【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて その弐

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ヒグラシ
記事: 68
登録日時: 2013年7月15日(月) 19:08
お住まい: 愛知県瀬戸市

【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて その弐

投稿記事 by ヒグラシ »

【日付】 2016年11月13日
【山域】 表妙義 星穴岳
【メンバー】 ヒグラシ 他 藪仲間3名
【天候】 晴れ
【ルート】
中之岳神社P6:30~金洞山~星穴岳~12:00中之岳神社P
1.JPG
星穴岳は、40年ほど前に一般道裏妙義からの星穴新道?が有ったが、女子高生2名による痛ましい滑落事故が起こった為、即閉鎖されてしまった暗い過去を持つ奇峰。薄っぺらな主稜の山腹に遠目に見える射抜き穴とむすび穴の2つの大穴も特徴。
5年ほど前から興味を持ち、それ以降温めてた計画です。
鎖尾根で有名な表妙義主稜の末端からアプローチ、下山路は無いので山腹、結び穴の前を懸垂して降りる。
最近は変化に富んだルートとダイナミックさでメジャーとなり、ガイド山行が盛んにおこなわれているとか。

表妙義、登山者用駐車場で車中泊、中之岳神社Pに移動後、神社でお参り。
神社敷地内も奇岩、巨岩が乱立している。
中之岳神社と金洞山
中之岳神社と金洞山
一般道を主稜線へ、紅葉が朝日を浴びて燃える中、適度に汗をかきながら登る。
標高差500mはあっという間で、好展望な主稜線、岩尾根を金洞山に向かうと一般登山者立入り禁止のロープ。
西岳までに幾つかある小岩峰の登りでウォーミングUP、(主稜線と違い、鎖の替わりに腐りかけのトラロープ)山頂からは目指す星穴岳の鋭峰群が見渡せ、緊張感高まります。
燃えるような紅葉
燃えるような紅葉
星穴岳との鞍部までは100m以上落差のほぼ直滑降の下り。中間部のドロ壁で2回程懸垂、ここは灌木に邪魔されロープが張りにくい。ザックに入れて腰だめで降りれば良かった・・バンドも狭く人数多いと手こずりそうです。
鞍部から見上げる星穴岳は迫力満点。でもさすがに直登出来ず、ルートは山腹の南トラバースに入って行く。
このトラバースがヒヤヒヤモノで、洗濯ロープ?程に痩せ細った残置ロープが張られている。
もっとも残置に頼る様ではここに来てはイケませんが・・・
朝日を浴びて
朝日を浴びて
尾根に戻って細くなってくると、下降用残置スリングが有り尾根は跨げるほど。ここが星穴下降点。
星穴岳はすぐ先の小岩峰を15m程登り詰めますが、高度感が有り、壁も立っているので3級以上のプレッシャーを感じます。
程なくカワイイ手作り看板有る山頂。妙義の山塊が存分に見渡せます。小岩峰を懸垂で降り、先程の懸垂ポイントへ。
このルートのハイライト、射抜き穴への懸垂です。50m折返しで足りるとの事ですが、ハングしてる為、(ちょうど立てたドーナツの側面を懸垂)下の様子が判りません。
射抜き穴より見上げる
射抜き穴より見上げる
ザイルダウンして見えるとこまで下降しましたが、下の立ち木にザイル絡んでいて、下まで降ろすのに手間取りました。空中での操作は大変で、バックアップ懸垂で正解でした。落差は20m弱。ロープは半分のみ投げ、後はスルスルと落とした方が良さそう。
射抜き穴自体はそれほど大きくありませんが、ハングは5m程にもなり、絶景の中での懸垂は空中散歩の様。
ガイド山行のアトラクションとしては一番の見せ場?になるのかな。

続いての懸垂は支点が岩と立ち木両方にセットしてあり、回収が簡単そうな崖っぷちの立木の方を選ぶ。
こちらの斜度はそれ程でもないが、途中の立ち木と40m強の落差に再び緊張。
ロープはやはり中央の灌木に邪魔をされ、素直には降りませんでした。この壁面の紅葉がまた素晴らしい。
ロープ回収して一服してると、上部に後続パーティが追いついてきたらしく、隕石の様に石が落ちてきた。
長居は無用と斜面に向かって左手上に位置するむすび穴を目指す。
懸垂4回目むすび穴への下降
懸垂4回目むすび穴への下降
穴は巨大で、穴越しに見える表妙義の稜線はなるほど日本離れしている。
しばらく撮影会をした後、直下の沢を所々あるテープを辿って下降始める。

