【鈴鹿】ロープワーク訓練に カニクチ谷左俣遡行、天狗谷右俣下降

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シュークリーム
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登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

【鈴鹿】ロープワーク訓練に カニクチ谷左俣遡行、天狗谷右俣下降

投稿記事 by シュークリーム »

天狗谷右俣の大滝
天狗谷右俣の大滝
孫3号も無事に生まれ、先日来続いていたどたばたも一段落・・・と思いきや、来週日曜日の朝1番でインドネシアへ出張予定で、2週間は帰れない。沢へ行くには今週しかない。しかし、今度の土日は雨予報。秋晴れが約束された金曜日に休みを取って沢行きと決めた。

行先はカニクチ谷と天狗谷。しばらく怠っていたロープワークの訓練をしてこよう。天狗谷を下降する予定なので、40mロープを準備し、フル装備だ。カニクチ谷と天狗谷はそれぞれ1回ずつは行ったことがあるのだが、カニクチ谷左俣は初めて。どんなところなのか楽しみ楽しみ。

【 日 付 】2016年10月7日(金)
【 山 域 】鈴鹿 宇賀川水系 三池岳周辺
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れのち曇り
【 ルート 】旧国道車止め 8:00 --- 8:35 入渓地点--- 9:00 二俣を左へ --- 11:30 小尾根乗り越し点 --- 11:40 天狗谷右俣 --- 12:20 本谷出会い--- 13:24 旧国道--- 14:15駐車地

石ぐれ峠に至る旧国道の車止めに車を止め、歩き始める。天気予報通りの快晴。気持のいい1日になりそうだ。10月も半ばになれば紅葉も始まるのだろうが、そう贅沢も言っていられない。11月には身体もあきそうなので、今年は紅葉沢もたっぷり楽しめるかもしれない。

雲向橋手前のカニクチ谷と天狗谷の出会いあたりで入渓する。花崗岩の明るい河原だ。天狗谷を左にやり過ごすとすぐに4mほどの滝。濡れずに通過できるのだが今日は水線にこだわっていきたい。小さな釜にどぼんと入ると足の付け根あたりまで浸かった。水は思ったほど冷たくない。久しぶりの沢の感触は上々だ。

旧国道の橋を越えるとすぐに10mほどの滝。ロープを出すような滝ではないが、今日はロープワークの訓練なので、ロープの準備をして登り始める・・・が、カムを噛ませるところが見つからずそのまま上まで上がってしまった。まあ、いいか。

二俣にかかるY字滝。たろーさんのブログで見る写真からはもっと大きな滝というイメージだったのだが、意外と小ぶりの滝。と言っても、私も一度はここを通過しているはずなのだが、すっかり忘れている。
Y字滝
Y字滝
左俣に入るとすぐに20mほどの大滝の出現だ。ここから先は写真だけで見知っている未体験ゾーンだ。フリーでも登れそうだが、高度があるので落ちるとただでは済まない。ロープ訓練にはうってつけの滝だ。
カニクチ谷左俣F1
カニクチ谷左俣F1
いつもは20mロープを肩に担ぎながら登るのだが、今回は40mロープなので担いで登るのはつらい。新しい試みとして、ロープをザックに入れ、適宜繰り出しながら登る事にした。ザックの肩ハーネスにカラビナをつけ、ロープを繰り出すガイドとして使う。この新戦略、必ずしもロープが素直に繰り出されてくれない場合があるが、ザックの出口を広くすればそれなりに使える方法であることが分かった。
F2
F2
支点を取って登るとはいえ、単独では基本的に落ちてはいけない。このため、支点はなるべく多くとるようにしている。この滝でもカムを3個使い登り切る。40mロープのほぼ半分を使いきったので、やはり落差は20mほどはありそうだ。上の立ち木にロープを固定し、懸垂下降で最初の支点まで降りてカムを回収する。単独登攀では支点のセットと回収を1人でこなすので、一つの滝に対して2回の登攀と1回の懸垂下降をすることになる。一つの滝を一度で3回楽しめるお得な滝登りである・・・と考えないとやってられない。
F3
F3
カニクチ谷左俣ではこの滝を含め4つの大滝が出現し、いずれもロープを使って直登する事が出来た。ロープワーク訓練にはうってつけの渓である。このあとゴーロ帯を登って行き、水がきれたところで小尾根に上がると、県境稜線近くの標高約900m当たりの小尾根に出た。稜線はすぐ近くに見えているのだが、稜線まで登る必要性を感じなかったので、そのまま小尾根を乗り越して天狗谷に入ることにした。
F4
F4
急な斜面を下り天狗谷右俣にでる。しばらく何の変哲もないところを下っていくと20mほどの滝が出現した。あとで確認するとたろーさんのブログにも写真が載っていた。懸垂で降りる。40mロープいっぱいだったので、やはり20mほどの落差はありそうだ。登ることもできそうなので、今度来た時は登ってみよう。この20m滝、すぐその下に8mほどの滝を従えて連瀑となっている。二つ合わせて30mの立派な滝だ。
天狗谷右俣の20m滝
天狗谷右俣の20m滝
滝のすぐ下で本谷と出会い、すぐその下が天狗谷F4だった。このあと、天狗谷の4つの滝をすべて懸垂下降で下り、旧国道に出る。旧国道で簡単に昼食を食べ、舗装路をテクテク歩いて駐車地に戻った。
天狗谷F4
天狗谷F4
カニクチ谷、天狗谷とも10mから20m程度の中程度の規模の滝がコンパクトに詰まり、そのすべてが直登できるので楽しく、またロープワークの訓練にはうってつけの渓である。また、花崗岩でできた沢床は明るく、フリクションがいいので、快適な滝登りが楽しめる何度行っても楽しい渓だった。
最後に編集したユーザー シュークリーム [ 2016年10月09日(日) 15:41 ], 累計 2 回
                         @シュークリーム@
グー(伊勢山上住人)
記事: 2228
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
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Re: 【鈴鹿】ロープワーク訓練に カニクチ谷左俣遡行、天狗谷右俣下降

