野又越えから池坂越え
Posted: 2011年3月24日(木) 23:19
先日ピクシーさんが行かれた野又越えの古道が気になっていた、検索でヒットした「藪漕ぎ日誌」を読んでみるが詳しくは書かれていないので良く判らないけど行けば何とかなるだろうと出かけた。
【 日 付 】2011年3月23日(水)
【 山 域 】 紀勢
【メンバー】ひとり
【 天 候 】晴れだけど強風で寒い
【 ルート 】野又橋P7:00―野又峠8:35―p413―送電鉄塔 11:05―大野内川二股11:35―池坂峠13:50―林道(国道422号端点)14:45―野又橋P15:25
桧原からホタルの里公園の有る野又に入る両側にそびえる岩ぐら山を見上げながら過ぎると野又橋に到着、前回来たときは水害でゴーロの川原と化していたが随分復旧工事が行われたようだ、流されずに取り残された休憩所とトイレはそのまま使われているようだがここに来る人は居るのだろうか?と思いつつ早速使用させてもらった。
準備をして出発するが持って来た地形図は取り付き点は範囲外になっている、尾根に取り付けばいいのだろうと民家の横から尾根の末端に行くとネットに沿って道がついている、「これだ!」と上がって行くが登り口に案内板も何も無いのが気になった。
尾根芯を真っ直ぐ進む若い植林地の境界線、これが古道なのだろうか?と疑問に思うほど道幅も無ければそれらしきものも見当たらないのだ、それでも少し登るとこんな道標が有りルートは間違い無いようだ。 この時期花は期待してなかったがポツポツと咲く白い花にうれしくなる。
ca440辺りにはコンクリートの巨大な遺構が残っていた、どうも索道のタワーやウインチが据えられていたのだろう、野又谷側に下っていたのか、池ノ谷側に向かっていたのかは判らなかった。
P619へは岩場の登りとなるが仙千代ヶ峰や春日峰の展望も良く、黄色いツツジやシャクナゲ、イワカガミなど咲く時期には楽しめそうだ。
P619から僅かの登りで古道が水平トラバースに入る分岐点に到着、野又峠は右手方向に向かうが左手方向にもトラバース道は伸びているので少し辿ってみる、どこまで行くのか気になる所だが深追いは止めて戻る。直進は野又高への尾根道、樹相がいいので登って行きたくなるが「今日は古道歩きだ」と思いとどまり野又峠への道に向かうことに。今まで歩いて来た道とちがって一気に古道の雰囲気になり石積みや切り通し跡が残っている。
本当に辿ってきた道が古道だったのかと疑問に思ったけど帰ってからログをみると地形図の破線は少し違うルートを上がっているのが判った、取り付きも違っていたので実際破線道が残っているかどうかは判らないけど気になるところだ。
植林中の古道を辿っていく、日が当たらず吹き上げる風が寒く手が冷たくなってくる、地面を見ると霜柱が立っているのだ。炭焼き窯跡もありこの辺りも自然林帯で有った事を伺わせる、この道は炭等も降ろすのに使われたのであろう。シキミの木が、アセビが目立つようになると見覚えの有る野又峠に到着、やっと日差しを浴びる、陽だまりで休憩のはずだったが風陰が無いのだ、パンを急いで食べて紀伊長島側の古道に入る。
「伊長島側通行不能 」と書かれているのでどこかで道がおちているのだろ。入り口路面はすでにブッシュで覆われているので通る人は少ないのだろう、先行きが不安になるがすぐにブッシュも無くなり荒れてはいるが宮川側のような石積みの古道が残っている、野又峠南東のピークから東に細長く張り出すピークの尾根芯まで来て地形図で確認、はっきりした道を追ってきたのだが破線道はかなり手前から降りていってしまっているではないか、この場所にはそのまま尾根を回り込んでトラバースしていく道と尾根を下る道、手前に戻るようにトラバースしていく道が有った。尾根芯の道ははっきりしている、ルートとしては確実性が高いがまたまた「今日は古道歩きだ」と破線ルートに戻りそうな後者の道を選んだ。
かなり落ちている所も有るがはっきりしていると進んでいくと道が無くなりブッシュになったそれでも谷まで行けば古道が有るだろうと進んでいく。谷に出たが道は無く水で流された滑状のの谷だった、そのまま下に降りていく、地図で古道の標高を確認しながら降りていくと両岸に石積みが有るでは無いか、古道が谷を横切っていたのだが谷の崩壊によって流されていたのだ、これで破線道に戻れた訳だ。
