニッコウキスゲが咲く、本来なら快適な尾根道だ。「地獄覗」の標識。えっ?まだやったん? 通り過ぎたとばかり思っていた。それだけ頭が疲弊していたってことか。ガスで地獄尾根は隠れたままだ。
急な下りの後、登り返して間名古の頭を巻き、三俣峠から尾根を下ればゴマ平避難小屋だ。しかし、地獄覗あたりから極端に疲労感が激しく、力が出ない。とても登り返しは無理そうだ。
そう言えば、6月の赤兎山でもバテた。あれは二日酔いの言訳ができた。次の穴毛谷の下山でもバテた。あれも登りで調子に乗り過ぎた言訳ができた。しかし…(-_-;)
3度続けば言訳はできない。これが体力の実態なんだ。あと少しとはいえ、このままではどこまで歩けるか…? 最低限、明るいうちに小屋まで辿り着かないと。
鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。おっと、ヘッデンを忘れずに。
ザックに雨カバーをかけ道端に置く。荷がないだけになんとか歩けそうだ。間名古の頭の巻き道は思ったより平坦で助かる。すぐに三俣峠。日没間近、最後の急坂をまだかまだかと下り、小屋が見えたときはやっと生きた心地がした。
人声がして、入ると薄暗い中、数人がもう就寝体勢だ。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。

17日(日)
背中も膝も痛くて寝苦しい夜も、朝方には熟睡したみたいだ。小屋を出ていく同宿者の物音で目が覚め4時過ぎに起きる。
同宿は石川県のご夫婦と京都の4人組。ご夫婦は先に出発された。
5時過ぎ、4人組に先立ってザックを回収に向かう。昨日はデポ地点から2時間かかった。こちらからは登りなのでもっとかかるかと思ったら1時間半で着いた。夜露にも濡れず待っててくれたザックを回収し引き返そうとしたところでテント泊の単独男性に出会う。聞けば自分とは逆コース回りで同じルートらしい。エール交換して別れ、少し進むと4人組がやって来た。それ以来は誰とも出会わず、小屋へ戻る。
火の御子峰(17日)
火の御子峰(17日)
P7170223.jpg (64.99 KiB) 閲覧された回数 4725 回
命の恩人の避難小屋はちょっとトイレ臭がきついが贅沢言ったらバチが当たる。遅まきなのか早すぎるのか? 朝昼食にする。水場は北縦走路を少し戻ったところで豊富な沢水が汲める。やはり水がある小屋はいい!
最後のα米ご飯は五目飯。オニギリ2個分の量をペロリ。さすがに腹が減っている。塩コンブに熱湯で立派な昆布スープができる。最後のソーセージも。これで中宮温泉までノンストップだ!

9:45 小屋出発。距離にしてあと8km、5時間半ほどの下りだ。遅くなったが15時半くらいには下山できるだろうか…? その後、あの導水管登りが待ってるけど…。
まずはシナノキ平避難小屋が目標。カエデ坂を下り、滝ヶ岳を登り返して下り、少し登ればいいみたい。
と思いながらカエデ坂を下る。ふと、まさか忘れ物は? と気になり、ポケットを探る。
ん? 右のポケットがヘンだ。あるはずのモノの感触がない。あれ~? 
ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!
GPSのように移動させた記憶はない。何回か確認したときは必ずあったのに…。
頭を巡らせる。昨日寝たときに落ちたとしたら小屋の中か、シュラフの中。それ以前なら縦走路のどこかだが、探しようがない。とにかく小屋まで引き返すしかない。時計を見ると小屋を出て30分ほどだ。今なら往復1時間ほどのロス。今日は時間に余裕があるから大丈夫だ。
空身で引き返す。この山行、何回こんなことやってるんやろ? ゴマ平避難小屋に入るのはこれで3度目だ。有ってくれよ~と祈りながら中に入る。……ない。きれいに片付いた床にはなにも落ちてない。
それでも確認はできたので心残りはない。あとはシュラフの中だけ。そこにもなければ諦めるしかないのだ。
どうするのかって? うふふふ、こんなこともあろうかと財布の中にスペアキーを忍ばせてあるのだ。だからこそのこの余裕。ザックを拾ってそのままシナノキ小屋へ。丁度14時。地図だとあと3時間だ。あまり休んではおれないが、シュラフを出して確認する。やはりキーはない。

しかし、これだけいろいろあると歩きながら不安になってくる。大きくは二つの不安。
まず、発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。

co1150mあたりからco700mまで清浄坂を一気に下る。中宮温泉では帰り支度の観光客に胡散臭そうに見つめられる中をトボトボとさらに下る。重いザックを中宮橋のたもとにデポ。2kmほどの車道歩きで発電所へ。
日曜日の今日は作業は休みで橋には鎖が架かっている。導水管の始まりはなんとトンネルだった。真っ暗の階段を慎重に登る。斜度は45度くらい。休み休み10分ほどでトンネルは終わり、外の階段になる。斜度がさらにきつくなる。下は見ない。右手の手すりパイプをしっかりつかんで一歩ずつ上へ向かう。最後のほうは斜度が緩くなり、上の林道に出るまで30分は掛かった。標高差で200m近くはある。

駐車場へ林道をさらに20分。さあ、キーが合うだろうか?
恐る恐るバックドアの鍵穴に差し込む。入った!左に回す。カチッ!開いた!
次はエンジン。スペアなんでドアとエンジンは別ってことも…頭を掠める。
差し込んで回そうとするが回らない?!なんで…?(@_@;)
一度抜いて、逆向きに差し込む。回す。回る!エンジン始動!!!
もう、力が抜けそう~~~~(@_@;)

すべての不安が解消した。結局キーは出てこなかったが、これで家まで帰れそうだ。ザックを回収したあと、一里野の「天領」(日祝は午後9時まで営業)で汗を流す。
無性に腹が減っている。無事生還のお祝をいよう!
R157で勝山に出て中華料理店で餃子を買い、コンビニ駐車場の端っこに駐車。アワワなどを仕入れて車中ひとり宴会だ。
翌朝帰路につく。

きっと今でしかできなかった、念願の山行だろう。もっと書き込みたいことはいっぱいありそうだったが、出来事がいっぱいあり過ぎた山だったのだ。疲れた頭の引き出しからは、なかなか記憶が出てこない。

              ~biwaco
たんぽぽ
記事: 708
登録日時: 2011年2月20日(日) 11:54

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by たんぽぽ »

Biwa爺ちゃま、こんばんは~

日の短い秋より、やっぱり今年の夏かな…
と思っていたら、T氏曰く。「へえ~、水何リットル担ぎ上げるつもり?」
やっぱり秋かな…?とへこんでしまう。

登山Map見ると小屋の周囲には水場が確保されているようですね。

すぐ上の川沿いにある露天風呂。パイプで熱湯と水が引いてあり、湯温調整できる。下山時ならここでひと風呂~(●^o^●)といきたいところだ。
橋を渡ったところのお風呂懐かしいデス!
誰と入ったかはナイショだよ~ん。

一休みしてから、まずは墳泉塔へ立寄ってこよう。
これから登るのに墳泉塔群の河原まで下るの~??
メチャ余裕ですね、たんぽぽはよ~マネしません。

墳泉塔は川を渡って200mほど下ったところだという。その川は雪解け水でドウドウと流れておりとても渡渉などできない。左岸をヘツレば行けるかもしれないが、それほどの気力は湧いてこない。先が長いんやから…。
墳泉塔群はジャブジャブしないと行けませんよ、次回のお楽しみですね。

帰りは思ったより早く往復で地図のコースタイム通りくらい。
これから暑い中を登るというのに余裕たっぷりですね。

コエト小屋跡らしい平坦地を過ぎると、また急な尾根が始まる。ササにオオシラビソのような針葉樹が多くなり、やっと高山らしくなる。
ここは木陰を歩けるみたいですね。

いったん下り、登り返すと楽々新道と合流点に到着した。そのまま右手へ下る。今まではなかったハクサンコザクラがコイワカガミやミヤマキンバイなどと一緒に道端に乱れ咲く。踏まないように気をつけながら、まだかまだかと下って行くと広い台地の真ん中に新しい小屋が佇んでいる。
16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。

余裕の初日お疲れさま!

昨年秋オープンの小屋。文句なしの快適空間だが、ひとつだけ贅沢をいえば水場。近くに沢はないので小屋の前の溝が唯一の水場である。北側の斜面が水源だがこの時期は枯れ気味でブヨなどが浮いた溜まり水をカップなどで器に掬い上げる。これを漉して煮沸するしかない。それでも貴重な水だ。雪渓が大きい時期ならもっと水量は多く、流れているのかもしれない。
やっぱり水には苦労しましたか。

真新しい小屋を貸切の一夜が明けた。今日も晴れみたい。昨日の夕食の残りご飯とワカメ味噌汁で朝食。今日は白山を越えてゴマ平避難小屋までの予定。時間が合えば山頂でpanaさんとランデブーもありうるかも?
全くノーテンキな目覚めでございますね~

諦めて登り返そうとして上を見ると、雪渓の切れ目のトンネル内側から融水が垂れ落ちている。手を伸ばせば届きそうだ。500mlペットボトルで滴る水を受ける。なかなか溜まらない。一口飲んでみると冷たい!ボトルを持つ手が痛いほどだ。なんとかボトルいっぱいにする。
まずは満タンでひと安心ですね。

歩き始めてから初めて人と出会う。単独の男性。挨拶だけしてすれ違う。御手水鉢という巨岩。名前だけかと思ったら、上部の窪みにきれいな水が溜まっている。いざというときには命の水になるかも?
まだ先は長いです、命水に不自由せぬように合掌しましたか?

大汝峰を越えるのはシンドそうなので迂回路を進む。御宝庫といわれる岩峰が見えるとあとわずか。人が鈴なりになってる。大汝峰と御前峰からの道の合流点に標識がある。10:50。荷物を置いて御前峰ヘ行ってもいいのだが、どうやらこの先も長そうだ。あまり時間の余裕はない。
この時間、ちょっと南のところでたんぽぽは苦戦しとりましたわ。

そのまま進んで北縦走路の下り口付近でランチにする。ここからまだ8.5kmもある。地図のコースタイムでは4時間半。12時に出ても5時前か…。下り中心とはいえ初めての道、ちょっと不安になる。
眺めがいいからランチもしたくなるでしょう。
IMG_1306-s.JPG
左の稜線から枝尾根が延びてきているところで水音がする。沢だ!
荷物を置いてポリタンとペットボトルを持ってダケカンバのヤブを分け入る。雪渓からの雪解け水が小さな沢になって流れている。まずは体にタップリと給水。2Lポリタンの煮沸水は捨てて新鮮水を充填。500mlボトルも冷たい水で一杯にする。さらに顔と頭を洗いタオルを絞って汗を拭く。あーーーー!気もっちえ―!

ひたすら水を求めての尾根歩き、暑いから仕方ないね。

で、ここは…っと。おやおや、北縦走路はもっと上の方だ。雪渓を下りすぎ。このまま下れば小白水谷を大白川ダムヘ下ってしまう。そうなればポポンタツアコンにお助けメールでも入れるしかないではないか。
残念ながらここは圏外エリアでした、ぽぽんたもBiwa爺ちゃまコールに何度トライしたことか。

もう14時半。ここからまだ2時間半もかかるらしい。5時には着きそうにない。ニッコウキスゲが咲く、本来なら快適な尾根道だ。「地獄覗」の標識。えっ?まだやったん? 通り過ぎたとばかり思っていた。それだけ頭が疲弊していたってことか。ガスで地獄尾根は隠れたままだ。
こんなときに恐いとこは見ないほうがいいですよ。

急な下りの後、登り返して間名古の頭を巻き、三俣峠から尾根を下ればゴマ平避難小屋だ。しかし、地獄覗あたりから極端に疲労感が激しく、力が出ない。とても登り返しは無理そうだ。
あ~あ、穴毛の下りで後悔したんじゃないの?

鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。おっと、ヘッデンを忘れずに。
ザックに雨カバーをかけ道端に置く。荷がないだけになんとか歩けそうだ。間名古の頭の巻き道は思ったより平坦で助かる。すぐに三俣峠。日没間近、最後の急坂をまだかまだかと下り、小屋が見えたときはやっと生きた心地がした。

すごい英断に出ましたね!

人声がして、入ると薄暗い中、数人がもう就寝体勢だ。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。

そうそう、世の中になんともならん人生なんてありません、どうにかなっていくものです。

5時過ぎ、4人組に先立ってザックを回収に向かう。昨日はデポ地点から2時間かかった。こちらからは登りなのでもっとかかるかと思ったら1時間半で着いた。夜露にも濡れず待っててくれたザックを回収し引き返そうとしたところでテント泊の単独男性に出会う。聞けば自分とは逆コース回りで同じルートらしい。エール交換して別れ、少し進むと4人組がやって来た。それ以来は誰とも出会わず、小屋へ戻る。
往復2.5時間ですか?これもすごいなあ~

空身で引き返す。この山行、何回こんなことやってるんやろ? ゴマ平避難小屋に入るのはこれで3度目だ。有ってくれよ~と祈りながら中に入る。……ない。きれいに片付いた床にはなにも落ちてない。
それでも確認はできたので心残りはない。あとはシュラフの中だけ。そこにもなければ諦めるしかないのだ。

引き返す前にまずシュラフの中を調べませんか?

