【飛騨】長野県 中部山岳の展望台の鉢盛山へ境峠から

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おど+
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登録日時: 2014年1月05日(日) 15:55
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【飛騨】長野県 中部山岳の展望台の鉢盛山へ境峠から

投稿記事 by おど+ »

 今回は、以前から延期していた長野県の「鉢盛山(はちもりやま)」に登ってきました。 満を持して向かっただけに、天候にも恵まれ雪の締り具合の良く、予定よりも早く到着した山頂からは、中部山岳の展望台と呼ばれるだけあって、同定するのが困難なほど多くの山々が見られ、この冬最高の山行となりました。

【 日 付 】 2014年3月15日(土)
【 山 域 】 飛騨山脈
【メンバー】 1名
【 天 候 】 無風快晴
【 ルート 】
時刻(差) 標高 距離 場所
06:40 1483m 0.0Km 境峠 出発
06:45 (00:11) 1497m 0.5Km 尾根取付き
08:10 (01:25) 1993m 2.8Km スキー場出合
08:30 (00:20) 2084m 3.6Km 主尾根合流
08:45 (00:15) 2101m 4.2Km 2101mピーク
09:55 (01:10) 2373.8m 6.0Km 小鉢盛山(5分休憩)
10:35 (00:40) 2200m 7.8Km 2200mピーク
11:15 (00:40) 2446.4m 8.7Km 鉢盛山 昼食休憩
12:15 (01:00) 2446.4m 8.9Km 鉢盛山 出発
13:25 (01:10) 2373.8m 11.6Km 小鉢盛山
14:40 (01:15) 2123m 14.2Km 2123mピーク
14:55 (00:15) 1993m 15.0Km スキー場出合
16:00 (01:05) 1483m 17.7Km 境峠 到着
【 距離 】  17.7Km
【 累積標高 】+1655m -1655m
【 時間 】  09時間20分

実績コース(緑色は予定、赤色が実績): http://yama-kioku.blog.so-net.ne.jp/upl ... p.jpg.html

PIcasa写真リンク:https://picasaweb.google.com/1058822305 ... directlink

 「鉢盛山」は、以前から登ってみたいと思っていましたが、取り付きまでの林道が通行許可を貰わないと通れない事に加え、近年は災害による通行止めなどで、雪の締まったこの時期を狙っていました。
 しかし、この時期登るだけなら「野麦峠(のむぎとうげ)スキー場」のリフトを利用して、スノーハイク気分で向かうことが出来ますが、リフトなどは極力利用したく無いので、境峠(さかいとうげ)から向かうことにします。

 自宅から「境峠」までは、2時間半から3時間と見て、4時に出発して起床を3時半としますが、久しぶりに早い時間なので起きるのに苦労しました。(と言うか、あまり寝れませんでしたが・・・)
 中央高速道路を走り「伊那IC」で降りると、去年「坊主岳」にも通った国道361号線を走り権兵衛トンネルを抜けて国道19号線に合流します。 少し北上した「薮原」で「野麦峠スキー場」の看板を見て県道26号線へ左折して行きました。
 ここから地図では一部が細い道で書かれていますが、特に支障もなく予定通り6時半頃「境峠」に到着しました。

 心配していた駐車スペースですが、峠付近の南の林道が除雪置き場となっていて、その手前に余地がありそこに止めていきました。

駐車地(左)と境峠林道入口(右)
画像

 早速準備して出発しますが、駐車地点の目の前に通る予定の「境峠林道」があり、以外なことに綺麗に除雪されています。 今回のコースに急斜面などは無い(予定)ので、スノーシューを持って林道を歩いていきます。
 林道脇の雪の状態を確認すると、思った通り先週の雨で表面がガチガチに凍って良い状態です。 また、朝方は流石に冷えたのか、前日まで溶けた水が凍って滑りやすくなっており、注意して歩いていきます。
 少し進むと、左側に予定していた分岐と思われる所がありますが、除雪した雪が高く積まれて通れなくなっています。 当初からこちらの林道(地図に乗っていませんが、Googleの衛星写真で事前に確認済み)は余りあてにしていなかったので、ここから尾根に乗ることにします。

 林道の先を見ると、笹の緩斜面にうまい具合に雪が積もっており、上を歩いていけそうです。 下の笹を膝で押し倒して、雪の上を歩いていきますが、ガチガチに凍った雪の上なので抜けることもなく歩いていけました。(帰路もここから降りましたが、雪がすっかり緩んで踏抜けまくりで難儀しましたが・・・)
 尾根に乗り暫く進み平坦な所でスノーシューを履こうとストックを見ると、先がありません・・・。 近くに落としただろうと、先ほどの笹の斜面まで戻ると、幸い笹の最下部に引っかかっていて何とか回収できました。