右岸の古道に上がり進むと再び崩壊地にぶち当たる、何とか降りようとするが段差が高くて降りるところが無いのだ、諦めて手前の樹林帯を少し下るとここにも道が有ったが進むとさっきの崩壊地の下部に出た再び下に追いやられ何とか渡れる所を見つけた。吹く風によってパラパラと土が落ちてくる不安定な岩も乗っているので落ちてこない事を祈って通過した。ふたたびのぼり古道に復帰、尾根の先端まで歩いていく、先ほどの尾根を降りればここに至るのだが、凄い回り道で時間もかかってしまった。
きっと古道が落ちているので尾根を登るのがメインになっているのだろう、この尾根を利用する限り「通行可」だなとこの時はおもったのだった。
ここからも尾根を下るルートは有るが「今日は古道歩き」なんだよな、実はここからが地形図を見て一番心配していた所なのだ、かなり険しい所を通っているのだ、落ちていたら巻いて通れる様な所ではなさそうだったから、でも行ってみると意外にも岩を削って通した所は崩れないのだね、しっかり残っているではないですか。谷を渡る所には滑の滝が何段も掛かっている、谷を下る破線道はとの滝に沿って下るのだろうか? やがて植林帯に入ると土の部分は崩壊が激しい様だ、それにシダが繁茂して道を隠している、もがきながら抜けるとP512北斜面の伐採地に出た、行く筋も細い抜けが古道を落としている、抜けはまるで蟻地獄だ、流砂の様に土を流していく、下に向かうが条件は変わらず、滑れば何処で停まるのだろうって感じ、上部に向かうが上がり難い、渡った所でまだ難関が有りそうだ、考えた末50mも登れば稜線なので少し戻って植林帯を稜線に上がった。
やはり稜線は歩き易い、P512を過ぎると少しで4等三角点の有るP413に到着、ハシヤ谷山のプレートが付いていた。
ここから鉄塔はすぐそこだった、切り開かれて日当たりはいいのだがやはり風が強い、南面に座って昼食のコンビにおにぎりを食べる、誰かさんとはえらい違いだ。ここからは予定通り巡視路が有ったのでそれを下っていく道部分だけを背の高いシダを刈り込んである、手を入れなければすぐに歩けなくなるだろう、古道の分岐点を確認するが通りたくも無い様なシダに覆われていた、稜線に上がって正解だったようだ、次の鉄塔のところまで林道が上がっていたが尾根の巡視路を降りて大野内川に出た、この谷もH16年の水害で酷くやられた所で大きな砂防ダムが作られていた。
二股を右又に入る正面には岩グラの山が通せんぼ、こんな所登れるのだろうかと荒れた谷を登っていく、登山道らしきテープも無い、予定の取り付き尾根らしきところに来たが岩グラであがれそうも無いではないか、そのまま谷を登れば側面から尾根に上がっていくテープの有る道、ここからは明らかに登山道を示すテープが有った、細かく何回も電光を切り尾根を上がっていく、直登りでも出来そうだがそこは峠越えの通い道だったからなのだろう、楽に登れるようにしてあるのだろう。
この道は途中で尾根から離れトラバースしながら谷を渡り池坂峠に出るというのが頭に有ったので分岐はもうそろそろかと思っているとき谷方向に進む道が有った「これだ!」と疑いもせず入る、植林の中谷を、渡り道を進むがあれあれ道が不明瞭に・・・それでも林業テープを見つけては追って行く、「池坂越えの道はこの辺りは消えてしまってるな」などと思いつつ稜線に出た、そこには看板でも有るものだと思ったが何も無いし、なんやら荒れた稜線だ、思っていた光景とは違う風景、これは主稜線では無いなと直感したが何処に出たのか全くわからなくなった、GPSと地形図を照らし合わす 、良く似た等高線の所に居るのだがやはりちがう、左に有った支尾根に移っただけだったようだ、岩の小ピークを越えると古道が横切っていた、ここが尾根の分岐点だったようだ、少し手前でそれてしまってたのでしたえらいロスタイムとなった。
再び古道を追って池坂峠に出た、ひろく穏やかな稜線には石積に守られたお地蔵さんが待っていてくれた。
しかしここも寒風が吹き抜け休む気にならず日当たりを求めて西に向かうが良い所はなくさっさとパンを頬張り「林道へ」と書かれた道を下る、このルートも地形図とは違うコース取りをしているようだ。
降り付いた所は地形図の国道の色が消えているところだった、ここが国道の端点になっているのだろう、モリアオガエルの池には水はなく弁天島も陸続き、池の底を歩いてみた、池が戻る日は来るのかな。荒れた水の無い池ノ谷を見ながら国道らしくない道を降りていく。出来上がった巨大な砂防ダムには伏流水を得る為なのかプールが作られている、下流には真新しいワサビ田が作られ植え付けを待っている、すでに収穫期に入ったワサビ田、魚の養殖施設も出来たりかなり復旧してきた様だが、ホタルの戻るのは未だ遠そうだな・・・と車に戻った。