どうするのかって? うふふふ、こんなこともあろうかと財布の中にスペアキーを忍ばせてあるのだ。だからこそのこの余裕。ザックを拾ってそのままシナノキ小屋へ。丁度14時。地図だとあと3時間だ。あまり休んではおれないが、シュラフを出して確認する。やはりキーはない。
スペアキーあるんならそのまま下りましょう、エネルギー切れする前にね。

しかし、これだけいろいろあると歩きながら不安になってくる。大きくは二つの不安。
まず、発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。

も~う、ほんなこと知らんがな~

駐車場へ林道をさらに20分。さあ、キーが合うだろうか?
恐る恐るバックドアの鍵穴に差し込む。入った!左に回す。カチッ!開いた!
次はエンジン。スペアなんでドアとエンジンは別ってことも…頭を掠める。
差し込んで回そうとするが回らない?!なんで…?(@_@;)
一度抜いて、逆向きに差し込む。回す。回る!エンジン始動!!!
もう、力が抜けそう~~~~(@_@;)

やれやれ、ホッ・・・
読んでても疲れますわ。

きっと今でしかできなかった、念願の山行だろう。もっと書き込みたいことはいっぱいありそうだったが、出来事がいっぱいあり過ぎた山だったのだ。疲れた頭の引き出しからは、なかなか記憶が出てこない。
記憶が引き出しから出てきた頃にはきっとキーも一緒に出てきますよ。
お疲れさまでした!
DSC05755-s.JPG
Kasaya
記事: 927
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by Kasaya »

biwacoさん こんばんは
私のレポにニアミスと書かれていたのでどこを歩いていたのか思ってましたが、
すごいことをやってましたねえ

【 日 付 】'11.7.14~17
長期連休いいですねえ

17日=ゴマ平避難小屋5:00~間名古ノ頭デポ地6:45~8:15避難小屋9:45~カエデ坂~避難小屋10:50~シナノキ平避難小屋14:00
このデポ地って何のことかと思ってました。後で氷解です

しかし…行けるときに行っておかないと。お天気もまずまずのようだ。よおし、ここしかないか! 決断の夏だ。
北からの白山は不便なので皆さん行かないですよね。私も七倉の辻から見ていましたが、ちょっと難しいなと思ってました
英断です。

すぐ上の川沿いにある露天風呂。パイプで熱湯と水が引いてあり、湯温調整できる。下山時ならここでひと風呂~(●^o^●)といきたいところだ。
人は殆どこないのでしょう。良さそうですねえ。
さて、次は縦走路だがどこから入るんだろう? 何か情報がないかと休憩小屋に戻り、ノートなどを見ていると、上半身裸の男性が現れた。縦走路の入り口を聞くと、「墳泉塔群の分岐とおなじところ」という。先に立って案内して下さった。草叢のトタン板を良く見ると「墳泉塔群」の文字の下に「岩間道」の文字もあったのだ。
草叢に入りすぐに右手斜面にケモノ道並の草の窪みがある。ここを上がるらしい。せめて道標くらいないんかい(><)。「これかあ…」と男性が指差す。標識の残骸が左の谷に崩れ落ちそうになったている。朽ちた倒木としか思えない。

白山はどこでも道が整備されていると思ってましたが、やはり歩く人の少ないところはヤブヤブですか

16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。
今回はテントではなく避難小屋利用ですか

。北側の斜面が水源だがこの時期は枯れ気味でブヨなどが浮いた溜まり水をカップなどで器に掬い上げる。これを漉して煮沸するしかない。それでも貴重な水だ。雪渓が大きい時期ならもっと水量は多く、流れているのかもしれない。
水って貴重ですねえ。サイト地は水の豊富なところがいいといつも願ってます。

さあ、ここから100m登り返しだ。雪渓は滑るのでコバイケイソウが茂る溝型部分を登る。気がつくと回りはクロユリの群生。他にも白や黄色の花が咲きそろう。
黒百合も群生するんだ。一つ二つと咲いているところしか見たことがありません。

大汝峰を越えるのはシンドそうなので迂回路を進む。御宝庫といわれる岩峰が見えるとあとわずか。人が鈴なりになってる。大汝峰と御前峰からの道の合流点に標識がある。10:50。荷物を置いて御前峰ヘ行ってもいいのだが、どうやらこの先も長そうだ。あまり時間の余裕はない。
行動記録に御前峰がないのが不思議でしたが、時間が足りなかったのですねえ。先が見えないと不安が先にたちます

左の稜線から枝尾根が延びてきているところで水音がする。沢だ!
水がどうしても気になりますね。分かります。

ここで頼みのGPSの出番だ。あれ? 反応しないぞ? えーっ!バッテリー切れだ。予備、予備ッと。ザックを開けて予備の電池を探す。入れ替えると位置情報をゲット。トラック履歴は大汝峰迂回路の途中までで切れている。
GPSはバッテリーが切れるときに何か警報は出ないのでしょうか。いつの間にか切れていて、ログが取れていないことがあります。
知らせてくれるといいんだけど。

でも、休んではおれないのだ。ひたすら前に進むしかない。時間が、時間がないんだから~~!(@_@;)
単独行で未知のルートの場合いつも時間が気になります。

そうか、さっき足が縺れて頭から突っ込んだあたりで抜け落ちたか…?(><)
う~ん、他の物ならいざしらず、GPSは探しに戻るしかないやろ…
と立ちあがったとき、ふと思い出した。前回みた後、ポケットからザックの肩帯に付け替えたんでは?
ああ、そうだ!と見ればちゃんとあるではないですか!
もう~! 安心するやら呆れるやら。

とりに戻る前に冷静になれてよかったですね。こういうときは得てして行動してしまうものです。

鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。おっと、ヘッデンを忘れずに。
私ならビバークしてしまいそうですが。

人声がして、入ると薄暗い中、数人がもう就寝体勢だ。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。

とりあえずは何とかなった。でも落ち着かない、ザックはちゃんとあるかななどなど。

命の恩人の避難小屋はちょっとトイレ臭がきついが贅沢言ったらバチが当たる。遅まきなのか早すぎるのか? 朝昼食にする。水場は北縦走路を少し戻ったところで豊富な沢水が汲める。やはり水がある小屋はいい!
ここは水が豊富なんですね。いい情報です。

ん? 右のポケットがヘンだ。あるはずのモノの感触がない。あれ~? 
ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!

あらら。キーは普通落さないようにザックの中にしまいませんか?

どうするのかって? うふふふ、こんなこともあろうかと財布の中にスペアキーを忍ばせてあるのだ。だからこそのこの余裕。ザックを拾って
スペアーキーがあるのならどうして戻った?やっぱりメインのほうがいい。色々思考されたのでしょう。

きながら不安になってくる。大きくは二つの不安。
まず、発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。

こういう時はマイナス思考が働くようです。特に一人の時は。

駐車場へ林道をさらに20分。さあ、キーが合うだろうか?
恐る恐るバックドアの鍵穴に差し込む。入った!左に回す。カチッ!開いた!
次はエンジン。スペアなんでドアとエンジンは別ってことも…頭を掠める。
差し込んで回そうとするが回らない?!なんで…?(@_@;)
一度抜いて、逆向きに差し込む。回す。回る!エンジン始動!!!
もう、力が抜けそう~~~~(@_@;)

良かった!

すべての不安が解消した。結局キーは出てこなかったが、これで家まで帰れそうだ。ザックを回収したあと、一里野の「天領」(日祝は午後9時まで営業)で汗を流す。
ホントにキーは出てこなかったのですか。どこかからぽろっと出てきそうな感じです
きっと今でしかできなかった、念願の山行だろう。もっと書き込みたいことはいっぱいありそうだったが、出来事がいっぱいあり過ぎた山だったのだ。疲れた頭の引き出しからは、なかなか記憶が出てこない。
不安が一杯の単独山行。心に残る山ですねえ。心の動きが伝わってきます。
お疲れ様でした。

kasaya

              
緑水
記事: 749
登録日時: 2011年3月14日(月) 02:52

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by 緑水 »

琵琶コッコのジサマ、今朝はビックなレポ読ませてもらいチョッと身体がシャキってしましたワン
biwaco さんが書きました:【 日 付 】'11.7.14~17
【 山 域 】白山(岩間道~山上jct~中宮道) 
]

よくやりましたね、緑ちゃん一里野からの偵察はなんどかしてます。
・中宮温泉~湯泉山
・岩間温泉~コエト小屋跡
・岩間温泉~楽々新道、途中まで
・ブナオ観察~しかり場~一里野

● 市ノ瀬~白山~七倉山~一里野 への計画もいつの間にか頓挫だわん。
でも好い刺激を貰いましたワンよ、ありがとさんですた。

しかし…行けるときに行っておかないと。お天気もまずまずのようだ。よおし、ここしかないか! 決断の夏だ。


ゴリッパ、やれるときにやる大事ですよね。緑ちゃん期を逃がしたみたいだなあ。
でもいつまでも拘ってると次の美味しいメニューも逃してしまうようでね、ナンか迷うなあ


14日(木)
それでも「天領」の露天風呂に入る。(600円、平日18時まで)
日没まで時間があるので下山予定の中宮温泉や三又発電所の導水管を下見しておく。


この導水管道は近くて好いです、3度行ったよ春の妖精が花ざかりの頃だ。


山崎旅館(休業中)がある駐車場には三河№の置き車が1台だけ。ここから林道が二手に分かれる。右は楽々新道の入り口。直進が岩間道だ。いずれもゲートがあり一般車は入れない。

おばあさんが亡くなってモウ閉鎖なんだろうなあ、道路も狭く怖い道だね

15日(金)
ピラフ味のα米ごはんで朝食。しっかり食べないとシャリバテしたら歩けない。キュウリとソーセージもサラダ代わりに。コーヒーで目を覚まして、さあパッキングできたら出発だ。


人様の食料計画がスゴク気になるんだよね。
初日は車の横なんだから、夕食は何でも出来ますよね、すき焼きでも刺し身でも肴に地酒でね :D
朝もご飯をシッカリ食べれます・・・



右手に突然現れた建物は岩間休憩舎。市販地図では50分とあるが1時間近くかかってしまった。
すぐ上の川沿いにある露天風呂。パイプで熱湯と水が引いてあり、湯温調整できる。下山時ならここでひと風呂~(●^o^●)といきたいところだ


好い温泉場です、タダダモンネ。ココ基地にしてね遊ぶの :D
小桜平避難小屋で泊るもいいね 8-) 七倉山に往復したりね。余裕揺ったりガ今の計画ですわ ;)


ケモノ道のような踏み分けが草ヤブの中に続いている。すでに30分のロス。ザックを降ろし、水だけ持って墳泉塔群への道へ入る。小さな張出し尾根を回り込み、最後は急斜面を中ノ川へ下る。ガイドには「天然記念物の墳泉塔群を見に来るハイキング客も多い」なんて書いてあったが大ウソだ。倒木だらけ、崩壊部分も放置、濡れた草ヤブでズボンはグショグショ…(@_@;)

よう行きましたなあ、緑ちゃん途中まで行きながら。こらアカンで引き換えしてます。
ヤッパジサマは狂団信者の方だけあり面目躍如ですなあ。まだ先があるのになあ。


草や木の枝を掴んでケモノ道へ突入。九十九折れに草ヤブの道が続く。ササユリやゴゼンタチバナなどの花がせめてもの慰め。草ヤブがマシになると、今度は倒木や崩壊地が進路妨害する。

廃道に近い感じですか?緑チャンときは残雪でブナの芽吹きの頃、でもガス中になり戻ったよなあ。

いったん下り、登り返すと楽々新道と合流点に到着した。そのまま右手へ下る。今まではなかったハクサンコザクラがコイワカガミやミヤマキンバイなどと一緒に道端に乱れ咲く。踏まないように気をつけながら、まだかまだかと下って行くと広い台地の真ん中に新しい小屋が佇んでいる。
16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。昨年秋オープンの小屋。


新品ですか、嫁と山小屋は新しいほどいい言うもんね、ネコゴチは良かったでしょうな。
楽々新道から上がってココで泊り、岩間の温泉でお風呂が好いね :D


16日(土)
今日は白山を越えてゴマ平避難小屋までの予定。時間が合えば山頂でpanaさんとランデブーもありうるかも?


これもケッコウ遠いがな、体力に自信があるんだね。室堂に泊りpanaちゃんに愛すればよかったのにサ


ひと登りするとハイマツ帯の平坦尾根になり、目の前に七倉山が迫る。緑の中のジグザグの登山路が南米イスカの絵文字みたいだ。あれを登れば白山はすぐだ。
12時少し前に出発。岩場を下るとやがて雪渓に入る。これがヒルバオ雪渓か…。このまま稜線南側を下り「お花松原」あたりで稜線に戻る、というルートらしい。


七倉山、お花松原へ緑ちゃん憧れてマン念。行きたいなあ。

co2349ピークとの鞍部がお花松原。正しい道に戻れてホッと一息。多彩な花たちが出迎えてくれ、雪解け水がジャージャーと大地を潤す、まさに天国のような一画。時間があれば一休みも二休みも、洞吹さんなら昼寝でもすることだろう、別天地である。

そんなに好いところなん、行きたいなあ :( 天国だから女官もいたんでしょ。よくぞ来て下さいました、ササをドウゾなんてね膝枕で寝むれば卑下がこそばゆいな・・・なんてね

鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。


酔うやりますなあ、鶯平辺りで遭難ビバークは考えませんでしたか。天気は安定してるし。

17日(日)
夜露にも濡れず待っててくれたザックを回収し引き返そうとしたところでテント泊の単独男性に出会う。聞けば自分とは逆コース回りで同じルートらしい。


逆の方のが好いかも、岩間の温泉が待ってるし、下山は安全の方が好いもんね。

最後のα米ご飯は五目飯。オニギリ2個分の量をペロリ。さすがに腹が減っている。塩コンブに熱湯で立派な昆布スープができる。最後のソーセージも。これで中宮温泉までノンストップだ!