 スノーシューを装着し尾根を歩いていきますが、思った通り雪が締まって快適に歩いて行けます。 尾根道はしっかりしており、心配した様な急斜面や細尾根などはありません。 標高が少し上がると、見晴らしの良い所からは中央アルプスが見えていました。

 まずは1605mピークへ向かって登って行くと、その手前に2箇所高圧鉄塔が立っています。 途中からその鉄塔の巡視路に合流したのか、整備されて歩きやすくなっていました。 その道を通り尾根沿いに登って行くと一つ目の鉄塔に到着しました。
 まだほとんど歩いていませんが、鉄塔からの眺めは素晴らしく「乗鞍岳」や「焼岳」、それに「笠ヶ岳」などが白い頂となって見えていました。

 この日は、前回見送った甲斐もあり、澄み渡った青空となり、風もほとんど吹いておらず、それほど寒く感じませんでした。(1000m越えなのに、氷点下3度ほどでした) 次の鉄塔は目の前に見えているので、巡視路の印に従って歩いていきます。 程なく鉄塔に到着し、こちらでも展望を楽しんでから、2120mピークへと向かう斜面に取り付きます。

 暫くは尾根沿いの緩やかな登りとなりますが、一箇所だけ鹿よけなのか鉄網が引かれており、その脇の急斜面を登って行きました。

 しかし、ここを過ぎると陽射しもあり気持ちのよい針葉樹林となります。

 思ったよりも広い尾根の斜面を登っていきます。 当初はここの通過に苦労するだろうと見ていましたが、驚いたことに途中からスキーの跡が上から降りてきていました。 古い跡と前日のものと思われるスキー跡ですが、上部がスキー場となっているので、そこから降りてくる人がいても不思議はありません。(もしかすると、林間コースとして利用されているかも知れません)
 ここまで雪の踏み込み量はそれほど多くはなく、十分楽に登って来られていますが、ここからはスキー跡を利用して踏み込み量は皆無となり助かります。

 その後もゆるやかな斜面と、時折急斜面を登っていきますが、蛇行するスキー跡を最大限に利用させて貰います。 ここまで東の稜線に邪魔されて陽射しは余りありませんでしたが、標高と日が高くなり強い陽射しが照りつけます。 日焼け前にと、この辺りで日焼け止めとサングラスを掛けて進んでいきました。

 このコースを計画した時は、雪の状態次第で手前の「小鉢盛山」まで行ければと思っていましたが、雪質とスキー跡に助けられ大幅に短縮することが出来ました。 出発して1時間半ほどで、尾根上部にある「野麦峠スキー場」のゲレンデと合流しました。

 このスキー場は景色も売りとなっているだけに、ゲレンデからの眺めも素晴らしいものとなっています。

 まだ開業時間前と言うこともあり、ゲレンデには整備中の作業車と滑りの状態を確認する人(一人滑っているのを見かけました)しか見当たりません。 無人のゲレンデ脇を歩いて行くと、向かう「鉢盛山」が見えてきました。

向かう小鉢盛山(手前)と鉢盛山(奥)、左奥に北アルプス南部
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 当初は2123nピークへ向かう予定でしたが、途中からゲレンデを横切り西斜面をトラバースするコースへと変更します。 ゲレンデを抜けて西斜面を通過して行きますが、木々が邪魔で思うように進めませんでした。 途中で稼働しているリフト下を通り過ぎると、2123mから延びる主稜線と合流しました。
 ここからは、スキーのリフトを利用した登山者の古い跡もありますが、驚いたことにゲレンデをアイゼンで登り、ここから小型のスノーシューで歩いたと思われる真新しい跡が付いていました。

 この主稜線からは東側の展望が望め八ヶ岳なども見えていましたが、その下は雲海となっていました。

 古い足跡は雪が固まる前なのか、深く沈み込んで所々踏み抜いた跡もありますが、先行する付いたばかりの跡はその上を歩いています。 自分が利用しているスノーシューは大型なので、古い跡は利用せずとも、まったく沈み込み無く、快適に歩いて行けました。

 暫く進むと、当面の目標となる「小鉢盛山」が木々の間から見えてきました。 このコースは、最終目標の「鉢盛山」までの標高差はありませんが、区間を通して幾つかのピークを通り過ぎるので、累積標高差はそれなりにありますし、精神的にはつらいものがありました。 とは言え、事前に分かっているので小鉢盛山は我慢の登りとなりますし、思ったよりも速いペースで来ているので、2162mピークから先の急斜面は、ペースを落し気味で進みました。

