はじめての沢登り / 小倉谷【加越国境】 8/26

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越前
記事: 217
登録日時: 2012年5月16日(水) 15:43

はじめての沢登り / 小倉谷【加越国境】 8/26

投稿記事 by 越前 »

【 日 付 】   8月26日(日曜日)
【 山 域 】  【加越国境】
【メンバー】 敏さん、越前
【 天 候 】  晴れときどき曇り
【 ルート 】  龍ヶ鼻ダム(7:30) - 最初の二股(10:59) - 稜線登山道(12:25) - 小倉谷山山頂(12:37) - 火燈山登山口(14:31)
     尚、超初心者の記事ですので、マトモな遡行記録にはなりえません。あしからず。


今年の夏の暑さはなんなんだ!
梅雨明けが早かったわりに、毎日毎日お天気マークが並んでいつまでたっても暑いったらありゃしない。
山もとても低山は行く気になれない。でも行ったことはないけど、沢って涼しいんだろうな~?
キホン単独の自分に、沢登りは禁断の果実。未経験者が一人で行ってはイケないことは十分わきまえている。

なら、ブログ仲間の敏さんに「私を沢に連れてって~」と頼んでみようか?
敏さんとは二度ほど一緒に登ったことがあり、山頂で声をかけられたこともある。山岳会所属の敏さんは沢などオールマイティに山を楽しんでブログアップしている・・・・厚顔で沢行きを頼んでみれば、快くOKの返事。ありがとうございま~す。

後先を考えずに頼んでしまってから、少し不安になってくる。
そもそも登山靴の中を濡らすのも嫌な自分に、じゃぼじゃぼ歩けるのかな?もちろんクライミング経験もないので、果たしてロープを扱えるのか?無理して怪我でもしたら迷惑だよな~
ま、考えても始まらない。なるようにしかならないのだから、その局面の自分のできる事を精いっぱいヤルしかない。


六時、丸岡グリーンパークPにて待ち合わせ。私のクルマを下山予定の火燈山登山口へと回し、龍ヶ鼻ダムへと向う。
ダムで敏さんの車を降りる際、手に持っていた自分の車のキーをダッシュボードに置いて「鍵、ココ置いときますよー」と、やってしまった。
「いいけど、それ無かったら帰れないよ」・・・・「わ~~」、敏さんもびっくりしてた。
慣れない沢装備に身を固め谷へと向うが、二人組の先行者を追う形だ。

小倉谷へ降りるとクモの巣がひどい。すぐ先で先行者の話し声がする。敏さん「早とこ行ってクモの巣払いしてくれ~」。
降りてすぐに二mほどの小滝。
おお~、初めての沢で初めての滝だ、先生役の敏さんがどうやってクリアするのかと見ていると、いきなりのシャワークライム、すぐに全身びっしょり。ちょ、ちょっと、あの~、ワタシ生まれてはじめての沢なんですが・・・。 (^^ゞ
ひっっえっ~、つ、冷て~、けど頭から飛沫をかぶるシャワークライムってのは気っ持ちいい~。

沢靴はこの日の為に新調した。フェルト底の滑りへの信頼性は登山靴の比ではないが、やはり万能ではない、常に滑るかもしれないと意識しながら沢を登っていく。と、ロープを出して二十mほどの滝を登っていた先行者二人に追いつく。
お荷物がいる我がパーティにとっては、突破できるはずもない大滝だ。左を高巻いて先頭に出る。
お荷物がいる我がパーティにとっては、突破できるはずもない大滝だ。左を高巻いて先頭に出る。
前には誰もいない。砂地に足跡をつけ、澄んだ沢水の中をじゃぼじゃぼ歩いていく爽快感。
しかしクモの巣の多さには閉口する。カエルが飛び跳ね、長いのがくねくねと後を追う。うわっ、銭型紋様だ、やっべ~。
オーバーハング気味のチョックストーンで、腕を向こう側に回して身体を引き上げる方法を覚える。

いい機会だからと、敏さんにエイト環を使った懸垂下降を指導してもらう。
ATCだとかユマール、ハーケンとかロープの太さが何ミリとかも・・・ん~、お手上げかも・・・。
登りに取り掛かる前に、組み立てたルートを検証しながら心を落ち着かせる。 (な~んて)
登りに取り掛かる前に、組み立てたルートを検証しながら心を落ち着かせる。 (な~んて)
滝を高巻くと言うコトは滝横の薮を行くという事。右にするか左にするか、その見極めもまた難しいようだ。
途中で進めなくなり後退も出来ず、懸垂下降で降りるしかなかったという話もあったようだ。
高巻きして滝口から下を覗くと、これがまた下から見上げるよりはるかに高さを感じる 。

