奥美濃のちっちゃな沢で大きな喜び!揖斐坂内白川・尾ノ谷

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兔夢
記事: 624
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

奥美濃のちっちゃな沢で大きな喜び!揖斐坂内白川・尾ノ谷

投稿記事 by 兔夢 »

2015年9月12日(土)晴れ 
奥美濃・揖斐坂内 白川支流・尾ノ谷~火箸谷 単独
KIMG0947.jpg
KIMG0947.jpg (40.35 KiB) 閲覧された回数 1457 回
白川駐車地9:25ー510m二俣10:35ー
尾ノ谷の頭(740mピーク)11:50~12:25ー
火箸谷下降点12:35ー車道13:45ー駐車地14:00

ヤブコギネットではメジャーとは言いがたい奥美濃。
そんな奥美濃の更にメジャーとは言いがたい沢の報告です。
興味を持たれる方はほとんどないだろな。

奥美濃は僕にとってもっとも身近な山域。
自宅からほぼ2時間以内で主立った山に取付ける。
時間的に言えば鈴鹿の方が近い。
しかし、生活圏や生い立ちから言えばやはり奥美濃が近い。
そんな奥美濃のちっちゃな沢を登るのがとても楽しい。

今回、土曜日は休養日にしようと思っていた。
翌日にそばつるとの沢登りを予定していたからだ。
しかし、すこぶる天気がいい。
こんな日にどこも行かないなんて手はない。
どこか短時間で行ける楽しそうな沢はないか。
山日和さんから送られた「百山百渓」をめくる。
気になったのは揖斐坂内の尾ノ谷。
これは確かもんりさんがブログにアップしていた沢。
検索してみるともんりさんお気に入りの沢だった。

もんりさんは単独で奥美濃の沢を登っている方。
学生の頃は北海道で夏は沢、冬は山スキーをしていたらしい。
社会人になって山から離れていたそうだ。
それがどういうわけか僕のブログを見て沢熱に火がついた。
目標は僕が尾西谷(百山百渓では上岩井谷)で出会ったような感動らしい。
一度同行させてもらった。
体格ががっしりしたまじめな方だった。
僕よりずっとすばらしい沢登りができそうな方だった。

さて、尾ノ谷である。
揖斐、坂内を流れる白川の小さな支流だ。

白川流域は岩質は花崗岩。
だから“白川”という名が付いているのだろう。
支流で大きなものには殿又谷や新穂谷がある。
何れも花崗岩の明るい沢だ。
ただし規模が小さいのでやや薮っぽい。
それでも十分楽しめる。
尾ノ谷、火箸谷はその中でも格別小さい。
こんなところが遡行の対象になるのか?
それくらいの沢だ。
だが「百山百渓」の日比野さんは二十数年前に訪れている。
そしてもんりさんのブログにはこれは!の滝が。
よし!これにしよう!

坂内坂本から白川沿いの県道を南下。
殿又谷出合のやや手前の車道脇に車を停め出発。
車道沿いに建つ民家の正面から農道に入り奥に歩いていく。
農道の左右には稲が作付けされていた。

民家からご老人が出てきて声をかけてきた。
「釣りに行くんかね?」
どうやら朝早くご老人が釣りに出たらしい。
だから釣れないだろうと言いたかったのだろう。
しかし「違う」と返事。
それではクルミか?と言う。
それも違う。
ただ沢を登ってきます。
そう言うと不思議そうな顔をしていた。

農道の奥は草に埋もれたあぜ道。
それを辿っていくと沢に下りる。
小さな堰堤がありわずかに行くと小滝。
容易に濡れないで越えていける。
しかし、直登、濡れて登る。

小滝の先には古めかしい堰堤。
ここは左から越えていく。
傍らの竹林が印象的だ。

いい雰囲気の中l、わずかに進むと右俣にきれいな滑滝が見えた。
これを進むのかと地形図で確認
進むのは左の方だった。
こちらには巾広の水量のある滑滝が登ってこいと誘いかける。
それではいきますか!
KIMG0935.jpg
KIMG0935.jpg (39.72 KiB) 閲覧された回数 1457 回
一部シャワーで滑滝直登。
その上にも滑滝。
これも直登…したはず…

一旦平流になったその先には長い斜瀑。
取っ付きは4mの直瀑。
途中、ホールドが剥がれたもののこれを登って更に水流左側を登っていく。
途中、フルシャワーで流れを渡り上部へ。
が、あと少しというところで詰まった。
先は水流が吹き出た斜瀑。
ホールドが薄く見える。
戻るか、左手斜面を巻くか、それとも対岸へ飛び移るか。
思案の末、水流の中にワンステップきって対岸に飛び移った。
ちょっと曲芸まがいだったけど狙い通り。
KIMG0944.jpg
KIMG0944.jpg (42.02 KiB) 閲覧された回数 1457 回
もはや濡れたくないなんていう思いはどこかへ消えて…
次の二俣に現われた4mもシャワーで登っていく。