食えば元気がでる、里に出れば美味しいプシューが待ってる :lol: 元気回復ですな

ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!

ナニヤッてんのさ~ :oops: 、一番大切なのはザックのポケットでしょ。
それより車のどこかへ貼り付けて隠しとけばいいに、スペアは持つけどね。


ザックを拾ってそのままシナノキ小屋へ。丁度14時。地図だとあと3時間だ。あまり休んではおれないが、シュラフを出して確認する。やはりキーはない。

このコースには2軒の避難小屋があるのね、安心だね


発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。


変なジジイだなあ、どうにもならんコト考えるな、着いてからでいいの。
水に放射能なんて思わないのは正常かな


重いザックを中宮橋のたもとにデポ。2kmほどの車道歩きで発電所へ。
導水管の始まりはなんとトンネルだった。真っ暗の階段を慎重に登る。斜度は45度くらい。標高差で200m近くはある。


命綱のザック君をまあアチコチにデポさせますなあ、戻ってきて無かったらドナイすんのさ。


R157で勝山に出て中華料理店で餃子を買い、コンビニ駐車場の端っこに駐車。アワワなどを仕入れて車中ひとり宴会だ。
翌朝帰路につく。


嬉しかったでしょう、全身に満足が満ち溢れたことでしょうね。読んでて涙が出そうはウソ

きっと今でしかできなかった、念願の山行だろう。もっと書き込みたいことはいっぱいありそうだったが、出来事がいっぱいあり過ぎた山だったのだ。疲れた頭の引き出しからは、なかなか記憶が出てこない。  

ジジイになってからの今はすぐに過ぎていくよ、思ったらすぐ行動にする。大事だよなあ。
緑ちゃん気持ち弛んでるから、渇ととレポありがとう。
忘れ物は気を付けなければね、胆を干したままではあきまへん

                      緑水

        
落第忍者
記事: 1229
登録日時: 2011年2月20日(日) 15:31
お住まい: 三重県伊賀市
連絡する:

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by 落第忍者 »

biwacoさん、こんばんは。

岩間道ってどんな道だろうと思って、石川県の白山サイトを見たら、下記のような注意が載っていました。

**************************************************************************************************************************

楽々新道・岩間道の状況について(6月30日現在の情報)
小桜平避難小屋までは小規模な残雪があるのみで通行に問題ありません。
小桜平避難小屋から岩間道の分岐までは雪渓のトラバースが2箇所あります。
岩間道分岐から七倉山分岐までの雪は見返り坂上部に1箇所、七倉山の登りに1箇所のみ。
七倉山分岐付近は雪が残っている箇所もあり、急傾斜で滑落の危険もあるので注意してください。
岩間道の薬師山より下は雪はないが、登山道をふさぐ倒木が多い。
岩間道分岐から薬師山までの道は分岐から雪渓があり、ルートをそれてしまうことがある。視界不良時の道迷いに注意してください。
噴泉塔へ下る道は大幅に崩れており、通行に大きな支障があります。
新岩間までの道路にも落石があり大変危険です。
岩間道の利用はお勧めしませんので、別ルートをご利用ください。

**************************************************************************************************************************

楽々新道や中宮道と比べると、距離的には短そうですが、大変そうな感じですね。
あえて困難な道を選ばれたのでしょうか?

私は車のスペアキーはザックに忍ばせていますが、本キーの方は100均で買ったカールコードでズボンのベルト通しに繋いでいます。
何かに引っ掛けて切れてしまうと終わりですが、裸で持つよりはいいかもしれません。

北からの道も歩いてみたいとは思いますが、なかなか思い切れませんね。
落第忍者
アバター
柳川洞吹
記事: 681
登録日時: 2011年2月22日(火) 22:07
お住まい: クルマの中(簡易旅館仕様車)

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by 柳川洞吹 »

biwacoさん こんばんは

いやいや、なんと素晴らしい、近年稀なる満足ぞくぞくの山行ですがな。
読んでいてもワクワク、血沸き肉躍りますぞ。

【 天 候 】晴れ(ず~っと)

普段の年なら梅雨の最後で、グズグズする日も多いのに、ずーっと晴れとは、長年積み上げた徳のおかげでしょうね。

何度か登った霊峰白山。でも北側からは言ったことがない。何本かの登山路がある。どれでもいいから、一度行ってみたいなあ…と、何年か前から思っていた。いや、一里野にスキーに行ってたころからだから、もう30年近く前からになるではないか(@_@;)
日の短い秋より、やっぱり今年の夏かな…
しかし…行けるときに行っておかないと。お天気もまずまずのようだ。よおし、ここしかないか! 決断の夏だ。


思った時が実行の時。よく決断しましたね。
暑さでグタッとなっているワシなんかは、貴殿を見習わないとねー。
このあたり北面の登山道は、前々からワシも是非行ってみたいと思っているのですが、行程が長いのでなかなか行けない。
長い休みがとれないこともあるし、なかなか踏ん切りもつかんです。

初日は登山口まで。登るのは翌日の早朝からだ。平日なので高速は使わず国道を走って一里野スキー場へに着いたのは17時前になってしまった。それでも「天領」の露天風呂に入る。(600円、平日18時まで)

もう8年前になりますが、ワシのたった1回だけの白山北面山行。
一里野から加賀禅定道を奥長倉避難小屋泊まりで歩いたとき、最後にこの天領の温泉に入りましたね。

コンビニで晩ご飯を買うのを忘れたので、カップ焼きそばでアワワを戴き、庭の畑で採れたキュウリを齧る。いい夕暮れのひと時。車のラジオを聞いているうちに夜の帳が降りてきた。

晩ご飯を買うのを忘れた……というのが、ワシにはすでに理解の範囲を超えています。

ケモノ道のような踏み分けが草ヤブの中に続いている。すでに30分のロス。ザックを降ろし、水だけ持って墳泉塔群への道へ入る。小さな張出し尾根を回り込み、最後は急斜面を中ノ川へ下る。ガイドには「天然記念物の墳泉塔群を見に来るハイキング客も多い」なんて書いてあったが大ウソだ。倒木だらけ、崩壊部分も放置、濡れた草ヤブでズボンはグショグショ…(@_@;)
慎重に歩いたので1時間近くかかって河原へ。降り立ったところには墳泉塔はない。
墳泉塔は川を渡って200mほど下ったところだという。その川は雪解け水でドウドウと流れておりとても渡渉などできない。左岸をヘツレば行けるかもしれないが、それほどの気力は湧いてこない。先が長いんやから…。


先が長い……て、そら始まったばっかりやし。
そやのに、ようこれだけ道草食ってられますね。

男性にお礼を行って別れ、草や木の枝を掴んでケモノ道へ突入。九十九折れに草ヤブの道が続く。ササユリやゴゼンタチバナなどの花がせめてもの慰め。草ヤブがマシになると、今度は倒木や崩壊地が進路妨害する。

道がえらい荒れてるんですね。

16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。
昨年秋オープンの小屋。文句なしの快適空間だが、ひとつだけ贅沢をいえば水場。近くに沢はないので小屋の前の溝が唯一の水場である。


ここは建て替えオープンの新築小屋になりましたか。

諦めて登り返そうとして上を見ると、雪渓の切れ目のトンネル内側から融水が垂れ落ちている。手を伸ばせば届きそうだ。500mlペットボトルで滴る水を受ける。なかなか溜まらない。一口飲んでみると冷たい!ボトルを持つ手が痛いほどだ。なんとかボトルいっぱいにする。
さあ、ここから100m登り返しだ。雪渓は滑るのでコバイケイソウが茂る溝型部分を登る。気がつくと回りはクロユリの群生。他にも白や黄色の花が咲きそろう。
稜線の縦走路に戻る。1時間近い時間ロスだ。なかなか予定通りには行かないが、飲み水がなくなるよりはマシだろう。


やはり、水確保に苦労しますね。

そのまま進んで北縦走路の下り口付近でランチにする。ここからまだ8.5kmもある。地図のコースタイムでは4時間半。12時に出ても5時前か…。下り中心とはいえ初めての道、ちょっと不安になる。

長いものね。

標高差50mほどで縦走路に出る。co2349ピークとの鞍部がお花松原。正しい道に戻れてホッと一息。多彩な花たちが出迎えてくれ、雪解け水がジャージャーと大地を潤す、まさに天国のような一画。時間があれば一休みも二休みも、洞吹さんなら昼寝でもすることだろう、別天地である。

名前を呼ばれたから出てきたわけじゃありませんが、そんなにいいところなのですか。
これは、是非お昼寝をしに行かねばなりませんね。

でも、休んではおれないのだ。ひたすら前に進むしかない。時間が、時間がないんだから~~!(@_@;)

ううー、もったいない。せっかく行ったのに。
もっとゆっくりできればいいのにね。
でも、もともとの計画がタイトなのは、タイムテーブルが避難小屋の位置関係で決まるからどうしようもないしね。

北弥陀ヶ原の池塘のほとりにはハクサンコザクラが咲き乱れている。なんて意地悪な!こんな天国を急いで通り過ぎないといけないなんて。せめてちょっと一休みしましょう。

そうです。ちょっとゆっくり、ね。

荷物を降ろし、GPSを確認…と思ったらポケットにない! えー!またか!
そうか、さっき足が縺れて頭から突っ込んだあたりで抜け落ちたか…?(><)


GPSは、ヒモで身体かザックと繋げてないんですか。

と立ちあがったとき、ふと思い出した。前回みた後、ポケットからザックの肩帯に付け替えたんでは?
ああ、そうだ!と見ればちゃんとあるではないですか!


メガネを頭の上に乗せたまま「メガネがない、ない。」と叫んでるようなもんやね。

もう14時半。ここからまだ2時間半もかかるらしい。5時には着きそうにない。
3度続けば言訳はできない。これが体力の実態なんだ。あと少しとはいえ、このままではどこまで歩けるか…? 最低限、明るいうちに小屋まで辿り着かないと。
鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。おっと、ヘッデンを忘れずに。


よくやりますねー。
またあした、置いたザックをここまで取りにこにゃならんのに。
このまま歩いて、「暗くなるまでに着かなかったらビバークする」ことは考えませんでしたか。

人声がして、入ると薄暗い中、数人がもう就寝体勢だ。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。


水だけ飲んで寝る……というのもわびしいなあ。

5時過ぎ、4人組に先立ってザックを回収に向かう。昨日はデポ地点から2時間かかった。こちらからは登りなのでもっとかかるかと思ったら1時間半で着いた。

往復約3時間、余計に消費したわけですな。

9:45 小屋出発。距離にしてあと8km、5時間半ほどの下りだ。遅くなったが15時半くらいには下山できるだろうか…? その後、あの導水管登りが待ってるけど…。
と思いながらカエデ坂を下る。ふと、まさか忘れ物は? と気になり、ポケットを探る。
ん? 右のポケットがヘンだ。あるはずのモノの感触がない。あれ~? 
ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!


車のキーを、ヒモもつけずにポケットに入れておくんですか。
それって、ヘンですよ。
リスクマネジメントに疑問が。

頭を巡らせる。昨日寝たときに落ちたとしたら小屋の中か、シュラフの中。それ以前なら縦走路のどこかだが、探しようがない。とにかく小屋まで引き返すしかない。時計を見ると小屋を出て30分ほどだ。今なら往復1時間ほどのロス。今日は時間に余裕があるから大丈夫だ。
空身で引き返す。
有ってくれよ~と祈りながら中に入る。……ない。きれいに片付いた床にはなにも落ちてない。
それでも確認はできたので心残りはない。あとはシュラフの中だけ。そこにもなければ諦めるしかないのだ。


たんぽぽさんも言ってるけど、小屋に引き返す前に、まず「シュラフの中」を探すのが先なんじゃありませんか。

どうするのかって? うふふふ、こんなこともあろうかと財布の中にスペアキーを忍ばせてあるのだ。だからこそのこの余裕。ザックを拾ってそのままシナノキ小屋へ。丁度14時。地図だとあと3時間だ。あまり休んではおれないが、シュラフを出して確認する。やはりキーはない。

スペアキーがあるなら、往復1時間かけてわざわざ小屋まで探しに戻ることないじゃありませんか。

しかし、これだけいろいろあると歩きながら不安になってくる。大きくは二つの不安。
まず、発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。


三つ目の不安はありませんでしたか。
「ちゃんと、生きて下山できるんやろか……」

すべての不安が解消した。結局キーは出てこなかったが、これで家まで帰れそうだ。

「ここから無事故で家に帰れるんやろうか」という不安はありませんでしたか。

ザックを回収したあと、一里野の「天領」(日祝は午後9時まで営業)で汗を流す。
無性に腹が減っている。無事生還のお祝をいよう!
R157で勝山に出て中華料理店で餃子を買い、コンビニ駐車場の端っこに駐車。アワワなどを仕入れて車中ひとり宴会だ。


自分へのご褒美として、これも至福の時間ですね。

きっと今でしかできなかった、念願の山行だろう。もっと書き込みたいことはいっぱいありそうだったが、出来事がいっぱいあり過ぎた山だったのだ。疲れた頭の引き出しからは、なかなか記憶が出てこない。

きっと、今が旬の山行だったことでしょう。
レポートのほかにも、忘れてしまった出来事もいっぱいあったんでしょうね。
なにはともあれ、ご無事でなにより。
お疲れさんでした。

よい山旅でしたね!
                         洞吹(どうすい)
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

白山ツアーのポポンタツアコンさん~
亀レポへ速攻レス、ありがとうさんです。さすがに白山ネタには反応が速いぃ~!