水量的に今日は泳ぎまではないだろうと勝手に思っていたのだが、岩に穿たれたお風呂屋さんサイズの釜に行き当たる。敏さんに先行ってと言われ、じゃぶじゃぶ入っていくと 意外と深い!!それまで水はせいぜい腰位までだったのが、へたをすると足が届かない。
胸まで浸かるとあとはもう泳ぐしかなくなる。おお~、ザックが浮き袋になって沈んだりはしない。こ、これをやってみたかったんだ~ ♪♪
『泳ぎを楽しんでいた』という事になっていたが、これは必死の表情だよね~。<br />本当の沢好きは、上からウォータースライダーよろしく尻で滑り落ちて来るって・・・ホンマかいな?
『泳ぎを楽しんでいた』という事になっていたが、これは必死の表情だよね~。
本当の沢好きは、上からウォータースライダーよろしく尻で滑り落ちて来るって・・・ホンマかいな?
水からあがると背中が異様に重い。ザックから大量の水がしたたっている。
大事には至らなかったが、ズボンの後ポケットの財布とザック外ファスナーの車のキー・乾電池やヘッデン、火器の入った小物袋は、中の防水パックに入れるべきだった。(^^ゞ
サイズは小さいが、深さがもっともっとあった次の釜泳ぎもまた十分楽しませてもらう。

気がつくと大きな滝は現れなくなり、沢の水量も減ってきたようだ。敏さんが小さな滝の前でここに立って見てと言う。飛沫で幻想的な虹がかかっていた。
長めのナメが断続的に続き、最初の二股を過ぎてもその傾向が続く。
ナメを歩く敏さん。
ナメを歩く敏さん。
敏さんは二股のたびに立ち止まり、地形図とコンパスを取り出し手首の高度計を見る。
GPSを意識して持って来なかった私は、今回は完全にお客さんとしてその様子を見させてもらった。よく遡行記事で、飛び出した稜線は予定地点から微妙なズレが云々・・・というくだりが出てくるが、確かに狙ったとおりに突き上げるのは至難の業だと納得する。

いよいよ沢に水の流れが無くなってきた。しばらく雨が降っていないので無くなるのは思ったよりも早かったらしい。
水なしの沢はだんだん薮っぽくなってくる。
一瞬、開けた場所に出る。なんとなく目標の稜線も近い感じだが、敏さんの高度計ではまだ標高差で二百mほどはあるらしい。すぐ上から始まったブナまじりの潅木帯からは、ズレたコース修正のため沢を離れ林床の薮々を漕いでの遡行となった。

蒸し暑さの中、俺はヤブが嫌いと言いながらも意外と速いペースの敏さんに続いたり並んだりして、しばらく薮々にイジメられ続けた後、突然急斜面が緩んだと思うとまもなく、登山道へと飛び出した 。
五時間の苦闘と感動を共にした、敏さんと固い握手をかわす。
五時間の苦闘と感動を共にした、敏さんと固い握手をかわす。
十分後小倉谷山頂へとたどり着き、私の初沢登りは完結となった。
越前
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山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: はじめての沢登り / 小倉谷【加越国境】 8/26

投稿記事 by 山日和 »

越前さん、こんにちは。

初沢登りお疲れさまでした。暑い夏はこれに限りますね。 :D

ところでちゃんとしたレポなのに雑談コーナーではもったいないので、山のフォーラムの方へ移動しておきました。

レポはフォーラムへ書き込んで下さいね。

ではでは。

                        山日和
越前
記事: 217
登録日時: 2012年5月16日(水) 15:43

Re: はじめての沢登り / 小倉谷【加越国境】 8/26

投稿記事 by 越前 »

山日和さん、今晩は。
お気遣いいただき有り難うございます。

初心者の沢レポですので、レベルの高いやぶこぎフォーラムへの書き込みはどうかなと、少し考えてしまいました。
他ならぬあの山日和さんから、『ちゃんとしたレポなのに雑談コーナーではもったいない』とのお言葉がいただけたのは大変に嬉しく、ありがたいことと感謝いたします。


私が、キホン単独スタイルで山を始めて今年で八年目となりました。
ロープを使わずに登山靴で歩ける日本の山ならば、なんとかたいがいは歩けるようになりました。

山日和さんは(やぶこぎ創設からの主要メンバーらしく、)、人はあまり来ないような山や沢へも好んで? 行かれていますね。
おそらく長~い山歴での行き着いた結果なのでしょう。

私が山日和さんレベルで山や沢を歩けるようになるまでには、まだまだもっともっとたくさんの経験が必要です。
単独ゆえに、ネットや本からの知識だけでは上達も早くはありません。

当面の沢登りにしても、今回は無理をしてお世話いただいた敏さんへそう何度もお付き合いを頼むわけにも行かず、次回の沢行きは滝らしい滝が無いといわれている谷を単独でと考えています。

沢で事故を起こさないレベルまでのスキルを身につけるまでは、とりあえず慎重にも慎重な判断と行動をして行こうと思っています。
今後、アドバイス等いただけるようでしたら幸いです。

よろしくお願いいたします。有り難うございました。


越前
越前
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