親ガメの上に子ガメを載せて~♫
が似合う二枚岩。
ここは水流を歩くより岩の上を歩くのが楽しい。
KIMG0954.jpg
KIMG0954.jpg (39.95 KiB) 閲覧された回数 1457 回
510m二俣は左俣に滝がかかっていた。
百山百渓ではここを右に進む。
しかし、もんりさんのブログでは左の方が面白いそうだ。
で左に向かい6m滝をシャワーで直登。
途中で岩が剥がれてあせった(^^;


ちょっと先の右に曲がったところに滑滝の連瀑。
ひとつ目は濡れたくないなあと思いつつ濡れて直登。
奥にある2段の滑滝は一段目は右から登る。
しかし2段目は水流を越えたところから試したが難しい。
で左手泥斜面を巻いた。
KIMG0968.jpg
KIMG0968.jpg (36.5 KiB) 閲覧された回数 1457 回
この他にも小滝が幾つかあった。
水流が強くて諦めたのもあった。
その後は沢が落ち着いて穏やかな表情に。
周りの樹林がなかなかいい雰囲気。
途中に植林がわずかにあったが気にならなかった。


水流がきれて急斜面をのぼって740mピークへ。
ここは「尾ノ谷の頭」って呼びたい。
東側は植林だが西側は落ちつける雑木林。
KIMG0989.jpg
KIMG0989.jpg (48.91 KiB) 閲覧された回数 1457 回
休憩後、火箸谷へ向かう。
稜線鞍部に感じのいいヌタ場。

鞍部から登り返したところで急斜面を崩れ落ちるように火箸谷へ下降。
上部には感じのいい樹林。
しかし下部では薮沢っぽい。
その中におまけのような滑と滝。
滝横の二畳程の洞のような岩屋が印象的だった。
あとは中流域の竹林の陽を浴びた緑が清々しかった。

下流域には古めかしい石積みの堰堤が二つ。
その脇を越えていくと県道に出た。

駐車地近くで朝に声をかけられたご老人にあった。
「トチの実が一杯あっただろう?」
火箸谷の途中でトチの実の殻を一杯見かけた。
「はい、ありましたが何かに食べられていたみたいです」
「鹿やな」
やはりそうか!
灰汁を抜かなければ食べれないトチの実を鹿は食べるのだ。
新たな鹿の生態を知る思いだった。
落第忍者
記事: 1229
登録日時: 2011年2月20日(日) 15:31
お住まい: 三重県伊賀市
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Re: 奥美濃のちっちゃな沢で大きな喜び!揖斐坂内白川・尾ノ谷

投稿記事 by 落第忍者 »

兔夢さん、おはようございます。

例によって全然判らない山域ではありますが・・・

こんなに涼しくなってきても未だにフルシャワーを楽しんでるんですね。
今夏は猛暑でしたから何回か足を水に入れましたけど、この秋の早い進み具合を見るにつけ、もうそんな気も起りません。
久しぶりに履く登山靴に四苦八苦しながら歩いている感じです。

私は暗い谷は苦手でして、花崗岩の明るい雰囲気が好きですね。
ザレでミニ滑落してからボロボロの花崗岩は恐いですけど、洗われた谷中では比較的しっかりしていますし。
大丈夫だと思った岩が剥がれても対処出来る能力も必要なんですね。

地元の人との交流は大切かもしれません。
話の長い人だと閉口すると思いますけど、意外な情報をくれたりしますから。
長くやっていても新たな発見があるから、毎週のように山に向かうんでしょうね。
落第忍者
兔夢
記事: 624
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 奥美濃のちっちゃな沢で大きな喜び!揖斐坂内白川・尾ノ谷

投稿記事 by 兔夢 »

落忍さん、こんばんは。
返信、非常に遅れまして申し訳ないです。

例によって全然判らない山域ではありますが・・・


わからない山域は読んでもつまらないでしょう。
ましてやそれにレスを書くなんてきつくないですか?

こんなに涼しくなってきても未だにフルシャワーを楽しんでるんですね。


この日は比較的温かくて(というより暑かった!)フルシャワーでもそれほど冷たくは思いませんでした。
ただ手術した方の指が水の冷たさに痺れてしまってそれにはまいりました。
沢は遅ければ12月初め頃までは行くので今時分はまだまだ沢真っ最中の季節ですね。
これからの紅葉沢はいいですよ。

大丈夫だと思った岩が剥がれても対処出来る能力も必要なんですね。


[attachment=0]KIMG0962.jpg[/attachment]
重心を載せて剥がれたら流石にやばいですね。載せる前に確かめる段階で剥がれたのでなんとかなりました。

長くやっていても新たな発見があるから、毎週のように山に向かうんでしょうね。


というより習慣になってますね。行かないとなんか調子がよくないというか。

         兔夢
添付ファイル
ホールドが剥がれた滝(^^;
ホールドが剥がれた滝(^^;
KIMG0962.jpg (45.75 KiB) 閲覧された回数 1372 回
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