今回ルート、やはりキーワードは「水場」ですね。
全体を通して豊富な水場は、①岩間元湯②ヒルバオ雪渓下部③ゴマ平避難小屋50m東④トチノキ坂の小沢。
登山口駐車場は山崎旅館のヨコの溝を水が流れていましたが…?

すぐ上の川沿いにある露天風呂。パイプで熱湯と水が引いてあり、湯温調整できる。下山時ならここでひと風呂~(●^o^●)といきたいところだ。
橋を渡ったところのお風呂懐かしいデス!
誰と入ったかはナイショだよ~ん。
分かってますがな~(^_-) 可愛いポポンタヌキちゃんと温まったんでしょ?

墳泉塔は川を渡って200mほど下ったところだという。その川は雪解け水でドウドウと流れておりとても渡渉などできない。左岸をヘツレば行けるかもしれないが、それほどの気力は湧いてこない。先が長いんやから…。
墳泉塔群はジャブジャブしないと行けませんよ、次回のお楽しみですね。
中ノ川の水量は穴毛谷レベルでした。とても渡れませんがな…(;一_一)
まあ、あまり元気な噴泉塔を見せつけられても卑下が伸びるだけですから、河原のお湯で顔洗って我慢しときます。

コエト小屋跡らしい平坦地を過ぎると、また急な尾根が始まる。ササにオオシラビソのような針葉樹が多くなり、やっと高山らしくなる。
ここは木陰を歩けるみたいですね。
薬師山あたりまでは木陰が多くて暑さは気になりませんでした。
コエト小屋跡は台地の上の窪地みたいなところで、ヤブの中に池塘があるようでしたが確認できないまま通り過ぎました。

まだかまだかと下って行くと広い台地の真ん中に新しい小屋が佇んでいる。
16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。
余裕の初日お疲れさま!
ヨユウ? とんでもないです。(-_-;) 道は間違えるし、水は足りなくなるし、1時間以上も遅れるし…。
余裕だなんて、ヨーユウわ…(@_@;)

真新しい小屋を貸切の一夜が明けた。今日も晴れみたい。昨日の夕食の残りご飯とワカメ味噌汁で朝食。今日は白山を越えてゴマ平避難小屋までの予定。時間が合えば山頂でpanaさんとランデブーもありうるかも?
全くノーテンキな目覚めでございますね~
全くイーテンキの毎日でした~(^_-)
貸切ホテルでの2日目の目覚めは、まだちょっとくらいヨユウも残ってたしね。

500mlペットボトルで滴る水を受ける。なかなか溜まらない。一口飲んでみると冷たい!ボトルを持つ手が痛いほどだ。なんとかボトルいっぱいにする。
まずは満タンでひと安心ですね。
とはいえ500mmlではいつまでもつか…(-_-;)

大汝峰を越えるのはシンドそうなので迂回路を進む。御宝庫といわれる岩峰が見えるとあとわずか。人が鈴なりになってる。大汝峰と御前峰からの道の合流点に標識がある。10:50。荷物を置いて御前峰ヘ行ってもいいのだが、どうやらこの先も長そうだ。あまり時間の余裕はない。
この時間、ちょっと南のところでたんぽぽは苦戦しとりましたわ。
ツアコンの心配より、panaちゃんに蹴られたらどうしょう…(@_@;)とばっかり考えてました。
人の道を歩まない方は苦戦でも悪戦でもしてて下さいね~(^_-)

そのまま進んで北縦走路の下り口付近でランチにする。ここからまだ8.5kmもある。下り中心とはいえ初めての道、ちょっと不安になる。
眺めがいいからランチもしたくなるでしょう。
そんなヨユウなんてないんだって!
すぐ隣りの翠ヶ池を見に行こうとも思わないんやから…

雪渓からの雪解け水が小さな沢になって流れている。まずは体にタップリと給水。2Lポリタンの煮沸水は捨てて新鮮水を充填。500mlボトルも冷たい水で一杯にする。さらに顔と頭を洗いタオルを絞って汗を拭く。あーーーー!気もっちえ―!
ひたすら水を求めての尾根歩き、暑いから仕方ないね。
この水で生き返りました。そのあと雪渓の地獄の底へ入り込みそうになりましたけど。

このまま下れば小白水谷を大白川ダムヘ下ってしまう。そうなればポポンタツアコンにお助けメールでも入れるしかないではないか。
残念ながらここは圏外エリアでした、ぽぽんたもBiwa爺ちゃまコールに何度トライしたことか。
携帯3社に御前峰のてっぺんにアンテナ立てるように署名運動でもしませんか?
いろんな機能もいいけど、「圏外」を限りなく無くしてほしいです。

思い出した話。
カミさんに「圏外で携帯が通じんかったわ」と言ったら、「ああ、滋賀県と違うからねえ…」ときた。県外…か?(@_@;)

ニッコウキスゲが咲く、本来なら快適な尾根道だ。「地獄覗」の標識。えっ?まだやったん? 通り過ぎたとばかり思っていた。それだけ頭が疲弊していたってことか。ガスで地獄尾根は隠れたままだ。
こんなときに恐いとこは見ないほうがいいですよ。
結果的には翌日、しっかり見せていただきました。ポポンタちゃん憬れの火の御子峰も。
火の御子峰
火の御子峰
P7170222.jpg (58.38 KiB) 閲覧された回数 4622 回
しかし、地獄覗あたりから極端に疲労感が激しく、力が出ない。とても登り返しは無理そうだ。
あ~あ、穴毛の下りで後悔したんじゃないの?
だから、3度目の正直ですわ。(-_-;) 
年寄りに冷や水。我が身の限界を知らないけませんね。

鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。
日没間近、最後の急坂をまだかまだかと下り、小屋が見えたときはやっと生きた心地がした。
すごい英断に出ましたね!
英断というより、もうどうでもエーダン(-_-;)という感じ。ツェルトもないので選択肢はそれしかありませんでした。

人声がして、入ると薄暗い中、数人がもう就寝体勢だ。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。
そうそう、世の中になんともならん人生なんてありません、どうにかなっていくものです。
そのまま目が覚めん…って人生も含めて、どうにかなりますね。(^_-)

5時過ぎ、4人組に先立ってザックを回収に向かう。昨日はデポ地点から2時間かかった。こちらからは登りなのでもっとかかるかと思ったら1時間半で着いた。
往復2.5時間ですか?これもすごいなあ~
まあ、これは計算の範疇でしたけど…。

有ってくれよ~と祈りながら中に入る。……ない。きれいに片付いた床にはなにも落ちてない。
あとはシュラフの中だけ。そこにもなければ諦めるしかないのだ。
引き返す前にまずシュラフの中を調べませんか?
これはまったく計算外でした。(;一_一)
シュラフの中のことは引き返しながら思い出したんです。

どうするのかって? うふふふ、こんなこともあろうかと財布の中にスペアキーを忍ばせてあるのだ。だからこそのこの余裕。
スペアキーあるんならそのまま下りましょう、エネルギー切れする前にね。
なんともチグハグに思えるでしょ? でもその時は真剣なんです。ただ、頭ん中がチグハグになってるだけ。
人間、どんな時も冷静沈着に正鵠的確な判断を下すのは大変やな~と実感しました。

しかし、これだけいろいろあると歩きながら不安になってくる。
発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? 
車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? 
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。
も~う、ほんなこと知らんがな~
しまいには、「こうして歩いてるのって、ホンマは夢だったりして?」とか、
「下ったら白水湖だったらどないしょう?」とか…
ほんなこと、勝手に考えてろ~(^_-)

一度抜いて、逆向きに差し込む。回す。回る!エンジン始動!!!
もう、力が抜けそう~~~~(@_@;)
やれやれ、ホッ・・・
読んでても疲れますわ。
最後までお付き合い、お疲れさまでした~m(__)m
いまだにキーは出てこないけれど、カモさんみたいにどなたか拾って下さるカモ?

                  ~biwaco
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
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Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

kasayaさん、レスありがとうさんです。

今のところ毎日が日曜日なんで、今のうちに…と思いまして。
まあそれにしても、体力不足を実感させられました。

17日=ゴマ平避難小屋5:00~間名古ノ頭デポ地6:45~8:15避難小屋9:45~カエデ坂~避難小屋10:50~シナノキ平避難小屋14:00
このデポ地って何のことかと思ってました。後で氷解です
でしょうね~(^o^) こんなところに車をデポするはずないし…?あるならヘリでもデポしてるんでは?…とも誰も思わないし。

しかし…行けるときに行っておかないと。お天気もまずまずのようだ。よおし、ここしかないか! 決断の夏だ。
北からの白山は不便なので皆さん行かないですよね。私も七倉の辻から見ていましたが、ちょっと難しいなと思ってました
英断です。
本当に人は少なかったです。初日は誰とも出会わず。山頂付近は多かったですが、下りで北縦走路を上がって来た2パーティー6人以外は中宮道から逆回りのテント泊単独男性だけでした。
3日目は日曜日なのに誰も登ってきませんでした。

すぐ上の川沿いにある露天風呂。パイプで熱湯と水が引いてあり、湯温調整できる。下山時ならここでひと風呂~(●^o^●)といきたいところだ。
人は殆どこないのでしょう。良さそうですねえ。
きれいで広い露天風呂です。ここから駐車場まで1時間もかからないので、下山時の汗を流すのにピッタリです。

草叢に入りすぐに右手斜面にケモノ道並の草の窪みがある。ここを上がるらしい。せめて道標くらいないんかい(><)。「これかあ…」と男性が指差す。標識の残骸が左の谷に崩れ落ちそうになったている。朽ちた倒木としか思えない。
白山はどこでも道が整備されていると思ってましたが、やはり歩く人の少ないところはヤブヤブですか
西面の室堂側とは大違いのヤブ道です。一応良く見ればルートは分かるのですが、伸び放題の草や雑木で覆われていて、分岐などはつい見過ごしてしまいます。

16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。
今回はテントではなく避難小屋利用ですか
重いテントはやめて、避難小屋ツアーにしました。

それでも貴重な水だ。雪渓が大きい時期ならもっと水量は多く、流れているのかもしれない。
水って貴重ですねえ。サイト地は水の豊富なところがいいといつも願ってます。
夏の水の便だけでいえば、北面ならゴマ平避難小屋が一番でしょう。もう少し早ければ小桜平の小屋も良さそうです。
見返坂から山頂方面
見返坂から山頂方面
P7160154.jpg (58.63 KiB) 閲覧された回数 4618 回
大汝峰を越えるのはシンドそうなので迂回路を進む。荷物を置いて御前峰ヘ行ってもいいのだが、どうやらこの先も長そうだ。あまり時間の余裕はない。
行動記録に御前峰がないのが不思議でしたが、時間が足りなかったのですねえ。先が見えないと不安が先にたちます
御前峰は何回か行ってるし、先を思うと足が向きませんでした。

ここで頼みのGPSの出番だ。あれ? 反応しないぞ? えーっ!バッテリー切れだ。予備、予備ッと。ザックを開けて予備の電池を探す。入れ替えると位置情報をゲット。トラック履歴は大汝峰迂回路の途中までで切れている。
GPSはバッテリーが切れるときに何か警報は出ないのでしょうか。いつの間にか切れていて、ログが取れていないことがあります。
知らせてくれるといいんだけど。
オレゴンは一応、ピッピッと警告音が鳴るんですが、気づかないままなんです。
単3を3本で20時間程度は持ちます。

他の物ならいざしらず、GPSは探しに戻るしかないやろ…
と立ちあがったとき、ふと思い出した。前回みた後、ポケットからザックの肩帯に付け替えたんでは?
ああ、そうだ!と見ればちゃんとあるではないですか!
とりに戻る前に冷静になれてよかったですね。こういうときは得てして行動してしまうものです。
ほんまにね~(;一_一) 頭が熱中症だったのカモ?

鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。おっと、ヘッデンを忘れずに。
私ならビバークしてしまいそうですが。
ツェルトがあればそうしてたかも。でも、小屋の場所がはっきりしてたので、そっちを選びました。

人声がして、入ると薄暗い中、数人がもう就寝体勢だ。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。
とりあえずは何とかなった。でも落ち着かない、ザックはちゃんとあるかななどなど。
登山者がほとんどいないのでザックがなくなる心配はしなかったですが…

水場は北縦走路を少し戻ったところで豊富な沢水が汲める。やはり水がある小屋はいい!
ここは水が豊富なんですね。いい情報です。
小屋から北縦走路を100m足らず(小屋前の標識では50m)入ったところです。
手が痛くなるような冷たい沢水がタップリ飲めます。

ん? 右のポケットがヘンだ。あるはずのモノの感触がない。あれ~? 
ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!
あらら。キーは普通落さないようにザックの中にしまいませんか?
これで3度目なんです。(;一_一)
仏の顔も3度…。とうとう出てきませんでした。
スペアーキーがあるのならどうして戻った?やっぱりメインのほうがいい。色々思考されたのでしょう。
スペアにはキーレスがついてないので…。ダメ元で探しに戻りました。一応探せばなくても納得できるでしょう?

