【台高】思いがけず出会えた秀渓!?木屋谷川支流菅谷川からハカノ谷遡行

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Re: 【台高】思いがけず出会えた秀渓!?木屋谷川支流菅谷川からハカノ谷遡行

by シュークリーム » 2019年7月30日(火) 08:25

山日和さん,おはようございます。

菅谷川は出合の駐車場から奥を見ただけで、まったく食指が動かなかった谷です。
木梶山の直登沢を上がって源頭を下り、ハカノ谷を登っているつもりが1本上流の谷だったというオチはありましたが・・・ :oops:


確かに,あの駐車場から眺めて食指が動く人はいないでしょうね。グーさんのレポを見てもあまり面白そうでなかったし,まったく期待していませんでした。
アンペラ谷をハカノ谷だと思って登ったんでしたね。アンペラ谷は上から覗いただけですが,傾斜の緩い谷だという印象ですね。


ナズナさんも単独で沢に入ってるんですね。
去年の秋、初めて笹ヶ峰でお会いしました。


失礼,はしょっちゃいました。ナズナさんはワサビ谷の右岸だったか左岸だったかを登ると言っていました。どっちだったか忘れたんでまとめてワサビ谷と書いたんですが,谷自体は歩いていないと思います。ナズナさんは濡れるのが嫌いみたいなので。

なんとなく良さげですねえ。筆は滑ってませんか? :mrgreen:

大滝などはありませんが,全体的に気品を感じさせる谷でしたね。あの辺りの谷らしく縞模様の入った堆積岩の間を流れ落ちる清流,いかに台高の谷らしい緑の苔が生えた岩,渓中の広葉樹の森。詰め上がるとやぶこぎなしでブナとミズナラの大木の森。堰堤の多さは減点対象ですが,完成度の高い渓だと思いました。まあ,受け止め方には個人差がありますけど。

いや、別にダメってことはないんだけど。 :lol:
人それぞれですよ。でも1時間なら上がらないとね。


カツラ谷出会いまでで十分満足してしまいましたんで,後はのんびりと思ってしまいました。上がってしまえばブナとミズナラの極上の森が待っていてくれて,やっぱり登ってよかったなと思いました。

前回は間違えてここへ行けなかったので、これを読むと残念至極です。

アンペラ谷をそのまま上がっても同じような場所に詰め上がると思うんですけど。途中で稜線に上がっちゃたかな?

あー、ついにグーさんの仲間入りですか。 :mrgreen:

昔から物覚えが悪いですね。記憶力の悪さではグーさんといい勝負かも。おかげで何度でも新鮮さが味わえます。

行ってみなけりゃわからないってことですね。

確かに。出会いの駐車場から見てあんな谷があるなんて想像できませんものね。

Re: 【台高】思いがけず出会えた秀渓!?木屋谷川支流菅谷川からハカノ谷遡行

by 山日和 » 2019年7月29日(月) 17:14

シュークリさん、こんばんは。

菅谷川は何年か前に木梶側から山越えしてハカノ谷出会いまで降渓し,ハカノ谷を遡行して木梶に戻ったことがある。今回はハカノ谷より下流の未踏区間を歩いてみようという趣向である。

菅谷川は出合の駐車場から奥を見ただけで、まったく食指が動かなかった谷です。
木梶山の直登沢を上がって源頭を下り、ハカノ谷を登っているつもりが1本上流の谷だったというオチはありましたが・・・ :oops:

菅谷出会い駐車場に着くと先行車が一台止まっており,出発の準備中のようだ。誰かと思ってみるとナズナさんだった。「そうか,ナズナさんもサンデー毎日なのね」。

ナズナさんも単独で沢に入ってるんですね。
去年の秋、初めて笹ヶ峰でお会いしました。

台高の谷らしく大岩が多く,その間を水が落ちる岩間滝となっている。滝の規模に比べて釜が大きく,美しいエメラルドグリーンをしている。
両岸を見上げると植林なのだが,渓中は広葉樹林でいい感じである。谷としての気品を感じる。

なんとなく良さげですねえ。筆は滑ってませんか? :mrgreen:

