石榑トンネル開通記念 日本コバ
Posted: 2011年3月28日(月) 19:48
石榑トンネル開通記念 日本コバ
2011.03.27(SUN) 曇り時々晴れ 単独
鈴鹿・日本コバ 934m
連日の津波被害、原発被害の報道で心神耗弱、体調不良である。かと言って皆、家に閉じこもっていては経済の停滞を招き、結果的に復興が遅れる。美容と健康にも悪い。山へ行こう。まだ山に対する飢餓感はないが、石榑トンネルが開通したとなれば是非とも行かねばならぬ。第一弾は日本コバと以前から決めていた。実に9年ぶりである。前回は岩野氏の新ハイ山行だった。
宇賀渓登竜荘から先は立派な取り付け道路が完成し、融雪用のスプリンクラーが作動していた。トンネルは東海北陸道と遜色ない大層立派なものである。お化けが出そうな鞍掛トンネルとは比較にならない、明るく清潔な近代トンネルであった。4000mも快適な距離である。出口まで自宅からわずか15分。滋賀県側は一面の銀世界で川端康成まんまであった。あの腸捻転を患うような道を何度も何度も通った身には、まさにマジックであり、ワープである。
蓼畑まで30分かからない。帰路は藤川谷予定なので、郵便局に駐車して御池川西側の道を北に歩く。未踏の政所川西集落からの登山道を登るつもりである。ところが集落に達しても登山道取り付きが分らない。地元の人に聞こうとも思ったが、何方も外へ出ておられない。民家の裏手へまわると水源に行く杣道があったので、それを辿ってみる。道はすぐなくなった。どうも違うらしいが、面倒なので植林の斜面をそのまま登る。
半人前の私が一人前に登山道を登ろうとしたのが間違いであり、思い上がりであった。いつものようにアバウトで登るしかない。急傾斜の斜面には雪が5cmほど。登りにくいがヤブがないので何とかなる。どうせいつか登山道と合流するに決まっているから案じたことはない。しばらく登って地形図を見ると事情が呑み込めた。登山道は右手の谷の向こうである。やはり焦って早く取り付き過ぎたようだ。
植林が終わると無名尾根はやがて尾根芯がヤブだらけになった。枝の雪に悩まされつつも歩けるところを探って進む。ああしんど。モミの木に雪が積もって季節外れのクリスマスツリーになっている。600m強でやっと登山道と合流。ここには東近江市のレスキューポイントがあった。左折して進む。やがて道は828の南側をトラバースするようになった。エアリアでは尾根芯を通っているが、トラバ道に標識があるのでエアリアが間違っているのだろう。828南尾根も登りやすそうな地形であるが、道もあるのだろうか。
やがて山腹道は倒木や小さな雪崩で埋まって判別し辛くなってきた。トンネルが開通したのに誰も歩いていないとはどうしたことだ。藤川谷を挟んだ向こうに日本コバが見える。やけに遠く見えてイヤになってくる。やがて本来の尾根に乗ってしばらくで筒井峠付近から登ってくる出合に着いた。やれやれ、休息だ。看板に書かれている大山谷林道って何のことだ?