差し込んで回そうとするが回らない?!なんで…?(@_@;)
一度抜いて、逆向きに差し込む。回す。回る!エンジン始動!!!
もう、力が抜けそう~~~~(@_@;)
良かった!
ご心配おかけしました。m(__)m

きっと今でしかできなかった、念願の山行だろう。もっと書き込みたいことはいっぱいありそうだったが、出来事がいっぱいあり過ぎた山だったのだ。疲れた頭の引き出しからは、なかなか記憶が出てこない。
不安が一杯の単独山行。心に残る山ですねえ。心の動きが伝わってきます。
お疲れ様でした。
最後までお読みいただき、お疲れさまでした。
いつか体力的に無理になるだろうと思っていましたが、今回行っておいて良かったです。
次は楽々新道から加賀禅定道回り、または北縦走路から三方崩山回り、なんてできたらいいなあ~(@_@;)

                           ~biwaco
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
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Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

緑サマ、こんばんは~
身の程知らずにも、勢いに任せてロングコースに出場してしまいましたです。
なんとかゴールインできて、めでたしめでたし~(^O^)/
二度とできない無謀運転だったかも?
よくやりましたね、緑ちゃん一里野からの偵察はなんどかしてます。
・中宮温泉~湯泉山
・岩間温泉~コエト小屋跡
・岩間温泉~楽々新道、途中まで
・ブナオ観察~しかり場~一里野

● 市ノ瀬~白山~七倉山~一里野 への計画もいつの間にか頓挫だわん。
でも好い刺激を貰いましたワンよ、ありがとさんですた。
綿密偵察じゃあないですか! あとは本番で繋げるだけ。!(^^)!

しかし…行けるときに行っておかないと。お天気もまずまずのようだ。よおし、ここしかないか! 決断の夏だ。
ゴリッパ、やれるときにやる大事ですよね。緑ちゃん期を逃がしたみたいだなあ。
でもいつまでも拘ってると次の美味しいメニューも逃してしまうようでね、ナンか迷うなあ
思い立ったが吉日と申します。日の長い間にご決断下さい。

日没まで時間があるので下山予定の中宮温泉や三又発電所の導水管を下見しておく。
この導水管道は近くて好いです、3度行ったよ春の妖精が花ざかりの頃だ。
下から見たら恐ろしく急に見えてビビりました。

山崎旅館(休業中)がある駐車場には三河№の置き車が1台だけ。
おばあさんが亡くなってモウ閉鎖なんだろうなあ、道路も狭く怖い道だね
せめて噴泉塔群までのルートを整備すればお客さんも増えると思うんですが…

ピラフ味のα米ごはんで朝食。しっかり食べないとシャリバテしたら歩けない。キュウリとソーセージもサラダ代わりに。コーヒーで目を覚まして、さあパッキングできたら出発だ。
人様の食料計画がスゴク気になるんだよね。
初日は車の横なんだから、夕食は何でも出来ますよね、すき焼きでも刺し身でも肴に地酒でね
そうなんですよ、本来なら。勝山あたりで仕入れておけばよかったのに、気がついたら道の駅瀬女でした。

右手に突然現れた建物は岩間休憩舎。
すぐ上の川沿いにある露天風呂。パイプで熱湯と水が引いてあり、湯温調整できる。下山時ならここでひと風呂~(●^o^●)といきたいところだ
好い温泉場です、タダダモンネ。ココ基地にしてね遊ぶの :D
小桜平避難小屋で泊るもいいね 8-) 七倉山に往復したりね。余裕揺ったりガ今の計画ですわ ;)
そうですねえ、ガツガツ歩く歳ではないこと、実感です。

ケモノ道のような踏み分けが草ヤブの中に続いている。すでに30分のロス。ザックを降ろし、水だけ持って墳泉塔群への道へ入る。
よう行きましたなあ、緑ちゃん途中まで行きながら。こらアカンで引き換えしてます。
ヤッパジサマは狂団信者の方だけあり面目躍如ですなあ。まだ先があるのになあ。
先のことはなんとかなるやろ…と安易に考えてました。

草や木の枝を掴んでケモノ道へ突入。九十九折れに草ヤブの道が続く。ササユリやゴゼンタチバナなどの花がせめてもの慰め。草ヤブがマシになると、今度は倒木や崩壊地が進路妨害する。
廃道に近い感じですか?緑チャンときは残雪でブナの芽吹きの頃、でもガス中になり戻ったよなあ。
草が生い茂ってるので余計に廃道っぽく見えます。倒木も多いし…。

16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。昨年秋オープンの小屋。
新品ですか、嫁と山小屋は新しいほどいい言うもんね、ネコゴチは良かったでしょうな。
楽々新道から上がってココで泊り、岩間の温泉でお風呂が好いね
新館を貸切でした。15人スペースが広すぎて、どう寝ようかと迷いました。
「楽々新道~小桜平小屋~岩間元湯」のプラン、結構多いみたいです。(小屋のノート情報)

今日は白山を越えてゴマ平避難小屋までの予定。時間が合えば山頂でpanaさんとランデブーもありうるかも?
これもケッコウ遠いがな、体力に自信があるんだね。室堂に泊りpanaちゃんに愛すればよかったのにサ
避難小屋泊まりだと、これしかないんです。室堂泊まりだともう一日要りますがな。
考えたらそれでも良かったかも?

12時少し前に出発。岩場を下るとやがて雪渓に入る。これがヒルバオ雪渓か…。このまま稜線南側を下り「お花松原」あたりで稜線に戻る、というルートらしい。
七倉山、お花松原へ緑ちゃん憧れてマン念。行きたいなあ。
クロオさんが室堂経由でお花松原へ行ってます。しかも日帰りで! 室堂一泊なら楽勝で行けそうですよ。(^O^)/

co2349ピークとの鞍部がお花松原。正しい道に戻れてホッと一息。多彩な花たちが出迎えてくれ、雪解け水がジャージャーと大地を潤す、まさに天国のような一画。時間があれば一休みも二休みも、洞吹さんなら昼寝でもすることだろう、別天地である。
そんなに好いところなん、行きたいなあ :( 天国だから女官もいたんでしょ。よくぞ来て下さいました、ササをドウゾなんてね膝枕で寝むれば卑下がこそばゆいな・・・なんてね
まさに天国~♪!(^^)! 女官もウサギちゃんも…と思ったらコバイケイソウとニッコウキスゲの花でした。(@_@;)
お花松原のコバイケイソウ
お花松原のコバイケイソウ
P7160199.jpg (61.42 KiB) 閲覧された回数 4494 回
鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。そりゃもう7時半だもの。
酔うやりますなあ、鶯平辺りで遭難ビバークは考えませんでしたか。天気は安定してるし。
ツェルトも持ってなかったし、鶯平はまだ先だったもんで…。選択肢は一つでした。

最後のα米ご飯は五目飯。オニギリ2個分の量をペロリ。さすがに腹が減っている。塩コンブに熱湯で立派な昆布スープができる。最後のソーセージも。これで中宮温泉までノンストップだ!
食えば元気がでる、里に出れば美味しいプシューが待ってる :lol: 元気回復ですな
そう! 最後の一日です。今日はアクシデントなしで行きましょう~(^O^)/

ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!
ナニヤッてんのさ~ :oops: 、一番大切なのはザックのポケットでしょ。
それより車のどこかへ貼り付けて隠しとけばいいに、スペアは持つけどね。
ほんまにその通り。これで3度目です。流石に今回は見つかりませんでした。

発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。
変なジジイだなあ、どうにもならんコト考えるな、着いてからでいいの。
水に放射能なんて思わないのは正常かな
だれかがマーフィーの法則とか言ってましたけど、悪運の連鎖ってあるのかないのか…?

重いザックを中宮橋のたもとにデポ。2kmほどの車道歩きで発電所へ。
導水管の始まりはなんとトンネルだった。真っ暗の階段を慎重に登る。斜度は45度くらい。標高差で200m近くはある。
命綱のザック君をまあアチコチにデポさせますなあ、戻ってきて無かったらドナイすんのさ。
言われてみれば、ザックを待たせておいたのはこれで何回目かなあ?
噴泉塔の分岐、見返坂の雪渓での水汲み、ヒルバオ雪渓、間名古の頭、カエデ坂、そして中宮橋…6回目だ!

R157で勝山に出て中華料理店で餃子を買い、コンビニ駐車場の端っこに駐車。アワワなどを仕入れて車中ひとり宴会だ。
翌朝帰路につく。
嬉しかったでしょう、全身に満足が満ち溢れたことでしょうね。読んでて涙が出そうはウソ
出るのは涙でなくて、冷や汗でしょう? タメ息も出るかも?
ジジイになってからの今はすぐに過ぎていくよ、思ったらすぐ行動にする。大事だよなあ。
緑ちゃん気持ち弛んでるから、渇ととレポありがとう。
忘れ物は気を付けなければね、胆を干したままではあきまへん
最後までお付き合い、ありがとうさんでした。
思ったらすぐ行動! 緑ちゃんに教えてもらったんでっせ~(^O^)/
行ける間に見てこよう。いろんな山、いろんなニッポン。
次はどこにするかなあ…

                       ~biwaco
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

こんばんは、落忍さん~
岩間道の情報、ありがとうさんです。
いっそ、行く前に聞いとけばよかったかも?
楽々新道・岩間道の状況について(6月30日現在の情報)
小桜平避難小屋までは小規模な残雪があるのみで通行に問題ありません。
小桜平避難小屋から岩間道の分岐までは雪渓のトラバースが2箇所あります。
岩間道分岐から七倉山分岐までの雪は見返り坂上部に1箇所、七倉山の登りに1箇所のみ。
七倉山分岐付近は雪が残っている箇所もあり、急傾斜で滑落の危険もあるので注意してください。
岩間道の薬師山より下は雪はないが、登山道をふさぐ倒木が多い。
岩間道分岐から薬師山までの道は分岐から雪渓があり、ルートをそれてしまうことがある。視界不良時の道迷いに注意してください。
噴泉塔へ下る道は大幅に崩れており、通行に大きな支障があります。
新岩間までの道路にも落石があり大変危険です。
岩間道の利用はお勧めしませんので、別ルートをご利用ください。
**************************************************************************************************************************
岩間道を塞ぐ倒木
岩間道を塞ぐ倒木
P7150085.jpg (84.4 KiB) 閲覧された回数 4493 回
残雪はこれより少なかったですが、倒木やルートの状態はこんなもんです。
でも、これでは登山客も少ないはずですね。(@_@;)
楽々新道や中宮道と比べると、距離的には短そうですが、大変そうな感じですね。
あえて困難な道を選ばれたのでしょうか?
求道者じゃないので敢えて…ということはないのですが、周回するルートとして選びました。
中宮道も状態は同じようなもんでしたが。
私は車のスペアキーはザックに忍ばせていますが、本キーの方は100均で買ったカールコードでズボンのベルト通しに繋いでいます。
何かに引っ掛けて切れてしまうと終わりですが、裸で持つよりはいいかもしれません。
キーを無くしたのは3回目です。3度目の正直で遂に出てきませんでした。
教訓が生かせないのでは失格ですね…(-_-;)
本気で対策考えないと…。
北からの道も歩いてみたいとは思いますが、なかなか思い切れませんね。
伊賀忍者さんなんだから、楽勝でしょう~(^_-)
真っ赤なナナカマドがいっぱいの秋ごろなら涼しいかも?
ぜひ行ってきて下さい。

                  ~biwaco
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

ようこそ、洞吹さん~!(^^)!
いやいや、なんと素晴らしい、近年稀なる満足ぞくぞくの山行ですがな。
読んでいてもワクワク、血沸き肉躍りますぞ。
そう言ってもらえれば、アップした甲斐があるってもんです。
背中ゾクゾクで風邪ひかんといてね。(^_-)

【 天 候 】晴れ(ず~っと)
普段の年なら梅雨の最後で、グズグズする日も多いのに、ずーっと晴れとは、長年積み上げた徳のおかげでしょうね。
この間の山行はず~と雨模様だったんです。
今回と比べて何が違うんやろ…と考えたら、同行メンバーが違う! 今回は雨男も雨乙女もおらん。(^_-)

しかし…行けるときに行っておかないと。お天気もまずまずのようだ。よおし、ここしかないか! 決断の夏だ。
思った時が実行の時。よく決断しましたね。
暑さでグタッとなっているワシなんかは、貴殿を見習わないとねー。
このあたり北面の登山道は、前々からワシも是非行ってみたいと思っているのですが、行程が長いのでなかなか行けない。
長い休みがとれないこともあるし、なかなか踏ん切りもつかんです。
糞を切ってスッキリして下さいな。!(^^)! 糞詰まりは体に良くない。

