美山~芦生~北山の国定公園化について、環境省からパブリックコメント募集が案内されました。

山行記、山の思い出、限定
フォーラムルール
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】 
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
返信する
wanko
記事: 5
登録日時: 2014年9月25日(木) 21:59

美山~芦生~北山の国定公園化について、環境省からパブリックコメント募集が案内されました。

投稿記事 by wanko »

「芦生の森(研究林)を、観光地化する京都府の計画に、反対意見を表明してください。」
viewtopic.php?f=11&t=2746&p=16937#p16937
の投稿をしました河村です。
美山国定公園構想は、芦生地区での2015年4月の特別地域区割の修正案の発表で打ち切られ、その後の音沙汰がありませんでした。
このほど環境省からパブリックコメントの募集が発表されました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−
京都丹波高原国定公園(仮称)の指定及び公園計画の決定に関する意見の募集(パブリックコメント)について(お知らせ)
http://www.env.go.jp/press/101505.html
−−−−−−−−−−−−−−−−−
この中のPDFに各種の情報が載っています。
芦生地区の特別地域区域割りや開発計画については、
・京丹波・・・公園計画書(環境省原案)
http://www.env.go.jp/press/files/jp/28347.pdf
・保護規制計画位置図
http://www.env.go.jp/press/files/jp/28354.pdf
・保護規制計画(2/5)
http://www.env.go.jp/press/files/jp/28356.pdf
・施設計画位置図
http://www.env.go.jp/press/files/jp/28360.pdf
・施設計画図(2/5)
http://www.env.go.jp/press/files/jp/28362.pdf
が、あればよいでしょう。

○北山も危ない!
美山、芦生だけかと思っていましたら、北山(八丁平や品谷山)まで入っているではありませんか!
公園計画書と施設計画位置図とをダウンロードして、必要な施設計画図を全部開けてみてください。
施設計画図は地図が5枚ずつ入っています。
施設計画位置図に地図の位置関係が載ってまして、地図の15番を見たければ 施設計画図(3/5)を開ければいいようになっています。
見てびっくり、品谷山、廃村八丁周辺の登山道とやら、廃村八丁周りの登山道を、「遊歩道」に作り替える勢いです。
どこからそんな金が出るのか分かりませんが、無茶もはなはだしい。

○国定公園計画の「歩道」とは、遊歩道です。
このネットをご覧の方は東大台ヶ原の遊歩道をご存じの方も多いと思います。
「地図を持たずに、スニーカーで歩いても大丈夫。」これが「歩道」の基準です。
公園整備施設は国民に広く利用させるのが、自然公園法の主旨ですから、そこで事故でもあったら、施設管理者は管理責任を取らされる、というのが過去の判例です。なので、基本、コンクリート+過剰な道標+ロープ(または鋼製の立入禁止ネット)で構成されます。
詳しくは私のサイトを見てください。条文や判例と共に解説しています。
地元の人たちの生活道路とか、機器点検用の道だとか、おおよそ私的な土地の中に作られた道を、地権者の承諾なしに、地権者の好意で入山を黙認してもらっている普通の登山道と法的な位置づけが全然違うのです。

○そんな歩道(遊歩道)に、八丁平から品谷山まで登山道を遊歩道に造り替えてしまおうという、行政の計画書が、「公園計画書」です。
もっとも、低予算であれば、当面道標だけになることもあり得ますが、それは当面のこと。
権限を持ったら、地域利益(地方交付金)誘導になるなら、とことんやります。それが行政です。

道があるのだか無いのだかよくわからないけど、たぶんこっち、踏み跡が出てきたし・・・なんてスリルは、消去!
登山道の脇に、○○みぃつけた!・・・・も、過去のこと。
自然を金に代えないまま保存するなんてもったいない。安全第一、だれでも登れる、国民の休暇のための施設にして、みんなハッピー、登山の大衆化です。
もし、自然を利用する向きには、魅力的かもしれませんね。トレイルランや子供の遠足など安全に出来ますから。
だけど、私はいやです。そんな規格化された道なんか歩いてもつまらない。

○芦生は無事だが・・・
唯一、芦生に遊歩道が計画されていないのは良いことです。ここは登山道のままでなければ困ります。
けれど、芦生周辺のアクセス道として、小野村割岳遊歩道なんてのもある。
下町から小野村割岳を通って天狗、三国岳へなどは、京都最奥の超ベテランコースだった。
ここに何で遊歩道?と思います。修練に裏打ちされた緊張感や達成感を残して欲しい。
けれど、公園施設に指定されたら、”ベテランコース”はNGです。自然公園法が許しません。