そこからすぐのピークに衣掛山のプレートが掛かっていた。さて??? もっと先の880mプラスαのピークがそれだと思っていたが。まあどうでもいい。そのまま尾根を進むと雪も増え、だんだん真冬の様相を帯びてくる。低木に見事な針状の樹氷ができていた。これを見るのは久しぶりだ。春山散策のつもりが、今頃樹氷に会えるとは。
本来の衣掛山手前から藤川谷源流に下りると分岐から足跡があった。おお、人がいるようだ。足跡は団体から単独になり、やがて行方不明になった。まだ11時前だが疲れたし空腹なので湿地帯で昼食とする。雪を被っているので、前回見た衣掛の泉は何処だか分らなかった。またしても天女の入浴シーンはお預けだ。
雪で椅子とコンロの風防を作り、寛いでいると団体さんがやってきた。女性(おばさん)ばかりである。何番目かの人が「女の子って言ってくれて有難う。おたく、いい人ですねえ」と言った。私は女の子ではなく「女の人だけですか?」と聞いたのだが、なんちゅう都合のいい耳をしてみえるのだろう(^◇^)。列の最後尾にはおじさんが数人着いていた。
さて満腹になったし、休んだので山頂に登ろう。日本コバは妙な地形で、外輪の尾根上に山頂があるので難儀だ。食後の登りはつらい。犬のようにハアハア言ってヘロヘロで辿り着く。晴れたり曇ったりだが、何とか展望があった。思いだしたが日本コバは霊仙山、伊吹山と山頂が一直線に並ぶ位置にある。ああ、満足じゃ。
登った道を尻セードを交えて快適に下る。途中で三組の登山者に会う。けっこう来るんだ。トンネル通ってきた人もいるかも知れない。湿地帯から何も考えず藤川谷を下りる。トレースがないのでおかしいなと思いつつも下っていくと、ゴルジュと連瀑帯に進路を阻まれた。あちゃー、やっちまった。そういえば前回は岩屋を見てから急降下の登山道だった。つまり左岸高巻きに登山道があるということ。戻るのも面倒なので右岸を巻きつ、トラバりつ雪崩に乗って転がり下りていく。途中谷を渡れそうなところがあったので左岸に移る。ここをトラバースしていけば登山道に出るだろうと思ったら、5分で見つけた。
あとは人の道を外さないように慎重に下りる。前回教えてもらった「豹の穴」は何処だっただろう。右岸の斜面上だったと思うが、位置も分らないのに無暗に登っても疲れるのでやめた。この谷沿いの道はけっこう悪路である。最近よくコケるようになったので飛び石は身構えてしまう。途中で若いカップルに出会った。今から登るとは遅い出発だ。女性の足許はスニーカーみたいなもので、スパッツもなく既にグチョグチョ。彼氏の配慮が足りんだろう。気温が上がって枝の雪が雨のように降ってくる中を下る。懐かしの春日神社を過ぎるともう下界はすぐだ。こんな所にレスキューポイント建ててどうすんの(^◇^)
如来堂7:41=政所川西集落7:56=無名尾根=登山道出合9:00=衣掛山10:30=湿地帯昼食10:55~11:40=山頂12:08=藤川谷=如来堂13:40
ハリマオ
2011.03.27(SUN) 曇り時々晴れ 単独
鈴鹿・日本コバ 934m
連日の津波被害、原発被害の報道で心神耗弱、体調不良である。かと言って皆、家に閉じこもっていては経済の停滞を招き、結果的に復興が遅れる。美容と健康にも悪い。山へ行こう。まだ山に対する飢餓感はないが、石榑トンネルが開通したとなれば是非とも行かねばならぬ。第一弾は日本コバと以前から決めていた。実に9年ぶりである。前回は岩野氏の新ハイ山行だった。
宇賀渓登竜荘から先は立派な取り付け道路が完成し、融雪用のスプリンクラーが作動していた。トンネルは東海北陸道と遜色ない大層立派なものである。お化けが出そうな鞍掛トンネルとは比較にならない、明るく清潔な近代トンネルであった。4000mも快適な距離である。出口まで自宅からわずか15分。滋賀県側は一面の銀世界で川端康成まんまであった。あの腸捻転を患うような道を何度も何度も通った身には、まさにマジックであり、ワープである。
蓼畑まで30分かからない。帰路は藤川谷予定なので、郵便局に駐車して御池川西側の道を北に歩く。未踏の政所川西集落からの登山道を登るつもりである。ところが集落に達しても登山道取り付きが分らない。地元の人に聞こうとも思ったが、何方も外へ出ておられない。民家の裏手へまわると水源に行く杣道があったので、それを辿ってみる。道はすぐなくなった。どうも違うらしいが、面倒なので植林の斜面をそのまま登る。
半人前の私が一人前に登山道を登ろうとしたのが間違いであり、思い上がりであった。いつものようにアバウトで登るしかない。急傾斜の斜面には雪が5cmほど。登りにくいがヤブがないので何とかなる。どうせいつか登山道と合流するに決まっているから案じたことはない。しばらく登って地形図を見ると事情が呑み込めた。登山道は右手の谷の向こうである。やはり焦って早く取り付き過ぎたようだ。
植林が終わると無名尾根はやがて尾根芯がヤブだらけになった。枝の雪に悩まされつつも歩けるところを探って進む。ああしんど。モミの木に雪が積もって季節外れのクリスマスツリーになっている。600m強でやっと登山道と合流。ここには東近江市のレスキューポイントがあった。左折して進む。やがて道は828の南側をトラバースするようになった。エアリアでは尾根芯を通っているが、トラバ道に標識があるのでエアリアが間違っているのだろう。828南尾根も登りやすそうな地形であるが、道もあるのだろうか。
やがて山腹道は倒木や小さな雪崩で埋まって判別し辛くなってきた。トンネルが開通したのに誰も歩いていないとはどうしたことだ。藤川谷を挟んだ向こうに日本コバが見える。やけに遠く見えてイヤになってくる。やがて本来の尾根に乗ってしばらくで筒井峠付近から登ってくる出合に着いた。やれやれ、休息だ。看板に書かれている大山谷林道って何のことだ?