初日は登山口まで。登るのは翌日の早朝からだ。平日なので高速は使わず国道を走って一里野スキー場へに着いたのは17時前になってしまった。それでも「天領」の露天風呂に入る。(600円、平日18時まで)
もう8年前になりますが、ワシのたった1回だけの白山北面山行。
一里野から加賀禅定道を奥長倉避難小屋泊まりで歩いたとき、最後にこの天領の温泉に入りましたね。
娘が小学生のころ、一里野にスキーに来て一緒に!「天領」の湯に入ったんです。
その娘は今、小学生の娘の母親です。(ややこしい?)
そんな思い出の露天風呂で、一人になったのでしっかりお宝画像を撮ってきました。(もちろん非公開!)
その趣味のある方にはコッソリ提供いたしまっせ~(^_-)
「天領」の露天風呂
「天領」の露天風呂
P7140008.jpg (72.48 KiB) 閲覧された回数 4176 回
コンビニで晩ご飯を買うのを忘れたので、カップ焼きそばでアワワを戴き、庭の畑で採れたキュウリを齧る。いい夕暮れのひと時。車のラジオを聞いているうちに夜の帳が降りてきた。
晩ご飯を買うのを忘れた……というのが、ワシにはすでに理解の範囲を超えています。
そんなもんです。走ってるうちに瀬女の道の駅まで来てしまい、売店で食べ物探したのですが…。
勝山のスーパーで刺身か寿司でも買ってくれば良かったと思っても後の祭りです。

ケモノ道のような踏み分けが草ヤブの中に続いている。すでに30分のロス。ザックを降ろし、水だけ持って墳泉塔群への道へ入る。
慎重に歩いたので1時間近くかかって河原へ。降り立ったところには墳泉塔はない。
先が長い……て、そら始まったばっかりやし。
そやのに、ようこれだけ道草食ってられますね。
いいえ、決して道草やないんです。これも予定ルートに入ってるんですわ。
時間的にはだいぶん予定外でしたけど…(-_-;)

男性にお礼を行って別れ、草や木の枝を掴んでケモノ道へ突入。九十九折れに草ヤブの道が続く。ササユリやゴゼンタチバナなどの花がせめてもの慰め。草ヤブがマシになると、今度は倒木や崩壊地が進路妨害する。
道がえらい荒れてるんですね。
気持ちも荒れてきました。

16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。
昨年秋オープンの小屋。文句なしの快適空間だが、
ここは建て替えオープンの新築小屋になりましたか。
きれいな小屋は気持ちいいです。ずっと寝ていたいけど…

co2349ピークとの鞍部がお花松原。正しい道に戻れてホッと一息。多彩な花たちが出迎えてくれ、雪解け水がジャージャーと大地を潤す、まさに天国のような一画。時間があれば一休みも二休みも、洞吹さんなら昼寝でもすることだろう、別天地である。
名前を呼ばれたから出てきたわけじゃありませんが、そんなにいいところなのですか。
これは、是非お昼寝をしに行かねばなりませんね。
真っ先にお花の中で熟睡する洞吹さんが浮かびました。花に囲まれたお釈迦様…なら天国とちごて極楽浄土なのかも?
ぜひぜひ花があるうちに行って下さいマセ。
なんならガイドしましょうか?高いけど…。!(^^)!

でも、休んではおれないのだ。ひたすら前に進むしかない。時間が、時間がないんだから~~!(@_@;)
ううー、もったいない。せっかく行ったのに。
もっとゆっくりできればいいのにね。
でも、もともとの計画がタイトなのは、タイムテーブルが避難小屋の位置関係で決まるからどうしようもないしね。
そうなんです。無理なら小桜平から山頂往復して連泊し、楽々新道を下ろうかと思ってたんですが、朝を迎えたら予定通り進んでいました。

北弥陀ヶ原の池塘のほとりにはハクサンコザクラが咲き乱れている。なもんて意地悪な!こんな天国を急いで通り過ぎないといけないなんて。せめてちょっと一休みしましょう。
そうです。ちょっとゆっくり、ね。
遅れついでです。

荷物を降ろし、GPSを確認…と思ったらポケットにない! えー!またか!
そうか、さっき足が縺れて頭から突っ込んだあたりで抜け落ちたか…?(><)
GPSは、ヒモで身体かザックと繋げてないんですか。
と立ちあがったとき、ふと思い出した。前回みた後、ポケットからザックの肩帯に付け替えたんでは?
ああ、そうだ!と見ればちゃんとあるではないですか!
メガネを頭の上に乗せたまま「メガネがない、ない。」と叫んでるようなもんやね。
読んでて、思わず噴き出しましたわー!あるある、自分のボケさ加減に呆れるばかりです。

鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。おっと、ヘッデンを忘れずに。
よくやりますねー。
またあした、置いたザックをここまで取りにこにゃならんのに。
このまま歩いて、「暗くなるまでに着かなかったらビバークする」ことは考えませんでしたか。
「このまま歩いて…」がもう限界だったんですがな。とにかく鞍部までは下ったんですけど…。
ツェルトもシュラフカバーも車に置いてきたもんで、やはり草叢で寝るわけには…(;一_一)

5時過ぎ、4人組に先立ってザックを回収に向かう。昨日はデポ地点から2時間かかった。こちらからは登りなのでもっとかかるかと思ったら1時間半で着いた。
往復約3時間、余計に消費したわけですな。
この省エネ、節電が言われてるのにねえ(@_@;)
まあ、無駄と思うか、登山路を2度楽しんだと思うか…

ふと、まさか忘れ物は? と気になり、ポケットを探る。
ん? 右のポケットがヘンだ。あるはずのモノの感触がない。あれ~? 
ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!
車のキーを、ヒモもつけずにポケットに入れておくんですか。
それって、ヘンですよ。
リスクマネジメントに疑問が。
疑問だらけの山歩き…て本でも書きましょうか? 
車のキーはポケットに入れるな!
水はどこにでもあると思うな!
いつも小屋が待っててくれると思うな!
ゼッタイ「なんとかなる」なんて思うな!

他にもいっぱいあるでしょうけど…(行動中にビールはご法度!って…当然ですとも!)

頭を巡らせる。昨日寝たときに落ちたとしたら小屋の中か、シュラフの中。
有ってくれよ~と祈りながら中に入る。……ない。きれいに片付いた床にはなにも落ちてない。
あとはシュラフの中だけ。そこにもなければ諦めるしかないのだ。
たんぽぽさんも言ってるけど、小屋に引き返す前に、まず「シュラフの中」を探すのが先なんじゃありませんか。
だから、引き返しながらそれに思いついたんですがな。(@_@;)

どうするのかって? うふふふ、こんなこともあろうかと財布の中にスペアキーを忍ばせてあるのだ。
スペアキーがあるなら、往復1時間かけてわざわざ小屋まで探しに戻ることないじゃありませんか。
これも、プチっと押したらドアが開閉できるのがついてるキーがもったいないもんで。

まず、発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。
三つ目の不安はありませんでしたか。
「ちゃんと、生きて下山できるんやろか……」
それは虫と一緒に脳裏にちらつくので、ムシするようにしてました。

すべての不安が解消した。結局キーは出てこなかったが、これで家まで帰れそうだ。
「ここから無事故で家に帰れるんやろうか」という不安はありませんでしたか。
勝手なもんで、もう後の人生、バラ色でした。

きっと今でしかできなかった、念願の山行だろう。もっと書き込みたいことはいっぱいありそうだったが、出来事がいっぱいあり過ぎた山だったのだ。疲れた頭の引き出しからは、なかなか記憶が出てこない。
きっと、今が旬の山行だったことでしょう。
レポートのほかにも、忘れてしまった出来事もいっぱいあったんでしょうね。
なにはともあれ、ご無事でなにより。
お疲れさんでした。
出来事の記憶も、車のキーも出てきませんが、ひざや筋肉の痛みはしっかり出てきました。(@_@;)
それにしてもすごい日焼けで腕がマックロです。
洞吹さんもいい山旅をどうぞ~(^O^)/

                       ~biwaco
緑水
記事: 749
登録日時: 2011年3月14日(月) 02:52

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by 緑水 »

ビワ弧さん おはようさん、涼しすぎますなあ。一万尺は秋の風でっせー
人様へのヘンレス読んでてホンと好い時に行きましたね。今週だったらナマンダブツやろなあ。


[quote="biwaco"]二度とできない無謀運転だったかも?
[/color]


出来ますよ、冥土との分岐さえチャンと知ればですけど。
よくやりましたね、緑ちゃん一里野からの偵察はなんどかしてます。

● 市ノ瀬~白山~七倉山~一里野 への計画もいつの間にか頓挫だわん。
でも好い刺激を貰いましたワンよ、ありがとさんですた。


綿密偵察じゃあないですか! あとは本番で繋げるだけ。!(^^)!
[/q_yab]

緑ちゃんは山始めから単独がですから、用意周到で石橋を叩いても渡らないときありますよ。
ジサマはスゴイね、偉いとは思わないよ。


思い立ったが吉日と申します。日の長い間にご決断下さい。


兵法では三つ揃わなければやらない、コレ鉄則ですよ。判りますかなカシコイお人に。

日没まで時間があるので下山予定の中宮温泉や三又発電所の導水管を下見しておく。
下から見たら恐ろしく急に見えてビビりました。


この設定が全然わからないの設定がサ。
登り口が高いからわかるけど、噴泉塔群に降りてるし目の前の温泉にも入れない。
下山後の車回収に疲れた身体で登るの、平地ジないんだよ前もって偵察しておきながらね。


そうなんですよ、本来なら。勝山あたりで仕入れておけばよかったのに、気がついたら道の駅瀬女でした。


自宅出るときにアイスボックスに食材は詰め込まないのか。すき焼きセット寿司アワワと供にサ。


そうですねえ、ガツガツ歩く歳ではないこと、実感です。


なにかしらガツついとる、緑チャンの周囲にも何人かいますよ、大方はオババハンですけど。

新館を貸切でした。15人スペースが広すぎて、どう寝ようかと迷いました。
「楽々新道~小桜平小屋~岩間元湯」のプラン、結構多いみたいです。(小屋のノート情報)


コレはお奨めコースだワンよね、残雪のときにね。岩間温泉への道路に雪が消えてからですよ、ズリで渡れないよから。
ココでオフ会が好いね、山菜料理タップリだワン



避難小屋泊まりだと、これしかないんです。室堂泊まりだともう一日要りますがな。
考えたらそれでも良かったかも?


行きに泊り帰りにも泊ってるんでしょ、毎日日曜だよ。室堂で泊ればもっと充実した山遊びがデキタだろうに。
あっそうか、狂団信者としてはコレは邪道なんだね。いらにお節介でしたワン


クロオさんが室堂経由でお花松原へ行ってます。しかも日帰りで! 室堂一泊なら楽勝で行けそうですよ。(^O^)/


南竜でテンパクだろうね、お花と七倉でマッタリして、釈迦辺りで遭難ビバークしてカエルが好いな。
釈迦も偵察済みですから(^。-)~♪


[quote]酔うやりますなあ、鶯平辺りで遭難ビバークは考えませんでしたか。天気は安定してるし。[/quote]
ツェルトも持ってなかったし、鶯平はまだ先だったもんで…。選択肢は一つでした。[/color]


防水シート一枚あればOKですやろに、目が醒めなければそれに包って降ろしてもらえますやろ。
弥山で雨の中おにぎりで6日間生き延びて下山した人いましたね、ビックりだワン


[quote]食えば元気がでる、里に出れば美味しいプシューが待ってる :lol: 元気回復ですな[/quote]
そう! 最後の一日です。今日はアクシデントなしで行きましょう~(^O^)/[/color]


ナニ食ってこれだけのパワー出したのか教えてよ。okuタンは食わない飲まないで歩けるんだモンナア。

発電所の導水管はほんまに登れるのか? どんな階段なんやろ? ダメだったら林道を迂回するのに10㌔以上ある。
次に、車までたどり着いても、このスペアキーって、ホンマに今の車のキーやろか? いつ確認したかなあ…?
そんなことを考えると気が重くなるので、ひたすら下ることだけ考える。


どこかの先人を見習えば好いんだがな、奥の手はJAFか富山県警へね。中宮温泉には電話もあるだろうし。

変なジジイだなあ、どうにもならんコト考えるな、着いてからでいいの。
水に放射能なんて思わないのは正常かな
言われてみれば、ザックを待たせておいたのはこれで何回目かなあ?
噴泉塔の分岐、見返坂の雪渓での水汲み、ヒルバオ雪渓、間名古の頭、カエデ坂、そして中宮橋…6回目だ!