○問題点はどこだ?
何にでも、入門コースから熟達者コースがあるように、登山道についても多種多様なあり方があってしかるべきです。
東大台ヶ原のコンクリート遊歩道は、私はまったく好きではありませんが、お手軽に景色を楽しめるというメリットもあります。天体望遠鏡持ち込みも出来るし。
この一方、西大台ヶ原は、利用調整地区に指定され、一部は自然な道が残っています。
今回の公園計画にも、東海自然歩道や、京都一周トレイルのように、ある程度大衆化されて定評のあるものもあり、これを整備することは、登山初級者にとって朗報となるでしょう。
しかし、品谷山を遊歩道開発することは、登山中級者にとって、不愉快きわまりない。
要は、この登山道は遊歩道化しても良いが、これはやったら登山道としての価値が無くなってしまう、という区別が、使用者になるはずの「登山者」の目線から検討されていないのです。

○パブリックコメントに参加してください
山歩きのベテランのみなさんが集う、この藪漕ぎネットでやって欲しいと思うのは、どの道が「景観の良い大衆向け」の道なのか、どの道が「歩道整備をやったらおもしろみの無くなる玄人向け」の道なのか、これを明らかにして、意見を提出して頂くことです。
「玄人向けの道」は公園整備計画から外して、従来の登山道のままであり続けてもらったほうが、登山道の価値を上げ、新しい国定公園の魅力を高めることにつながると、環境省に働きかけることです。

もし、個人で意見を環境省に提出するのは・・・と思う方がいらっしゃいましたら、ここの掲示板のスレに、この道は○○だから、一般に開放しても良い、この道は○○だから、遊歩道にしない方がよい、と意見を出してもらうだけでもかまいません。
それを見た人(私も含めですが)が環境省に意見を出す際に、参考に出来ます。出来る範囲でけっこうですので、ご協力頂ければ幸いです。
私も意見がまとまり次第、私のサイトに意見を掲載します。

パブリックコメントの締め切りは11月21日、
環境省自然環境局国立公園課 〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2
メールの場合は、添付ファイルは不可で、意見は本文のみに書いてくださいとのことで、
shizen-kouen@env.go.jp
とのことです。

河村和久

miyama_asyu@excite.co.jp
http://www.geoid.gr.jp
2015年9月末にHP更新しています。
pana
記事: 190
登録日時: 2011年3月07日(月) 19:16

Re: 美山~芦生~北山の国定公園化について、環境省からパブリックコメント募集が案内されました。

投稿記事 by pana »

wankoさんこんにちわ~
大変ご無沙汰しています。
色々とご活躍、いろんなところで拝聴しています。
芦生研究林に関してご尽力ありがとうございます。

私も「環境省自然環境局国立公園課」に意見を送りたいと思います。

やぶこぎのサイトは京都の人は少ないかな・・・芦生に関心を持っている人たちはそんなに多くはいないと思います。(地元ではないし・・・)
やはり地元から発信しないと・・・(私の個人的な意見でごめんね)
京都新聞社さんにもっとこのような記事を載せていただけたらいいのではと思います。
知らない人が大半だと思うし、まずは今の現状をたくさんの人たちに知ってもらうということが大切だと思います。

これからも若いwankoさんのような方たちが芦生を思ってくださり、このように行動してもらえると、きっといい方向に行くと思います。
頑張ってくださいね。     

先日大台ケ原から尾鷲までの「尾鷲道」を歩いてきました。
大台ケ原はちゃんと管理されていて、まるで公園のようでした。尾鷲辻から先ははちょっと違いましたが・・・・
pana
添付ファイル
芦生のようでしょう~♪
芦生のようでしょう~♪
wanko
記事: 5
登録日時: 2014年9月25日(木) 21:59

Re: 美山~芦生~北山の国定公園化について、環境省からパブリックコメント募集が案内されました。

投稿記事 by wanko »

panaさん、応援ありがとうございます。
三国岳でお会いしたきりになっていますがお元気そうで何よりです。
さて、環境省の公園計画書を読んでみると、時間不足でむりやり計画を練ったのか、実態に合わないところだらけですね。
http://www.geoid.gr.jp/asyu/miyama/pc15.html
に、ざっとまとめましたので、ご覧頂ければ幸いです。
返信する