【日付】2016年11月12~13日
【山域】 裏妙義風穴尾根~丁須の頭
【メンバー】 ヒグラシ、他3名
【天候】 晴れ
【ルート】 裏妙義国民宿舎跡P6:45~風穴尾根~12:00丁須の頭14:30~15:30裏妙義国民宿舎P
久々の投稿です。沢を離れて暖かな群馬の藪岩低山に遠征してきました。
群馬県南部に広がる妙義山域は、標高こそ鈴鹿と同じ1000m内外の小峰だが、溶岩、凝灰岩、礫岩の奇岩の稜線にヤブをしこたま生やした手ごわい岩稜が続いている。気候は意外と温暖で、~12月上までは冬の装いもなく、紅葉を楽しみながらの山行が約束されます。
初日は、裏妙義の主稜線を外した風穴尾根に、巨大な風穴が有るとの事で、探索に行きました。
名古屋を前夜発で高速340km。 関越道を回り込む為、走行距離は伸びる。妙義インターを降りて15分ほどで登山基地の裏妙義国民宿舎に到着。(残念ながら、3月に閉館)
朝6時に起床、北面には本日登る裏妙義、南面には明日登る表妙義の岩稜が立ちはだかって見える。
風穴尾根への取付は一般道から沢道に入り、1つ目の岩峰にぶち当たるまで詰めるのが一般的みたいですが、その右岸にあたる尾根を詰めた方がすっきりしてそうなので、末端部を見定めて尾根上に出る。
背の低い植林帯が続く中目指す岩尾根を先に見ながら、順調に高度を稼ぐ。左手には明日登る星穴岳、右手にはゴジラの様な丁須の頭がかすかに見えて来る。
やがて正面に鶴峯山の岩壁、右手に前衛峰が鋭く立ちはだかり右手に大きく巻く。
あたかも通路の様に岩壁がえぐれていて、誘われるようにトラバースするとコルに突き上げるルンゼに出る。 紅葉はピークを迎え、白く輝く岩をバックにしばし見とれる。
ルンゼを詰めると枝尾根に出、急峻な岩稜を灌木を掴みながらP1鶴峯山へ。展望はすこぶる良い。
ここをP1としてP9まで登攀困難な岩峰をいかに巻いて通過するかが今回の課題。
狭い領域なので地図、磁石は全く役に立たない。
微かな踏み跡と、山カン?で4人であっちだこっちだと彷徨うのも悪くない。
急峻な尾根と南北両側の側壁を灌木掴みながらジワジワと進む。
基本、尾根筋の岩峰は直登り不能な所ばかりで、鞍部を乗越して側壁トラバース。
自力で歩けるとこまで大巻きすれば、ほぼ解決出来そう。
幸い、持参したロープを使う事も無く、目標の風穴に出る。大きい!
灌木が無ければ脚光を浴びるだろうに・・・でも静かに埋もれてるから訪ねたくもなるのだろう。
ひとしきり写真を撮った後、再び稜線を風穴尾根の頭・・一般道まで上り詰める。
紅葉真っ盛りの道中は見どころ満載でなかなか足が進まない。
さらに踏み跡が薄い為、枯葉を敷きつめた急登りは結構なアルバイトとなりました。
主稜線からは一般道。時間も有ったので、初めてのメンバーに裏妙義のアドベンチャールートを案内。
戦艦の艦橋の様な岩峰、烏帽子岩と赤岩、突出している。
岩をへつり、鎖場をよじ登って末端の丁須の頭を目指す。
主稜線は一般道扱いだが、トラバースのハシゴが落ちていたり、30Mの垂直チムニー岩が出たりで妙義山らしい演出?
もう少しで着きそうな所で、ヘリの飛来音が近づいて来た。
向かいの岩から覗いてみると、丁須の頭で救助活動中。
どうやらコルから5m程女性が転落したとの事。ヘリに手を振ってたので大事は無い様。
しかし、岩に取りついてる人が居る為、ヘリが近づけないでいる。来るのが分かってるなら登らなきゃ良いのに・・・
近づいて来たヘリに近くのパーティが置いてたザックを谷底深く飛ばされていた。
大型ヘリだとかなりの風圧になるみたいだ。
付近の登山者、全員セルフビレイ取ってようやくレスキュー開始。御苦労さまでした。
気を取り直して、丁須の頭にトライ。私らは、ロープ出して安全第一。
鎖は付いてますが、岩がオーバーハングしてるで結構辛い。下りは頭からの懸垂で快適に。
後ろを振り返ると、明日登る怪峰、星穴岳のシルエットが影絵のように見える。
下山路は沢沿いに、落ち葉が深く積もった斜面をリボンを辿って降りてきます。降りるに従いますます岩が立って来て迷路の様相に。
もみじの紅葉に名残惜しみながら国民宿舎に向かいました。
下山後の入浴 松井田町 峠の湯はお城の様な建物でビックリ!