以前はここから登山口の中之岳神社までのトラバースが不明瞭で、高度なルーファイとあったが、今はガイド整備の為かテープはおろか、ときどき虎ロープまで現れ、1時間程で紅葉盛りの神社に出てしまった。丁度12時のサイレン。
行動時間は4人で5時間半。まずまず順調。
車にて、インターに戻る山岳道路では、反対車線が神社、紅葉見物の車で渋滞してました。
途中、これまた展望の良い、桜の湯で汗を流し帰路に着きました。
むすび穴
むすび穴
当初イメージしていた、ルートファインディングに注意を要するというルートでは無かったが、懸垂ポイントが多く、高度感を楽しめるアドベンチャー要素が強いルートに思いました。
ロープワーク基礎が出来たメンバー同士ならば半日とはいえ、充実した山行が楽しめると思います。
添付ファイル
射抜き穴への下降点
射抜き穴への下降点
最後に編集したユーザー ヒグラシ [ 2016年11月30日(水) 21:53 ], 累計 2 回
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通風山
管理人
記事: 942
登録日時: 2011年2月11日(金) 08:12
お住まい: 愛知県常滑市

Re: 【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて その弐

投稿記事 by 通風山 »

ヒグラシさん、こんにちは。
出ましたね~~~!!星穴岳!
何年もあたためてるのは僕も同じですが、まだ行けてません。
空中懸垂はディセンダーを上に付けたほうが下方のザイルを両手で持てるので楽そうかなと思いますがどうでしょう?
こんなレポをみますと追っかけしたくなります。
雪がつく前に行ってこようかな。
おむすび穴から神社までの道もわかりやすくなったようだし。
興味深々です。
参考にさせてもらいました。ありがとうございました。

      つう
通風山
ヒグラシ
記事: 68
登録日時: 2013年7月15日(月) 19:08
お住まい: 愛知県瀬戸市

Re: 【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて その弐

投稿記事 by ヒグラシ »

つうさんこんばんは~
辺境の地の怪峰? 興味が有るとの事で嬉しいです。
西岳からの写真を見たときから一目惚れ?してました。
PB130594.jpg
このルート、ここ1,2年でブレイクしてるみたいで、週末は日に何組か入ってるみたいです。
主稜線以降、尾根は細く、退避場所も少ない為、4人くらいが限界かと。
懸垂は、西岳直下から20m2ピッチ、射抜き穴で20m1ピッチ+40m1ピッチで、50mWロープが2本必要です。
今回は懸垂目的でしたので、8mm×2本持って行きました。
ディセンダーは諸説有りますが、スリングで少し伸ばして(30cm位かな?)足してからセット、その間にマッシャーかプルージック取り、レッグループにカラビナで掛けてます。
ロープシングルで降りない限り、制動は空中でも片手で十分効くとおもいますが。
射抜き穴への出だしは下部が見えず緊張します。
また、下降点に有る、木の枝が曲者で、細いロープは直ぐ絡みます。
射抜き穴直下の木 ロープ絡んでます
射抜き穴直下の木 ロープ絡んでます
一度に全部投下せず、様子見ながら残りをそろそろと降ろすのをお勧めします。
このルート、高度感に慣れてしまえばそれ程でも有りませんが、懸垂動作は確認してから望んだ方が良いと思います。
下山路はテープ多すぎてガックシしますが紅葉は素晴らしかったです。

ヒグラシ
アバター
山日和
記事: 3584
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて その弐

投稿記事 by 山日和 »

ヒグラシさん、こんにちは。

妙義をはじめ西上州のヤブ山は個人的には大変興味があるのですが、なんせ遠い・・・・(+_+)

家から2~3時間で行けたら通い詰めるんですけどねえ。 :mrgreen:

前編に続いて面白く読ませていただきました。好レポ、ありがとうございました。

                     山日和
ヒグラシ
記事: 68
登録日時: 2013年7月15日(月) 19:08
お住まい: 愛知県瀬戸市

Re: 【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて その弐

投稿記事 by ヒグラシ »

山日和さん こんにちは。
大阪にお住まいですか。
確かに上州の山は遠いですよね。 :o
名古屋からでもそこそこかかります。
でも、個性的な山々遠望してしまうとまた行きたくなりますよ。
足腰弱ってきても登れそうな山多いですので、今後もお世話になりそうです。
南牧村から素敵な登山案内出てます。
これを見たら・・・・
http://www.nanmoku.ne.jp/modules/kanko/ ... ntent_id=4

※大岩・碧岩はこれ見て即、登りに行きました!
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