カツラ谷出会いで小休止し,遡行を続ける。渓はややゴルジュ気味となり,傾斜が増した分滝も多くなる。ほとんどの滝が直登できそうなので,積極的に水流に絡みながら越えていく。一つ一つの滝の下でどのように越えていこうか考え,実行していくのが楽しい。

なかなかいい感じ。

この林道を辿れば下山できるんだよね。「このまま昼寝して下山しようか。」と思いながら山日和師匠のレポを思い出す。「私にとっての沢登りというのは、谷の一部を切り取ったゲームではなく、山頂あるいは稜線に至る道程であり、「源流」を歩くということが沢登りを登山として完結させる必須条件なのだ。」なるほど,源流まで行かないとダメなのね。地形図を見るとハカノ谷の源頭まであと300m。1時間強といったところか。弱い心に鞭打って歩き始める。

いや、別にダメってことはないんだけど。 :lol:
人それぞれですよ。でも1時間なら上がらないとね。

ハカノ谷の源頭部はブナやミズナラの大木が林立し,これぞ源頭という感じである。ここまで登ってきてよかったと素直に思う。

前回は間違えてここへ行けなかったので、これを読むと残念至極です。

大ブナのあった場所らしきところを探すが,見つからない。ついこの前挨拶したばかりなのに,もう場所を忘れてしまっている。完全にアルツである。

あー、ついにグーさんの仲間入りですか。 :mrgreen:

菅谷川は予想以上の秀渓で,こんなに楽しい谷が今まで沢登りの対象になっていなかったなんて信じられないくらいだ。堰堤の多さは減点対象になるが,それを差し引いてもやはり秀渓であると言っていい。思いがけずいい谷に巡り会えた満足と1日を楽しく過ごされてくれた菅谷川に感謝しつつ帰路を辿った。

行ってみなけりゃわからないってことですね。

                        山日和

Re: 【台高】思いがけず出会えた秀渓!?木屋谷川支流菅谷川からハカノ谷遡行

by シュークリーム » 2019年7月29日(月) 06:54

あめちゃん,おはようさんです。いよいよ本格的な夏ですね。

おお、菅谷歩きましたか
ワタシは、堰堤から上を歩いているはずなんですが、ムカシすぎて 記憶の片りんも残っていなくて・・・ ;)


昔は魚もいたんかいな。今回はまったく魚影を見ませんでしたが。

ハカノ谷出合から上は千秋社の努力の結晶で杉の広大な畑が広がっていますが、下流は林道も上部にあるためいいところですね

上部は何年か前に歩きましたが,のんびり歩くにはいいところですね。カツラ谷出会いからハカノ谷出会いがやっぱり沢登りとしては一番楽しいところですね。

ムカシはこの合流部に千秋社?の宿舎があり、青田の遠足でマアチャンは子供のころここまで歩いたそうです。 :o

ふ〜ん,今は誰にも出会わないところですが,昔は山仕事の人がしょっちゅう出入りしていたんでしょうね。

最後、グァーっと高度を稼ぐと巨大鉄管の橋の林道が上を横切ってるんでしたっけ

はい,谷に水を通す鉄管が通っていて,その上が林道になっていました。

この出会いのところの短い林道(側だと思いますが)作業中、お墓が出てきたそうです。
木地師の香り充満してます
・・・この先に有る菅谷沿いのログハウス(千秋社の小屋)はまだ健在なんでしょうか?はたして


そこまではいかなかったですね。昔歩いた時に作業小屋があったようなかすかな記憶が・・・

この林道、数年前に途中が崩れてえらいことになってます。行かなくて正解 :o

そうなんですか。そういえば右岸に山抜けがありましたね。あそこかな?