そこからすぐのピークに衣掛山のプレートが掛かっていた。さて??? もっと先の880mプラスαのピークがそれだと思っていたが。まあどうでもいい。そのまま尾根を進むと雪も増え、だんだん真冬の様相を帯びてくる。低木に見事な針状の樹氷ができていた。これを見るのは久しぶりだ。春山散策のつもりが、今頃樹氷に会えるとは。
本来の衣掛山手前から藤川谷源流に下りると分岐から足跡があった。おお、人がいるようだ。足跡は団体から単独になり、やがて行方不明になった。まだ11時前だが疲れたし空腹なので湿地帯で昼食とする。雪を被っているので、前回見た衣掛の泉は何処だか分らなかった。またしても天女の入浴シーンはお預けだ。
雪で椅子とコンロの風防を作り、寛いでいると団体さんがやってきた。女性(おばさん)ばかりである。何番目かの人が「女の子って言ってくれて有難う。おたく、いい人ですねえ」と言った。私は女の子ではなく「女の人だけですか?」と聞いたのだが、なんちゅう都合のいい耳をしてみえるのだろう(^◇^)。列の最後尾にはおじさんが数人着いていた。
さて満腹になったし、休んだので山頂に登ろう。日本コバは妙な地形で、外輪の尾根上に山頂があるので難儀だ。食後の登りはつらい。犬のようにハアハア言ってヘロヘロで辿り着く。晴れたり曇ったりだが、何とか展望があった。思いだしたが日本コバは霊仙山、伊吹山と山頂が一直線に並ぶ位置にある。ああ、満足じゃ。
登った道を尻セードを交えて快適に下る。途中で三組の登山者に会う。けっこう来るんだ。トンネル通ってきた人もいるかも知れない。湿地帯から何も考えず藤川谷を下りる。トレースがないのでおかしいなと思いつつも下っていくと、ゴルジュと連瀑帯に進路を阻まれた。あちゃー、やっちまった。そういえば前回は岩屋を見てから急降下の登山道だった。つまり左岸高巻きに登山道があるということ。戻るのも面倒なので右岸を巻きつ、トラバりつ雪崩に乗って転がり下りていく。途中谷を渡れそうなところがあったので左岸に移る。ここをトラバースしていけば登山道に出るだろうと思ったら、5分で見つけた。
あとは人の道を外さないように慎重に下りる。前回教えてもらった「豹の穴」は何処だっただろう。右岸の斜面上だったと思うが、位置も分らないのに無暗に登っても疲れるのでやめた。この谷沿いの道はけっこう悪路である。最近よくコケるようになったので飛び石は身構えてしまう。途中で若いカップルに出会った。今から登るとは遅い出発だ。女性の足許はスニーカーみたいなもので、スパッツもなく既にグチョグチョ。彼氏の配慮が足りんだろう。気温が上がって枝の雪が雨のように降ってくる中を下る。懐かしの春日神社を過ぎるともう下界はすぐだ。こんな所にレスキューポイント建ててどうすんの(^◇^)
如来堂7:41=政所川西集落7:56=無名尾根=登山道出合9:00=衣掛山10:30=湿地帯昼食10:55~11:40=山頂12:08=藤川谷=如来堂13:40
ハリマオ