 小鉢盛山上部の様子が見えてくると、針葉樹が中心の林も雪で白っぽく見えていました。 稜線に乗ってから、鉢盛山の山頂が何度か見えていますが、山頂には大きな電波反射板が立っていて、遠目にもそれと分かります。
 一気に標高が上がるため、後を振り向くとそれまで手前の山に邪魔されて見えなかった「木曽御嶽山」が見えていました。

 尾根沿いは一部木々が多く、進むのに苦労する箇所がありますが、右へ左へと蛇行して進んでいきます。 途中、展望が開けたところからは、東の山々を眺めながら登って行きます。 そして、スキー場から1時間半ほどで、「小鉢盛山」に到着しました。
 山頂はあまり展望はなく、乗鞍岳方面が少し望める程度でした。 当初はここまで来られれば十分と思っていましたが、予定より1時間ほど早く到着しています。 ここで長め(5分)の休憩をして、先へと進みました。 ここからは180mほど鉢盛山との鞍部へと降下していきます・・・。
 鞍部付近は高低差の少ない快適な歩きとなるので、体力を温存しておきます。 2200m地点を通過すると、鉢盛山への最後の登りとなりますが、疲れも出てきたので時間を掛けてゆっくりと登って行きました。

 遠くからも見えていた山頂手前の雪の斜面に出てくると、展望が広がり先ほどまでいた「小鉢盛山」とその奥に「御嶽山」などが見えていました。 雪の斜面を登って行くと傾斜が次第に緩くなり、山頂近くなのが実感できます。

頂上は間近
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 山頂は強い風と酷しい寒さのためか、木々に付いた雪が凍って寒々しい景色が見られだしました。 ひと登りで山頂に到着しました。 山頂には先行していた単独登山者が休憩中で少し話をしてから、離れたところにある電波反射板へと向かいます。
 山頂からの展望は素晴らしく、先ほども見えていた「木曽御嶽山」や「乗鞍岳」、それに北アルプスなども見えていました。

鉢盛山からのパノラマ(西側:御岳・乗鞍・北アルプスなど)
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鉢盛山からのパノラマ(東側:浅間山・八ヶ岳など)
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 暫くの間は反射板近くで撮影タイム(笑)としていきます。 満足した所で、山頂?へ戻りますが、先ほどの登山者(30分早く到着しています)は下山されたようです。
 山頂には、祠や方位盤それに三角点などあるようですが、全ては雪に埋もれているようでした・・・。 ここからは松本方面の街並みや新潟方面の山々、それに八ヶ岳と南アルプスが見えていましたが、残念ながら南アルプスには雲が掛かりよく見えません。

 陽射しは相変わらず強いので、木陰に座り込んで昼食としていきます。 風もほとんど吹かないので、暖かく感じます。 気温を確認すると、氷点下を上回り1度程度となっていました。
 食事後も、次第に雲が薄くなった北アルプスなどを再度見ていき、結局山頂に1時間ほど滞在して行きました。 久しぶりに名残惜しい下山となりますが、一気に鞍部まで降りていきます。 この日、ここまであった人は山頂の登山者だけでしたが、山頂直下で一人、鞍部付近でもう一人と、結局3名の登山者と出合いましたが、最後の方は山頂に辿りつけたのでしょうか?
 小鉢盛山へ苦しい登り返しの後は、午後に入って晴れだした東方面の景色を楽しんでいきます。

南アルプス全景
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 スキー場まで戻ってくると、ここからは予定コースの2123mピークへ登って行きました。 朝とは違いスキー客が多いので、邪魔にならないようにゲレンデの外を登っていきますが、途中ですれ違った登山者のものか上のリフトから降りてきたスノーシューの跡が残っていました。 上部まで登りつめると、このスキー場の最上部リフトがあります。
 ここまで来れば、後は下り基調となるので一安心です。 ゲレンデ沿いに下って行き、朝通った道と合流しました。

 この時間になり、高い山に掛かっていた雲もほとんどなくなりました。 下山する尾根までたどり着くと、ここからは自分の足跡を辿って戻っていきます。 しかし、自分の足跡に加えて、真新しいスキー跡が付いています。 高圧鉄塔まで降りてくると、雪が緩みだしますが、スノーシューなのでまだ何とかなりました。 鉄塔から下を見ると、朝は気が付かなかった林道がすぐ近くまで通っているようです。
 その後は、最後の笹の斜面からスノーシューを脱いだため、踏み抜いて苦労しますが、無事に林道に合流すると、すっかり融けて泥となった道を駐車地へと戻って行きました。
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