サムライが刀を置くに似るのかな、まあ頑張ってくらさいな。

思ったらすぐ行動! 緑ちゃんに教えてもらったんでっせ~(^O^)/
行ける間に見てこよう。いろんな山、いろんなニッポン。
次はどこにするかなあ…
 [/quote] 

そんなの決まってますがな、大旭岳からトムラウシですしゃろに。羅臼から硫黄もいいかもよ。
ヒグマに食われないようにね。
いま逝くもその先で逝くも同じこと、やれるときはあと少しだよ。いいレポ待ってます 8-)
あの雄大な景色が瞼浮ぶわ

                      緑水


                    
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わりばし
記事: 1763
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
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Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、biwacoさん。

【 山 域 】白山(岩間道~山上jct~中宮道) 

そういや二年前に加賀禅定道を上り中宮道を下りました。

初日は登山口まで。登るのは翌日の早朝からだ。平日なので高速は使わず国道を走って一里野スキー場へに着いたのは17時前になってしまった。

ここに駐車したなあ。

一休みしてから、まずは墳泉塔へ立寄ってこよう。林道を登るがそれらしい分岐がない。そのまま進むと林道が終わってしまい踏み跡も怪しい沢筋へ入りこんだ。あげくにヤブを漕いで出たのは堰堤の横。かすかな踏み跡はあるが、いくらなんでもこれは縦走路とはいえんでしょう?
GPSで確認すると、やはりそれてる。湯谷の砂防堰堤だ。行き過ぎやないか!
さっさと引き返す。ウロウロ登ったり下ったりして、ふと草叢を見ると、トタン板が草に埋もれている。なんか書いてあるぞ?「岩間墳泉塔群…」
えっ?これは…、ここなん?
ケモノ道のような踏み分けが草ヤブの中に続いている。すでに30分のロス。ザックを降ろし、水だけ持って墳泉塔群への道へ入る。小さな張出し尾根を回り込み、最後は急斜面を中ノ川へ下る。ガイドには「天然記念物の墳泉塔群を見に来るハイキング客も多い」なんて書いてあったが大ウソだ。倒木だらけ、崩壊部分も放置、濡れた草ヤブでズボンはグショグショ…(@_@;)

さて、次は縦走路だがどこから入るんだろう? 何か情報がないかと休憩小屋に戻り、ノートなどを見ていると、上半身裸の男性が現れた。縦走路の入り口を聞くと、「墳泉塔群の分岐とおなじところ」という。先に立って案内して下さった。草叢のトタン板を良く見ると「墳泉塔群」の文字の下に「岩間道」の文字もあったのだ。
草叢に入りすぐに右手斜面にケモノ道並の草の窪みがある。ここを上がるらしい。せめて道標くらいないんかい(><)。「これかあ…」と男性が指差す。標識の残骸が左の谷に崩れ落ちそうになったている。朽ちた倒木としか思えない。

中宮道を下りた時も感じたのですが、北側ってあまり歩かれていませんよね。

登山道はそこそこしっかりしているのに、麓にちかくなるにしたがって獣道みたいな感じなんですよね。


昨年秋オープンの小屋。文句なしの快適空間だが、ひとつだけ贅沢をいえば水場。近くに沢はないので小屋の前の溝が唯一の水場である。北側の斜面が水源だがこの時期は枯れ気味でブヨなどが浮いた溜まり水をカップなどで器に掬い上げる。これを漉して煮沸するしかない。それでも貴重な水だ。雪渓が大きい時期ならもっと水量は多く、流れているのかもしれない。

加賀禅定道もそうなんですが、水場がこの時期無いんですよね。

私は二日分で5L担ぎ上げました。


急な斜面を我慢して登り、右へトラバースするように回り込むと四塚山からの道と合流。左へ進むと七倉の辻へ降り立つ。9:40。ここは釈迦新道、加賀禅定道との四つ辻。5分ほど休んで大汝峰へ向かう。
歩き始めてから初めて人と出会う。単独の男性。挨拶だけしてすれ違う。御手水鉢という巨岩。名前だけかと思ったら、上部の窪みにきれいな水が溜まっている。いざというときには命の水になるかも?
大汝峰を越えるのはシンドそうなので迂回路を進む。御宝庫といわれる岩峰が見えるとあとわずか。人が鈴なりになってる。大汝峰と御前峰からの道の合流点に標識がある。10:50。荷物を置いて御前峰ヘ行ってもいいのだが、どうやらこの先も長そうだ。あまり時間の余裕はない。

私の時はガスっていてこのあたりでは3人に合ったきりでした。

私も先が長いので迂回路を使いました。


荷物を置いてポリタンとペットボトルを持ってダケカンバのヤブを分け入る。雪渓からの雪解け水が小さな沢になって流れている。まずは体にタップリと給水。2Lポリタンの煮沸水は捨てて新鮮水を充填。500mlボトルも冷たい水で一杯にする。さらに顔と頭を洗いタオルを絞って汗を拭く。あーーーー!気もっちえ―!
ヤブから出て雪渓に戻り少し下ると枝尾根の先端から先ほどの沢が雪渓に流れ込んでいるではないか! ヤブを漕いで水汲みに行かなくても、ここで汲めば良かったんだ~(@_@;)
そんな悔しさも苦笑いで済ませられるくらい、水効果で上機嫌な自分であった。ここまでは…。

ここ気持ちいいですよね。

水も冷たく、生き返ります。


北弥陀ヶ原の池塘のほとりにはハクサンコザクラが咲き乱れている。なんて意地悪な!こんな天国を急いで通り過ぎないといけないなんて。せめてちょっと一休みしましょう。

いい所なんですが、先が長いので急がざるおえませんね。 :cry:

もう14時半。ここからまだ2時間半もかかるらしい。5時には着きそうにない。ニッコウキスゲが咲く、本来なら快適な尾根道だ。「地獄覗」の標識。えっ?まだやったん? 通り過ぎたとばかり思っていた。それだけ頭が疲弊していたってことか。ガスで地獄尾根は隠れたままだ。
急な下りの後、登り返して間名古の頭を巻き、三俣峠から尾根を下ればゴマ平避難小屋だ。しかし、地獄覗あたりから極端に疲労感が激しく、力が出ない。とても登り返しは無理そうだ。
そう言えば、6月の赤兎山でもバテた。あれは二日酔いの言訳ができた。次の穴毛谷の下山でもバテた。あれも登りで調子に乗り過ぎた言訳ができた。しかし…(-_-;)
3度続けば言訳はできない。これが体力の実態なんだ。あと少しとはいえ、このままではどこまで歩けるか…? 最低限、明るいうちに小屋まで辿り着かないと。
鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。おっと、ヘッデンを忘れずに。
ザックに雨カバーをかけ道端に置く。荷がないだけになんとか歩けそうだ。間名古の頭の巻き道は思ったより平坦で助かる。すぐに三俣峠。日没間近、最後の急坂をまだかまだかと下り、小屋が見えたときはやっと生きた心地がした。
人声がして、入ると薄暗い中、数人がもう就寝体勢だ。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。

ここ、やけに長いんですよね。

小屋も見えてこないし。


co1150mあたりからco700mまで清浄坂を一気に下る。

ここでアブの集団に襲撃されました。


中宮温泉では帰り支度の観光客に胡散臭そうに見つめられる中をトボトボとさらに下る。重いザックを中宮橋のたもとにデポ。

中宮温泉からは地域のふれあいバスに乗って一里野までもどりました。


2kmほどの車道歩きで発電所へ。
日曜日の今日は作業は休みで橋には鎖が架かっている。導水管の始まりはなんとトンネルだった。真っ暗の階段を慎重に登る。斜度は45度くらい。休み休み10分ほどでトンネルは終わり、外の階段になる。斜度がさらにきつくなる。下は見ない。右手の手すりパイプをしっかりつかんで一歩ずつ上へ向かう。最後のほうは斜度が緩くなり、上の林道に出るまで30分は掛かった。標高差で200m近くはある。

駐車場へ林道をさらに20分。さあ、キーが合うだろうか?

けっこう大変な行程ですね。 :mrgreen:

すべての不安が解消した。結局キーは出てこなかったが、これで家まで帰れそうだ。ザックを回収したあと、一里野の「天領」(日祝は午後9時まで営業)で汗を流す。
無性に腹が減っている。無事生還のお祝をいよう!
R157で勝山に出て中華料理店で餃子を買い、コンビニ駐車場の端っこに駐車。アワワなどを仕入れて車中ひとり宴会だ。
翌朝帰路につく。

長丁場、お疲れ様でした。

                                              わりばし
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

ビワ弧さん おはようさん、涼しすぎますなあ。一万尺は秋の風でっせー

いつも早いですね~(@_@;)
私は7時ごろまで夢の中です。

兵法では三つ揃わなければやらない、コレ鉄則ですよ。判りますかなカシコイお人に。

平和主義者?なんで、戦の鉄則はちょっと…(@_@;)
実力、時期、大義…とか?

この設定が全然わからないの設定がサ。
登り口が高いからわかるけど、噴泉塔群に降りてるし目の前の温泉にも入れない。
下山後の車回収に疲れた身体で登るの、平地ジないんだよ前もって偵察しておきながらね。


山中で出会ったテント泊の単独者は逆回りでした。帰りに露天風呂浴びるんだって。
よ~く考えたら、そのほうが良かったかも?とも思いますが、あとのまつり。

自宅出るときにアイスボックスに食材は詰め込まないのか。すき焼きセット寿司アワワと供にサ。


今度からそうします。アワワは入れてたんですけどね…(^_-)

「楽々新道~小桜平小屋~岩間元湯」のプラン、結構多いみたいです。
コレはお奨めコースだワンよね、残雪のときにね。岩間温泉への道路に雪が消えてからですよ、ズリで渡れないよから。
ココでオフ会が好いね、山菜料理タップリだワン


来年にでもやりますか? 特別オフ会!(^^)!

行きに泊り帰りにも泊ってるんでしょ、毎日日曜だよ。室堂で泊ればもっと充実した山遊びがデキタだろうに。
あっそうか、狂団信者としてはコレは邪道なんだね。いらにお節介でしたワン


邪道なんてありませんです。蛇道なら時々歩くけど…。
無理せず室堂で1泊入れてたら、お花松原で昼寝する時間くらいできたカモ?

ナニ食ってこれだけのパワー出したのか教えてよ。okuタンは食わない飲まないで歩けるんだモンナア。

彼は人類ではありませんから…(^_-)

思ったらすぐ行動! 次はどこにするかなあ…
 
そんなの決まってますがな、大旭岳からトムラウシですしゃろに。羅臼から硫黄もいいかもよ。
ヒグマに食われないようにね。
いま逝くもその先で逝くも同じこと、やれるときはあと少しだよ。いいレポ待ってます 8-)
あの雄大な景色が瞼浮ぶわ
                      緑水


北海道か…。行ってみたいけどなあ。(@_@;)
                 ~biwaco
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

わりばしおじさん、ばんこんわ~
朝にレス 夕なにお返事 ヤブの友
なんか、藪蚊でも出てきそうですね(@_@;)

そういや二年前に加賀禅定道を上り中宮道を下りました。

大外周りですか!
どのルートにしようかな?と考えたんですけど、取りあえず東側の2本を回ってみました。
初日は登山口まで。登るのは翌日の早朝からだ。平日なので高速は使わず国道を走って一里野スキー場へに着いたのは17時前になってしまった。
ここに駐車したなあ。
ゴンドラリフト、使えました?
今回は動いてなかったみたいです。

中宮道を下りた時も感じたのですが、北側ってあまり歩かれていませんよね。
登山道はそこそこしっかりしているのに、麓にちかくなるにしたがって獣道みたいな感じなんですよね。

砂防新道や平瀬道と比べたら雲泥の差ですね。鈴鹿の湯の山と近江側の千種街道みたいなもんですか?
岩間元湯で出会った地元の男性が嘆いてました。「県が金がないからと整備してくれない…」
昨年秋オープンの小屋。文句なしの快適空間だが、ひとつだけ贅沢をいえば水場。近くに沢はないので小屋の前の溝が唯一の水場である。北側の斜面が水源だがこの時期は枯れ気味でブヨなどが浮いた溜まり水をカップなどで器に掬い上げる。これを漉して煮沸するしかない。それでも貴重な水だ。雪渓が大きい時期ならもっと水量は多く、流れているのかもしれない。
加賀禅定道もそうなんですが、水場がこの時期無いんですよね。
私は二日分で5L担ぎ上げました。

えーっ!5Lといえば荷物の半分は水だ!
回りはあんなにみずみずしい植物がいっぱいなのにねえ…(;一_一)
井戸でも掘れば湧いてくるかも?
荷物を置いてポリタンとペットボトルを持ってダケカンバのヤブを分け入る。雪渓からの雪解け水が小さな沢になって流れている。まずは体にタップリと給水。2Lポリタンの煮沸水は捨てて新鮮水を充填。500mlボトルも冷たい水で一杯にする。さらに顔と頭を洗いタオルを絞って汗を拭く。あーーーー!気もっちえ―!
ここ気持ちいいですよね。
水も冷たく、生き返ります。

コースロストも気にならないくらいでした。
地獄覗あたりから極端に疲労感が激しく、力が出ない。とても登り返しは無理そうだ。
最低限、明るいうちに小屋まで辿り着かないと。
鞍部まで下って決断する。ザックをデポし、シュラフと雨具、行動食と水だけ持って空身で小屋へ向かうことにする。
ここ、やけに長いんですよね。
小屋も見えてこないし。

どこがゴマ平かいな? と思いながら急坂を下ると、突然小屋が現れました。
前日の小桜平とはエライ違いの地形です。
co1150mあたりからco700mまで清浄坂を一気に下る。
ここでアブの集団に襲撃されました。
アブかハチか、ずっと偵察兵が顔の回りを飛んでましたが、逆らわないようにしてました。

中宮温泉では帰り支度の観光客に胡散臭そうに見つめられる中をトボトボとさらに下る。重いザックを中宮橋のたもとにデポ。
中宮温泉からは地域のふれあいバスに乗って一里野までもどりました。