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

シューさん、こんばんは。お久しぶりです。

孫3号も無事に生まれ、

おめでとうございます。孫はかわいいですね~。

いつもは20mロープを肩がらみで保持しながら登るのだが、

肩がらみって固定せずに摩擦だけですよね。
落下して体が回転しても確保できるの?

ロープをザックに入れ、適宜繰り出しながら登る事にした。

次の安全な所までの長さを出してハーネスに固定するのかな?
それともプルージックを移動させながら登るのかな?
どうも一人で安全を確保しながら登るのは難しそうです。

40mロープのほぼ半分を使いきったので、やはり落差は20mほどはありそうだ。

半分以上使ったら回収に行けないですね。

一つの滝を一度で3回楽しめるお得な滝登りである・・・と考えないとやってられない。

実際3回楽しめるお得な滝登りだと思いますよ。
時間がかかるから短い渓をたっぷりと楽しめそうです。

シューさんは単独でテンションがかかったことはないの?
グランドフォールは免れても、単独だとその後の対処が難しそう。


                  グー(伊勢山上住人)
シュークリーム
記事: 2067
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【鈴鹿】ロープワーク訓練に カニクチ谷左俣遡行、天狗谷右俣下降

投稿記事 by シュークリーム »

グーさん,こんにちは。相変わらず雨模様の天気が続いていますね。

おめでとうございます。孫はかわいいですね~。

ありがとうございます。孫ができると生物としての責任は果たし終えたような気がして,気が楽になります。

肩がらみって固定せずに摩擦だけですよね。
落下して体が回転しても確保できるの?


すみません,肩に背負ってと言う意味で書こうと思ったんですが,別の意味になっちゃいました。あとで訂正しておきます。

次の安全な所までの長さを出してハーネスに固定するのかな?
それともプルージックを移動させながら登るのかな?
どうも一人で安全を確保しながら登るのは難しそうです。


ペツルのシャントを滑落停止に使っています。プルージックは一旦ロックしてしまうと解除しにくいので使っていません。
ロープを操りながら,支点を作りながら登っていくので,全くフリーで登るよりは滑落する確率は高くなります。また,下でビレイしてもらうのに比べて繰り出したロープの長さ分は長く落ちますので,登れる滝のレベルはその分低くなるでしょうね。
それでも登れる滝は登ってみたいという気持ちは,性格上抑えようがないですね。


半分以上使ったら回収に行けないですね。

降りるときは,登りに使ったロープ一本で降りますので,基本的には40mまではいけます。

実際3回楽しめるお得な滝登りだと思いますよ。
時間がかかるから短い渓をたっぷりと楽しめそうです。


確かにそうなんですけどね。
3回分は気が抜けないので,その間ずっと緊張が続いていて精神的にはきついですね。
と言いながら,やっぱり単独で沢に入ろうと思うとこれをやるしかないですから。


シューさんは単独でテンションがかかったことはないの?
グランドフォールは免れても、単独だとその後の対処が難しそう。


落ちて宙づりになった状態を想定しての脱出訓練も一応やっています。ただこれもモデル訓練なので,本当は実際の岩場で訓練すべきだろうと思います。
去年,大岩谷の白滝をトップロープで登っている途中に滑落して宙づりになったことはあります。この時はロックしたシャントを外すのに苦労しましたので,その後,そのような状態を前提としての訓練をしています。今回のような支点を取りながらの登攀時に滑落したことがないので,機会があったらそのような訓練もしようと思っています。
                         @シュークリーム@
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