【鈴鹿】御池の女神が微笑んでくれた山納め
Posted: 2016年12月28日(水) 00:07
【日 付】2016年12月25日(日)
【山 域】鈴鹿 御池岳
【天 候】晴れ
【コース】小又橋7:40---8:15林道終点---9:35土倉岳---10:00テーブルランド---10:45ボタンブチ---11:15丸山---11:40奥の平南峰12:55
---13:20東のボタンブチ---14:25ノタノ坂---14:50小又橋
早いもので今年ももうすぐ終わりを迎える。1年を締めくくる山は御池岳。去年もそうだったが今年は雪がほとんど降ってない。
山納めを飾るに相応しい山行になるだろうか。しかし雪がないということはクルマのアプローチに苦労しなくて済むという裏返しでも
ある。林道には雪のかけらもなく、難なく小又橋まで入ることができた。3年前の年末には君ヶ畑の集落から歩かされたことを思えば
ウソのようだ。
小又橋の駐車スペースには早くも3台の車が止っていたが、私と同じコースを辿る人はいないだろう。
まったく雪のない小又谷の林道を終点まで歩く。見上げる山上にも雪は見えない。雪はなくとも霧氷はと期待していたのがだんだん心
配になってきた。
二つ目の堰堤の手前から尾根に取り付く。よく使う土倉岳南尾根への支尾根ではなく、西尾根へ突き上げる尾根だ。取り付き付近の
谷合いの雰囲気は非常に良く、冬枯れの林に朝の光が差し込んで美しい。
この尾根は最後がやたら急なことを除けばヤブもなく、歩きやすい尾根である。しめしめ、また新規開拓したと思ってほくそ笑んで
いたが、家に帰って軌跡を調べたら今年の1月に歩いていた。今年のことも覚えていないとは情けない。
[attachment=6]DSCF8091_1.JPG[/attachment][attachment=7]DSCF8094_1_1.JPG[/attachment]
西尾根に合流すると風が強くなった。尾根上は見事な疎林が広がり申し分のない雰囲気だ。
積もった落ち葉にうっすらと積もった雪を踏みしめて歩くと、雪を踏んでいるのにサクサクと音がして面白い。ふと御池の方に目をや
ると、テーブルランド西側斜面が真っ白だ。やった。山納めが雪無し霧氷無しのないない尽くしでは物足りない。少なくとも霧氷だけ
は楽しめそうだ。
テーブルランドの登りから霧氷の花が咲き始めた。先週と違って真っ青な空の下、どこを切り取っても絵になるのがうれしい。
振り返る藤原岳方面には白いものが見えない。
[attachment=5]DSCF8111_1.JPG[/attachment][attachment=3]パノラマ1_1_1.jpg[/attachment]
登り切ってテーブルランドの西端に立つと、いつもなら息を呑むような真っ白な世界が出迎えてくれるのだが今日はそうはいかない。
目線の上半分は霧氷と青空だが、少し目を落とすと茶色の枯れ草が背景になってしまう。いきおいカメラも上向き加減で構えることに
なるのだ。しかし贅沢は言うまい。歩き出した時は何にもないのを覚悟していたのだから。
いつものようにマユミ池からボタン岩、幸助の池、ボタンブチ、天狗の鼻と歩いて風池へ。
今日はあんぱんではなく「小倉&ホイップ」のお供えで勘弁してもらおう。この山をこよなく愛した杣人さんを想って手を合わせる。
杣人さんも頭上を飾る霧氷に上機嫌なことだろう。
[attachment=4]DSCF8174_1.JPG[/attachment][attachment=1]DSCF8180_1.JPG[/attachment]
霧氷のトンネルを歩いて丸山に着くと誰もいない。こんないい天気、しかも3連休なのに不思議なことだが、山口のゲートが閉まって
しまえばこんなものなのだろうか。
奥の平で単独登山者と会った。ずいぶん小柄な人だなと思って「こんにちは」と声を掛けるとかなり年配のご婦人だった。もう70は
軽く超えていそうな感じだが、この時期に単独で御池に登るとは相当年季が入っている。聞けば木和田尾から白船峠を経て、真ノ谷へ
下りてから登り返したというから素晴らしい。雪があったらラッセルで大変だというところを見ると、ホントの積雪期にも来ていると
いうことだろう。こういう元気な人を見るとこちらが元気付けられる。まだまだ年だなんて言ってられないのだ。
[attachment=0]パノラマ7_1_1.jpg[/attachment]
ランチタイムはお約束の奥の平南峰。ここで何度奥の平と鈴鹿中部の山を眺めながらメシを食ったことだろう。
幸い風も弱まり、日差しが強くなってきてポカポカと暖かい。
乗鞍と御嶽、中ア、南アの山々が白い峰頭を連ねている。あわよくば富士山も思って目を凝らしたが、メガネがないのでよくわからな
かった。
[attachment=2]DSCF8209_1.JPG[/attachment]
食後は東池、奥の池を見てフラフラしながら東のボタンブチで仕上げだ。
この時期に草むらを蹴飛ばしながら歩くのはイマイチである。どこを歩くのも自由な大雪原をスノーシューで闊歩するのが冬の御池の
醍醐味なのだ。とないものねだりをしても詮無いので、霧氷と青空を堪能できたことに満足して下りるとするか。
登って来た時には満開だった霧氷も大半は融けて落ちてしまい、ただの冬枯れの風景に逆戻りだ。
今日は激下りを回避して、ノタノ坂経由でのんびり下ろう。
小又橋で帰り支度をしていると、林道の奥の方から次々と車が通り過ぎて行った。10数台は見送っただろうか。この時期でなくても
