８月17日（SUN）曇りのち雨 同行者 H君
コース 八風射撃場跡 八風中峠 カシラコ谷 仙赤出合 赤坂谷 造林小屋 無名支流と尾根 八風中峠
たまにはレポでも書こうと思い立つ。怠け癖がついた私にはキヨブタだ。ツレの沢デビューに行く計画であるが、安全かつ楽しいとなればやはり赤坂谷。普通はまあ愛知川から取りつくのだろうが、田光川流域原住民としては八風から行きたくなる。しかし地図を眺むれば八風稜線から赤坂谷の出合までは思いのほか長い。
いや、二回ばかり実際に八風から行っているが、元気なころだ。胃を壊してげっそり痩せてヒョロヒョロしている今、果たして行けるのだろうか。しかも午後は雨の予報だ。まあなんとかなるさと出掛ける。霧に煙る八風の林道を黙々と登る。左側の田光側源流はゴーゴーと音を立てている。増水だ。ツレとは時々しか話さない。しゃべると体力が減るからだ。水晶出合付近まで何とか耐えていたが、その後の急登でガス欠。20ｍ位登るたびにストックにもたれてゼーゼーハーハー。ついにツレ兼弟子に少し荷物を預けて背中を軽くする。こういうとき便利だ。弟子に体力をつけさせようという親心でもある（＾◇＾）。実際のところ初めから私より大分強いのであるが。
- 霧に煙る田光川 滝ヶ谷
標高770ｍで突如林道に出くわす。噂には聞いていたが、実際目の当たりにするとドッチラケだな。沢通しの進路を断たれ、また探して沢に下りる。地図を見ると出合までまだ1/3。先は長いが、下りた分はあとで登らねばならんのが道理。体力的に大丈夫かな。この林道は帰ってから見たグーグルアースにはっきり表れていた。スマイバの谷からカシラコの上流を巻き、赤坂谷造林小屋へ南下する途中まで出来ているようだ。
やがて・727付近の湿地帯を通過。うす暗い谷をひたすら下りに下りてようやく赤坂谷の出合に着く。１１時半頃だった。ツレがおニューの沢靴に履き替える間休息する。赤坂谷はドードーと凄い水勢である。槍ヶ岳飛騨沢の遭難ニュースが頭をよぎる。そう言えば昔、愛知川からPちゃんQちゃん（オバケのQ太郎とP子ではない）とここへ来たことがある。あの時も大増水で愛知川本流渡渉が命がけだった。いくら大雨の後と言えど、赤坂谷は支流のそのまた支流であるから下流まで流されることはないだろう。
ドードーと逆巻く激流に、しばらく殆ど岩の上ばかり歩いて沢登りにならない。胃を壊して雑炊ばかり食べていたが、山でも増水か。増水と言っても嵩がそんなに上がるわけではなく、水勢が強くなる状態だ。日差しがなくて寒いので濡れる気にもならないが、通過できないところはやむなく水に入る。いつもなら泳いで滝に取り付くところも、淵の端っこをヒザ程度水に浸かるだけでへつる。でも飛沫でだんだん濡れてくる。１２時を過ぎたので滝を見ながらの昼食とする。ソーメンにしようかと思ったが、天気予報が悪かったのでラーメンにしたのは正解だった。濡れた衣服が寒い。
- 滝の上から
- ここらでランチ
小屋の北側の小支流をたどって仙香山付近を目指す。最初は谷の中を歩いていたが、流木のゴミだらけなので尾根に乗り換える。すごい急登で渓流シューズのグリップのなさに泣かされる。立木頼りにハーハーゼーゼー。しかし朝のしんどさはない。山の潜在エネルギーが出てきたようだ。傾斜が落ち着いてきたら、今度は濃いヤブだ。私の弟子はエライ所を歩かされるのだ。ようやく稜線に出たと思ったら登山道がない。仙香山東尾根に出たもよう。東北に藪を漕いで出た所にも登山道がない。北西尾根に出たもよう。ここからは薄い踏み跡でようやく登山道。やや下って八風中峠。やれやれであるが、雷が怖いので稜線には長く留まれない。うつむいて雨に濡れないようタバコを一服して出発。山ガどころか猫の子一匹出会わない一日だった。
ハリマオ
たまにはレポでも書こうと思い立つ。