【 日 付 】2011年3月23日(水)
【 山 域 】 紀勢
【メンバー】ひとり
【 天 候 】晴れだけど強風で寒い
【 ルート 】野又橋P7:00―野又峠8:35―p413―送電鉄塔 11:05―大野内川二股11:35―池坂峠13:50―林道(国道422号端点)14:45―野又橋P15:25
桧原からホタルの里公園の有る野又に入る両側にそびえる岩ぐら山を見上げながら過ぎると野又橋に到着、前回来たときは水害でゴーロの川原と化していたが随分復旧工事が行われたようだ、流されずに取り残された休憩所とトイレはそのまま使われているようだがここに来る人は居るのだろうか?と思いつつ早速使用させてもらった。
準備をして出発するが持って来た地形図は取り付き点は範囲外になっている、尾根に取り付けばいいのだろうと民家の横から尾根の末端に行くとネットに沿って道がついている、「これだ!」と上がって行くが登り口に案内板も何も無いのが気になった。
尾根芯を真っ直ぐ進む若い植林地の境界線、これが古道なのだろうか?と疑問に思うほど道幅も無ければそれらしきものも見当たらないのだ、それでも少し登るとこんな道標が有りルートは間違い無いようだ。 この時期花は期待してなかったがポツポツと咲く白い花にうれしくなる。
ca440辺りにはコンクリートの巨大な遺構が残っていた、どうも索道のタワーやウインチが据えられていたのだろう、野又谷側に下っていたのか、池ノ谷側に向かっていたのかは判らなかった。
P619へは岩場の登りとなるが仙千代ヶ峰や春日峰の展望も良く、黄色いツツジやシャクナゲ、イワカガミなど咲く時期には楽しめそうだ。
P619から僅かの登りで古道が水平トラバースに入る分岐点に到着、野又峠は右手方向に向かうが左手方向にもトラバース道は伸びているので少し辿ってみる、どこまで行くのか気になる所だが深追いは止めて戻る。直進は野又高への尾根道、樹相がいいので登って行きたくなるが「今日は古道歩きだ」と思いとどまり野又峠への道に向かうことに。今まで歩いて来た道とちがって一気に古道の雰囲気になり石積みや切り通し跡が残っている。
本当に辿ってきた道が古道だったのかと疑問に思ったけど帰ってからログをみると地形図の破線は少し違うルートを上がっているのが判った、取り付きも違っていたので実際破線道が残っているかどうかは判らないけど気になるところだ。
植林中の古道を辿っていく、日が当たらず吹き上げる風が寒く手が冷たくなってくる、地面を見ると霜柱が立っているのだ。炭焼き窯跡もありこの辺りも自然林帯で有った事を伺わせる、この道は炭等も降ろすのに使われたのであろう。シキミの木が、アセビが目立つようになると見覚えの有る野又峠に到着、やっと日差しを浴びる、陽だまりで休憩のはずだったが風陰が無いのだ、パンを急いで食べて紀伊長島側の古道に入る。
「伊長島側通行不能 」と書かれているのでどこかで道がおちているのだろ。入り口路面はすでにブッシュで覆われているので通る人は少ないのだろう、先行きが不安になるがすぐにブッシュも無くなり荒れてはいるが宮川側のような石積みの古道が残っている、野又峠南東のピークから東に細長く張り出すピークの尾根芯まで来て地形図で確認、はっきりした道を追ってきたのだが破線道はかなり手前から降りていってしまっているではないか、この場所にはそのまま尾根を回り込んでトラバースしていく道と尾根を下る道、手前に戻るようにトラバースしていく道が有った。尾根芯の道ははっきりしている、ルートとしては確実性が高いがまたまた「今日は古道歩きだ」と破線ルートに戻りそうな後者の道を選んだ。
かなり落ちている所も有るがはっきりしていると進んでいくと道が無くなりブッシュになったそれでも谷まで行けば古道が有るだろうと進んでいく。谷に出たが道は無く水で流された滑状のの谷だった、そのまま下に降りていく、地図で古道の標高を確認しながら降りていくと両岸に石積みが有るでは無いか、古道が谷を横切っていたのだが谷の崩壊によって流されていたのだ、これで破線道に戻れた訳だ。
右岸の古道に上がり進むと再び崩壊地にぶち当たる、何とか降りようとするが段差が高くて降りるところが無いのだ、諦めて手前の樹林帯を少し下るとここにも道が有ったが進むとさっきの崩壊地の下部に出た再び下に追いやられ何とか渡れる所を見つけた。吹く風によってパラパラと土が落ちてくる不安定な岩も乗っているので落ちてこない事を祈って通過した。ふたたびのぼり古道に復帰、尾根の先端まで歩いていく、先ほどの尾根を降りればここに至るのだが、凄い回り道で時間もかかってしまった。