考えられないような車の数である。何かイベントでもやっていたのだろうか。
山日和
【山 域】鈴鹿 御池岳
【天 候】晴れ
【コース】小又橋7:40---8:15林道終点---9:35土倉岳---10:00テーブルランド---10:45ボタンブチ---11:15丸山---11:40奥の平南峰12:55
---13:20東のボタンブチ---14:25ノタノ坂---14:50小又橋
早いもので今年ももうすぐ終わりを迎える。1年を締めくくる山は御池岳。去年もそうだったが今年は雪がほとんど降ってない。
山納めを飾るに相応しい山行になるだろうか。しかし雪がないということはクルマのアプローチに苦労しなくて済むという裏返しでも
ある。林道には雪のかけらもなく、難なく小又橋まで入ることができた。3年前の年末には君ヶ畑の集落から歩かされたことを思えば
ウソのようだ。
小又橋の駐車スペースには早くも3台の車が止っていたが、私と同じコースを辿る人はいないだろう。
まったく雪のない小又谷の林道を終点まで歩く。見上げる山上にも雪は見えない。雪はなくとも霧氷はと期待していたのがだんだん心
配になってきた。
二つ目の堰堤の手前から尾根に取り付く。よく使う土倉岳南尾根への支尾根ではなく、西尾根へ突き上げる尾根だ。取り付き付近の
谷合いの雰囲気は非常に良く、冬枯れの林に朝の光が差し込んで美しい。
この尾根は最後がやたら急なことを除けばヤブもなく、歩きやすい尾根である。しめしめ、また新規開拓したと思ってほくそ笑んで
いたが、家に帰って軌跡を調べたら今年の1月に歩いていた。今年のことも覚えていないとは情けない。
[attachment=6]DSCF8091_1.JPG[/attachment][attachment=7]DSCF8094_1_1.JPG[/attachment]
西尾根に合流すると風が強くなった。尾根上は見事な疎林が広がり申し分のない雰囲気だ。
積もった落ち葉にうっすらと積もった雪を踏みしめて歩くと、雪を踏んでいるのにサクサクと音がして面白い。ふと御池の方に目をや
ると、テーブルランド西側斜面が真っ白だ。やった。山納めが雪無し霧氷無しのないない尽くしでは物足りない。少なくとも霧氷だけ
は楽しめそうだ。
テーブルランドの登りから霧氷の花が咲き始めた。先週と違って真っ青な空の下、どこを切り取っても絵になるのがうれしい。
振り返る藤原岳方面には白いものが見えない。
[attachment=5]DSCF8111_1.JPG[/attachment][attachment=3]パノラマ1_1_1.jpg[/attachment]
登り切ってテーブルランドの西端に立つと、いつもなら息を呑むような真っ白な世界が出迎えてくれるのだが今日はそうはいかない。
目線の上半分は霧氷と青空だが、少し目を落とすと茶色の枯れ草が背景になってしまう。いきおいカメラも上向き加減で構えることに
なるのだ。しかし贅沢は言うまい。歩き出した時は何にもないのを覚悟していたのだから。
いつものようにマユミ池からボタン岩、幸助の池、ボタンブチ、天狗の鼻と歩いて風池へ。
今日はあんぱんではなく「小倉&ホイップ」のお供えで勘弁してもらおう。この山をこよなく愛した杣人さんを想って手を合わせる。
杣人さんも頭上を飾る霧氷に上機嫌なことだろう。
[attachment=4]DSCF8174_1.JPG[/attachment][attachment=1]DSCF8180_1.JPG[/attachment]
霧氷のトンネルを歩いて丸山に着くと誰もいない。こんないい天気、しかも3連休なのに不思議なことだが、山口のゲートが閉まって
しまえばこんなものなのだろうか。
奥の平で単独登山者と会った。ずいぶん小柄な人だなと思って「こんにちは」と声を掛けるとかなり年配のご婦人だった。もう70は
軽く超えていそうな感じだが、この時期に単独で御池に登るとは相当年季が入っている。聞けば木和田尾から白船峠を経て、真ノ谷へ
下りてから登り返したというから素晴らしい。雪があったらラッセルで大変だというところを見ると、ホントの積雪期にも来ていると
いうことだろう。こういう元気な人を見るとこちらが元気付けられる。まだまだ年だなんて言ってられないのだ。
[attachment=0]パノラマ7_1_1.jpg[/attachment]
ランチタイムはお約束の奥の平南峰。ここで何度奥の平と鈴鹿中部の山を眺めながらメシを食ったことだろう。
幸い風も弱まり、日差しが強くなってきてポカポカと暖かい。
乗鞍と御嶽、中ア、南アの山々が白い峰頭を連ねている。あわよくば富士山も思って目を凝らしたが、メガネがないのでよくわからな
かった。
[attachment=2]DSCF8209_1.JPG[/attachment]
食後は東池、奥の池を見てフラフラしながら東のボタンブチで仕上げだ。
この時期に草むらを蹴飛ばしながら歩くのはイマイチである。どこを歩くのも自由な大雪原をスノーシューで闊歩するのが冬の御池の
醍醐味なのだ。とないものねだりをしても詮無いので、霧氷と青空を堪能できたことに満足して下りるとするか。
登って来た時には満開だった霧氷も大半は融けて落ちてしまい、ただの冬枯れの風景に逆戻りだ。
今日は激下りを回避して、ノタノ坂経由でのんびり下ろう。
小又橋で帰り支度をしていると、林道の奥の方から次々と車が通り過ぎて行った。10数台は見送っただろうか。この時期でなくても
考えられないような車の数である。何かイベントでもやっていたのだろうか。
山日和