でもそこから見る裏妙義のシルエットはすばらしかったです。
裏妙義は何度か歩きましたが、半日コースということで物足りず、今回の支尾根からのバリエーションをプラスする事で満足度の高い山行となりました。
ヒグラシ
【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて その壱
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【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて その壱
最後に編集したユーザー ヒグラシ [ 2016年11月28日(月) 23:51 ], 累計 1 回
Re: 【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて
ヒグラシさん、こんにちは、
妙義は表しか行ったことがないので、裏のほうは気になっていました。
今回のレポでまたうずいてきました。
風穴ですか、面白そうですね。参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
つう
妙義は表しか行ったことがないので、裏のほうは気になっていました。
今回のレポでまたうずいてきました。
風穴ですか、面白そうですね。参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
つう
通風山
Re: 【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて
ヒグラシさん,ご無沙汰しています。相変わらず精力的に山や沢に行ってますねえ。私も昔はアルプスとかよく行ってたんですけど,最近は遠出するのが億劫になって三重県内で済ませてしまってます。群馬県の山というと尾瀬くらいしか行ったことがなくてレポに対する反応ができませんが,またレポ楽しみにしていますね。
@シュークリーム@
Re: 【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて
つうさん、こんばんは。
レスありがとうございます。
なかなかオフ会にも出られず、掲示板からも離れ気味でした。
表妙義、行かれた事有るんですね。鎖場だらけでウンザリなされたのでは?かといって鎖撤去されるとアルパインルートになってしまいますが・・・笑
裏妙義は表妙義の様な派手さは無いですが、通常ルートの籠沢、三国境からの下山路などはモミジも多く、紅葉時は錦絵の様に美しいです。 尾根筋もアルパインチックですが、沢登経験者なら問題なく歩けるレベル。
唯一、丁須の頭に垂れ下がってる鎖だけは要注意、ロープ出した方が無難です。もっとも登らなくても縦走出来ますが・・・ それとこの時期はアルプスから流れてきたガイド山行が盛んです。
妙義山域や西上州は遠いですが、強烈な個性を持った山々が4時間~6時間で往復出来てしまうので、全国の藪山ファン?が遠征してきてダブルヘッダーで登ってます。
風穴尾根も、私が持ってる昔のエリアマップでは破線表示でしたが、行ってみるとほぼ廃道でルーファイ楽しむことが出来ました。
機会ありましたらよろしくです。 翌日の星穴岳の記録もUPさせていただきますね。
ヒグラシ
レスありがとうございます。
なかなかオフ会にも出られず、掲示板からも離れ気味でした。
表妙義、行かれた事有るんですね。鎖場だらけでウンザリなされたのでは?かといって鎖撤去されるとアルパインルートになってしまいますが・・・笑
裏妙義は表妙義の様な派手さは無いですが、通常ルートの籠沢、三国境からの下山路などはモミジも多く、紅葉時は錦絵の様に美しいです。 尾根筋もアルパインチックですが、沢登経験者なら問題なく歩けるレベル。
唯一、丁須の頭に垂れ下がってる鎖だけは要注意、ロープ出した方が無難です。もっとも登らなくても縦走出来ますが・・・ それとこの時期はアルプスから流れてきたガイド山行が盛んです。
妙義山域や西上州は遠いですが、強烈な個性を持った山々が4時間~6時間で往復出来てしまうので、全国の藪山ファン?が遠征してきてダブルヘッダーで登ってます。
風穴尾根も、私が持ってる昔のエリアマップでは破線表示でしたが、行ってみるとほぼ廃道でルーファイ楽しむことが出来ました。
機会ありましたらよろしくです。 翌日の星穴岳の記録もUPさせていただきますね。
ヒグラシ
最後に編集したユーザー ヒグラシ [ 2016年11月29日(火) 13:16 ], 累計 4 回
Re: 【群馬県上毛三山】 隠された風穴を訪ねて
シュークリームさんこんばんは
沢の方は今シーズン、春先の骨折のリハビリで終わってしまいました・・・
歩けなくても泳げる沢はありがたかったです。
秋は鋸岳や他バリエーションルート楽しんでます。
私も遠出が苦手、特に三重県南部・・・ということで、なかなか皆さんと遊べませんが、群馬県南部はなぜか親しみを覚えて(鈴鹿にも雰囲気似てますね)ちょくちょく通ってます。機会が有ったら是非訪れて下さいね。
ヒグラシ
沢の方は今シーズン、春先の骨折のリハビリで終わってしまいました・・・
歩けなくても泳げる沢はありがたかったです。
秋は鋸岳や他バリエーションルート楽しんでます。
私も遠出が苦手、特に三重県南部・・・ということで、なかなか皆さんと遊べませんが、群馬県南部はなぜか親しみを覚えて(鈴鹿にも雰囲気似てますね)ちょくちょく通ってます。機会が有ったら是非訪れて下さいね。
ヒグラシ