バス停で時刻表を見たら20分後くらいにバスがあったんですが、発電所のところで停まってくれるかどうかわからなかったんで、そのまま歩いてたら、バスが追い越して行きました。(--〆)
2kmほどの車道歩きで発電所へ。
日曜日の今日は作業は休みで橋には鎖が架かっている。導水管の始まりはなんとトンネルだった。真っ暗の階段を慎重に登る。斜度は45度くらい。休み休み10分ほどでトンネルは終わり、外の階段になる。斜度がさらにきつくなる。下は見ない。右手の手すりパイプをしっかりつかんで一歩ずつ上へ向かう。最後のほうは斜度が緩くなり、上の林道に出るまで30分は掛かった。標高差で200m近くはある。
けっこう大変な行程ですね。長丁場、お疲れ様でした。 :mrgreen:
長丁場のレポ、最後までお付き合い、ありがとうさんです。m(__)m
白山北麓、整備されたないけど、いいところですね~!(^^)!
また違うルートで行ってみたいです。

              ~biwaco                                
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わりばし
記事: 1763
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by わりばし »

初日は登山口まで。登るのは翌日の早朝からだ。平日なので高速は使わず国道を走って一里野スキー場へに着いたのは17時前になってしまった。
ここに駐車したなあ。
ゴンドラリフト、使えました?
今回は動いてなかったみたいです。

お盆の前後だったので、ゴンドラに乗りましたよ。

楽ちんでした。

二年前も夏の一時期と秋の期間限定で動いていました。

co1150mあたりからco700mまで清浄坂を一気に下る。
ここでアブの集団に襲撃されました。
アブかハチか、ずっと偵察兵が顔の回りを飛んでましたが、逆らわないようにしてました。

50匹以上に襲撃され、しつこいやつは一里野までついてきました。

中宮温泉では帰り支度の観光客に胡散臭そうに見つめられる中をトボトボとさらに下る。重いザックを中宮橋のたもとにデポ。
中宮温泉からは地域のふれあいバスに乗って一里野までもどりました。

バス停で時刻表を見たら20分後くらいにバスがあったんですが、発電所のところで停まってくれるかどうかわからなかったんで、そのまま歩いてたら、バスが追い越して行きました。(--〆)

えっ・・ :o

このバスは、ほとんどフリー区間で、言えばどこでも止めてくれますよ。

お疲れ様でした。 :mrgreen:

                           わりばし
pana
記事: 190
登録日時: 2011年3月07日(月) 19:16

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by pana »

biwacoさんこんにちわ~ @会社ランチタイムです。

[quote="biwaco"]【 日 付 】'11.7.14~17
【 山 域 】白山(岩間道~山上jct~中宮道) 

【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ(ず~っと)


いいですね、平日に動けるのがいいですね。私ももうすぐ平日遊びするからね~

【 ルート 】15日=新岩間温泉登山口5:50~6:45岩間温泉元湯~墳泉塔群~元湯10:10~岩間道~薬師山15:10~樅が丘分岐15:50~16:10小桜平避難小屋
16日=小桜平避難小屋6:05~樅が丘分岐~見返坂~清浄ヶ原~七倉の辻9:45~大汝峰jct~11:00北縦走路降り口(昼食)11:50~ヒルバオ雪渓~お花松原13:30~地獄覗15:25~間名古ノ頭ザックデポ地17:25~三俣峠18:00~19:30ゴマ平避難小屋
17日=ゴマ平避難小屋5:00~間名古ノ頭デポ地6:45~8:15避難小屋9:45~カエデ坂~避難小屋10:50~シナノキ平避難小屋14:00~トチノキ坂~清浄坂~17:20中宮温泉~18:05三又発電所~導水管上の林道~19:00登山口駐車場


すごい距離ですね。
私には無理や~


日の短い秋より、やっぱり今年の夏かな…
と思っていたら、T氏曰く。「へえ~、水何リットル担ぎ上げるつもり?」


水の倍いるのと違う、あわあわが~♪

もう18時を回り、ヒグラシの鳴き声がうるさい。まずは蚊取り線香に火をつける。車の隣りにテントを張り、その横で食事の準備。コンビニで晩ご飯を買うのを忘れたので、カップ焼きそばでアワワを戴き、庭の畑で採れたキュウリを齧る。いい夕暮れのひと時。車のラジオを聞いているうちに夜の帳が降りてきた。
東の空から満月が上がって来た。明日も晴れるかな?



夜の帳って何~?
ホステスさん持参???


先に立って案内して下さった。草叢のトタン板を良く見ると「墳泉塔群」の文字の下に「岩間道」の文字もあったのだ。

人がいてよかったね、夕方ならたぬきに化かされるよ。

いったん下り、登り返すと楽々新道と合流点に到着した。そのまま右手へ下る。今まではなかったハクサンコザクラがコイワカガミやミヤマキンバイなどと一緒に道端に乱れ咲く。踏まないように気をつけながら、まだかまだかと下って行くと広い台地の真ん中に新しい小屋が佇んでいる。
16:10、縦走路から右手に入ると本日のゴール。小桜平避難小屋だ。



楽々新道って、楽なのかな~♪
楽だったら行ってみたいよ。


昨年秋オープンの小屋。文句なしの快適空間だが、ひとつだけ贅沢をいえば水場。近くに沢はないので小屋の前の溝が唯一の水場である。北側の斜面が水源だがこの時期は枯れ気味でブヨなどが浮いた溜まり水をカップなどで器に掬い上げる。これを漉して煮沸するしかない

小屋は新築でよかったですね、でも水場は・・・適いませんね~

花がいっぱいの登山路を樅が丘のjctを越えて見返坂を登って行くと、清浄ヶ原からの雪渓が現れる。この下部なら水場があるのでは…? 躊躇なくザックを降ろして、雪渓を下る。避難小屋前の溜まり水で作った煮沸水以外は500mlも残っていないのだ。

花がとても綺麗そうですね。でもザックを下ろすときはきをつけてね、転がらないように・・・つうさんのようになったら大変

手を伸ばせば届きそうだ。500mlペットボトルで滴る水を受ける。なかなか溜まらない。一口飲んでみると冷たい!ボトルを持つ手が痛いほどだ。なんとかボトルいっぱいにする。

水があってよかったね、あわあわも途中で汲めたらいいのにね~

さあ、ここから100m登り返しだ。雪渓は滑るのでコバイケイソウが茂る溝型部分を登る。気がつくと回りはクロユリの群生。他にも白や黄色の花が咲きそろう。


クロユリは恋の花~♪こんな歌あったよね。でもbiwaちゃんには似合わない(><)


雪渓は緩んではいるがアイゼンを忘れてきたので歩きにくい。ガスが濃くなったり晴れたり。晴れると全景が分かり見通しが効くのだが…。

出かける前はチエックリストを作りましょう~♪

左の稜線から枝尾根が延びてきているところで水音がする。沢だ!
荷物を置いてポリタンとペットボトルを持ってダケカンバのヤブを分け入る。雪渓からの雪解け水が小さな沢になって流れている。まずは体にタップリと給水。2Lポリタンの煮沸水は捨てて新鮮水を充填。500mlボトルも冷たい水で一杯にする。さらに顔と頭を洗いタオルを絞って汗を拭く。あーーーー!気もっちえ―!


途中、沢があるのですね、たんぽぽちゃんにちゃんと聞かなきゃ~♪
身奇麗にして、逢引に出かけると云うことですね~♪

おやおや、北縦走路はもっと上の方だ。雪渓を下りすぎ。このまま下れば小白水谷を大白川ダムヘ下ってしまう。そうなればポポンタツアコンにお助けメールでも入れるしかないではないか。

大白川なら、たんぽぽちんも、panaちんもtabitoちんもいたのに~♪

ザックの肩帯に付け替えたんでは?
ああ、そうだ!と見ればちゃんとあるではないですか!
もう~! 安心するやら呆れるやら。
まあ、あってよかった紛失事件その①でありました。(ということは、その②も?)


命以外の落し物には驚きませんよ~

ザックに雨カバーをかけ道端に置く。荷がないだけになんとか歩けそうだ。間名古の頭の巻き道は思ったより平坦で助かる。すぐに三俣峠。日没間近、最後の急坂をまだかまだかと下り、小屋が見えたときはやっと生きた心地がした。

ひやひやものです~
サスペンスドラマか~


人声がして、入ると薄暗い中、数人がもう就寝体勢だ。そりゃもう7時半だもの。
水だけ飲んでシュラフに潜り込む。とにかく一晩寝たらなんとかなるだろう。

…。

まさか忘れ物は? と気になり、ポケットを探る。
ん? 右のポケットがヘンだ。あるはずのモノの感触がない。あれ~? 
ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!
GPSのように移動させた記憶はない。何回か確認したときは必ずあったのに…。


1回目は車の中、2回目は焚き火の灰の中・・・白山はお花の中か、顔を洗った水場かな~

すべての不安が解消した。結局キーは出てこなかったが、これで家まで帰れそうだ。ザックを回収したあと、一里野の「天領」(日祝は午後9時まで営業)で汗を流す。
無性に腹が減っている。無事生還のお祝をいよう!
R157で勝山に出て中華料理店で餃子を買い、コンビニ駐車場の端っこに駐車。アワワなどを仕入れて車中ひとり宴会だ。
翌朝帰路につく。


キーなんて落とすもの、命があればなんとかなります、特にbiwaちゃん。
これからは腹巻の中とかに直すのよ、
予備のキー、なかったら・・・たんぽぽちゃんが一番近いので、むかえに行ってもらいましょうね。
ご生還おめでとうございます。
ところで8月28日は空いてますか~?デートの申し込みです。


23.24と群馬県へ行ってました。
http://blogs.yahoo.co.jp/mikiandsyo/folder/630898.html
添付ファイル
群馬・池の平湿原
群馬・池の平湿原
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 懸案の白山北尾根周回を果たせて満足の夏

投稿記事 by biwaco »

biwacoさんこんにちわ~ @会社ランチタイムです。

お食事時間を削ってのレス、ありがとうさんレス。m(__)m

いいですね、平日に動けるのがいいですね。私ももうすぐ平日遊びするからね~

働き過ぎはいけませんね。そろそろご一緒にデイケアで遊びましょ♪

すごい距離ですね。
私には無理や~


そりゃ長いですよー(-。-)y-゜゜゜ 行ったり来たりしてるんやもん~

水の倍いるのと違う、あわあわが~♪

重いから、替わりに重曹か石鹸でも持って行きますか?(@_@;)

夜の帳って何~?
ホステスさん持参???


ちょはちょうでも、きれいな蝶ならいいけど…。帳は日暮れのカーテンですわ。

楽々新道って、楽なのかな~♪
楽だったら行ってみたいよ。


岩間道よりは整備されてて、楽そうです。
といっても実際は歩いてないんで分かりません。山太さんに聞いてみたら?
楽々から登って、岩間道を下るってのがいいカモ!(^^)!

小屋は新築でよかったですね、でも水場は・・・適いませんね~

雪渓が残っている間ならもっと豊富だったと思います。まあ、濾して煮沸すれば生水より安心かも?

花がとても綺麗そうですね。でもザックを下ろすときはきをつけてね、転がらないように・・・つうさんのようになったら大変

読みましたがな!つうさん大変でしたね。ズブ濡れのザック、重たかったでしょうねえ…(@_@;)

水があってよかったね、あわあわも途中で汲めたらいいのにね~

どっかにアワワ谷ってないですか? ビールがグビグビ湧いてるところ。
噴泉塔群のところに温泉の沢があったけど…。

クロユリは恋の花~♪こんな歌あったよね。でもbiwaちゃんには似合わない(><)

美空ひばり♪ 古~(^_-)
歩く姿は百合の花…のpanaちゃんは白百合? それとも清楚なササユリでしょうか?
(ちょっと言い過ぎ?!(^^)!)

このまま下れば小白水谷を大白川ダムヘ下ってしまう。そうなればポポンタツアコンにお助けメールでも入れるしかないではないか。
大白川なら、たんぽぽちんも、panaちんもtabitoちんもいたのに~♪

パジェ郎君がいません~(;一_一) スーパー林道回りで一里野まで送ってくれる?

日没間近、最後の急坂をまだかまだかと下り、小屋が見えたときはやっと生きた心地がした。
ひやひやものです~
サスペンスドラマか~


「ゴマ平山荘殺人事件」とか「間名古谷の怪人」とか…、書いたら乱歩賞ものかなあ?
ゴマ平避難小屋と怪人?
ゴマ平避難小屋と怪人?
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あるはずのモノの感触がない。あれ~? 
ザックを降ろして探し直す。絶対に無くしてはいけないもの…車のキー!
GPSのように移動させた記憶はない。何回か確認したときは必ずあったのに…。

1回目は車の中、2回目は焚き火の灰の中・・・白山はお花の中か、顔を洗った水場かな~

panaちゃんと一緒でないことを、つくづく悔やみましたワ(><)
今ごろあのキーは白山のどこかで花に囲まれて眠ってるやろなー(-。-)y-゜゜゜

キーなんて落とすもの、命があればなんとかなります、特にbiwaちゃん。
これからは腹巻の中とかに直すのよ、
予備のキー、なかったら・・・たんぽぽちゃんが一番近いので、むかえに行ってもらいましょうね。
ご生還おめでとうございます。


スペア10個ほど作って持ち歩きます。
長いレポに最後までお付き合い、ありがとうございました。
またの機会にぜひご一緒しましょうね~(^O^)/

               ~biwaco
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