きっと古道が落ちているので尾根を登るのがメインになっているのだろう、この尾根を利用する限り「通行可」だなとこの時はおもったのだった。
ここからも尾根を下るルートは有るが「今日は古道歩き」なんだよな、実はここからが地形図を見て一番心配していた所なのだ、かなり険しい所を通っているのだ、落ちていたら巻いて通れる様な所ではなさそうだったから、でも行ってみると意外にも岩を削って通した所は崩れないのだね、しっかり残っているではないですか。谷を渡る所には滑の滝が何段も掛かっている、谷を下る破線道はとの滝に沿って下るのだろうか? やがて植林帯に入ると土の部分は崩壊が激しい様だ、それにシダが繁茂して道を隠している、もがきながら抜けるとP512北斜面の伐採地に出た、行く筋も細い抜けが古道を落としている、抜けはまるで蟻地獄だ、流砂の様に土を流していく、下に向かうが条件は変わらず、滑れば何処で停まるのだろうって感じ、上部に向かうが上がり難い、渡った所でまだ難関が有りそうだ、考えた末50mも登れば稜線なので少し戻って植林帯を稜線に上がった。
やはり稜線は歩き易い、P512を過ぎると少しで4等三角点の有るP413に到着、ハシヤ谷山のプレートが付いていた。
ここから鉄塔はすぐそこだった、切り開かれて日当たりはいいのだがやはり風が強い、南面に座って昼食のコンビにおにぎりを食べる、誰かさんとはえらい違いだ。ここからは予定通り巡視路が有ったのでそれを下っていく道部分だけを背の高いシダを刈り込んである、手を入れなければすぐに歩けなくなるだろう、古道の分岐点を確認するが通りたくも無い様なシダに覆われていた、稜線に上がって正解だったようだ、次の鉄塔のところまで林道が上がっていたが尾根の巡視路を降りて大野内川に出た、この谷もH16年の水害で酷くやられた所で大きな砂防ダムが作られていた。
二股を右又に入る正面には岩グラの山が通せんぼ、こんな所登れるのだろうかと荒れた谷を登っていく、登山道らしきテープも無い、予定の取り付き尾根らしきところに来たが岩グラであがれそうも無いではないか、そのまま谷を登れば側面から尾根に上がっていくテープの有る道、ここからは明らかに登山道を示すテープが有った、細かく何回も電光を切り尾根を上がっていく、直登りでも出来そうだがそこは峠越えの通い道だったからなのだろう、楽に登れるようにしてあるのだろう。
この道は途中で尾根から離れトラバースしながら谷を渡り池坂峠に出るというのが頭に有ったので分岐はもうそろそろかと思っているとき谷方向に進む道が有った「これだ!」と疑いもせず入る、植林の中谷を、渡り道を進むがあれあれ道が不明瞭に・・・それでも林業テープを見つけては追って行く、「池坂越えの道はこの辺りは消えてしまってるな」などと思いつつ稜線に出た、そこには看板でも有るものだと思ったが何も無いし、なんやら荒れた稜線だ、思っていた光景とは違う風景、これは主稜線では無いなと直感したが何処に出たのか全くわからなくなった、GPSと地形図を照らし合わす 、良く似た等高線の所に居るのだがやはりちがう、左に有った支尾根に移っただけだったようだ、岩の小ピークを越えると古道が横切っていた、ここが尾根の分岐点だったようだ、少し手前でそれてしまってたのでしたえらいロスタイムとなった。
再び古道を追って池坂峠に出た、ひろく穏やかな稜線には石積に守られたお地蔵さんが待っていてくれた。
しかしここも寒風が吹き抜け休む気にならず日当たりを求めて西に向かうが良い所はなくさっさとパンを頬張り「林道へ」と書かれた道を下る、このルートも地形図とは違うコース取りをしているようだ。
降り付いた所は地形図の国道の色が消えているところだった、ここが国道の端点になっているのだろう、モリアオガエルの池には水はなく弁天島も陸続き、池の底を歩いてみた、池が戻る日は来るのかな。荒れた水の無い池ノ谷を見ながら国道らしくない道を降りていく。出来上がった巨大な砂防ダムには伏流水を得る為なのかプールが作られている、下流には真新しいワサビ田が作られ植え付けを待っている、すでに収穫期に入ったワサビ田、魚の養殖施設も出来たりかなり復旧してきた様だが、ホタルの戻るのは未だ遠そうだな・・・と車に戻った。