右にJターンし、林道に行かず尾根筋を歩きます。しばらく行くと不明瞭ながらもピークがあり、崩れたヤグラがあります。それを過ぎて歩くこと2~3分。フト左の斜面みると鎮座ましましてます。
ちなみにこのヤグラ、千秋社のエライさんが自分の山を見渡すために作らせたと今まで皆さんに説明してましたが、真相は違っていて、ダム工事の関係で測量するために作ったそうです。つい最近までオジヤンに騙されてました。オジヤンがニヤニヤしながら正解教えてくれました。 :)


この前は簡単に見つかったんですけどね。まあ,あそこらへんは大木ばかりですから,別に1本が見つからなくても雰囲気が楽しめればいいです。


いい意味で期待を裏切る。
ワタシもつい最近、別の谷で経験しました。
『おっ、なかなかやなぁ』
有名な沢はモチロン楽しいですが、それとは違う堪能がそこにはあります、ね。


たしかにね。あまり期待せずに行って面白い渓だったりすると宝物を見つけたような嬉しさがありますね。

Re: 【台高】思いがけず出会えた秀渓!?木屋谷川支流菅谷川からハカノ谷遡行

by 雨子庵 » 2019年7月27日(土) 19:46

シューさん まいど
あめちゃんです

おお、菅谷歩きましたか
ワタシは、堰堤から上を歩いているはずなんですが、ムカシすぎて 記憶の片りんも残っていなくて・・・ ;)

両岸を見上げると植林なのだが,渓中は広葉樹林でいい感じである。
ハカノ谷出合から上は千秋社の努力の結晶で杉の広大な畑が広がっていますが、下流は林道も上部にあるためいいところですね

最後の堰堤を越えると渓は平坦になり,左からカツラ谷が合流している。
ムカシはこの合流部に千秋社?の宿舎があり、青田の遠足でマアチャンは子供のころここまで歩いたそうです。 :o

これは面白い。時間を忘れて遡行していくとあれっという感じで林道に出た。もうとっくに12時を過ぎている。
最後、グァーっと高度を稼ぐと巨大鉄管の橋の林道が上を横切ってるんでしたっけ

ハカノ谷出会いである。林道にシートを広げて昼食休憩。
この出会いのところの短い林道(側だと思いますが)作業中、お墓が出てきたそうです。
木地師の香り充満してます
・・・この先に有る菅谷沿いのログハウス(千秋社の小屋)はまだ健在なんでしょうか?はたして

この林道を辿れば下山できるんだよね。
この林道、数年前に途中が崩れてえらいことになってます。行かなくて正解 :o

ハカノ谷は以前歩いているはずなのだが全然覚えていない。もっと平流に近かったような記憶があったのだが,以外に滝などもいくつか出てきて,ナメも出てくる。それでも菅谷川のこれまでの面白さと比べると,遡行の楽しみは半減している。
大げさに言うと手をつかなかったような気もします

上で大ブナに挨拶して帰ろう。
まあ、ここまで来たら :D

大ブナのあった場所らしきところを探すが,見つからない。ついこの前挨拶したばかりなのに,もう場所を忘れてしまっている。
右にJターンし、林道に行かず尾根筋を歩きます。しばらく行くと不明瞭ながらもピークがあり、崩れたヤグラがあります。それを過ぎて歩くこと2~3分。フト左の斜面みると鎮座ましましてます。
ちなみにこのヤグラ、千秋社のエライさんが自分の山を見渡すために作らせたと今まで皆さんに説明してましたが、真相は違っていて、ダム工事の関係で測量するために作ったそうです。つい最近までオジヤンに騙されてました。オジヤンがニヤニヤしながら正解教えてくれました。 :)

「まあ,大ブナに会うことが目的ではないのでいいか」。そのまま下山することにする。
来てくれたことは知ってますから

林道から木屋谷川を覗くと増水した水が恐ろしい勢いで流れている。さすがに本流である。菅谷川にしてよかった。
増水した沢の音は鼓動を早めます

菅谷川は予想以上の秀渓で,こんなに楽しい谷が今まで沢登りの対象になっていなかったなんて信じられないくらいだ。堰堤の多さは減点対象になるが,それを差し引いてもやはり秀渓であると言っていい。思いがけずいい谷に巡り会えた満足と1日を楽しく過ごされてくれた菅谷川に感謝しつつ帰路を辿った。
いい意味で期待を裏切る。
ワタシもつい最近、別の谷で経験しました。
『おっ、なかなかやなぁ』
有名な沢はモチロン楽しいですが、それとは違う堪能がそこにはあります、ね。

あめちゃん 

Re: 【台高】思いがけず出会えた秀渓!?木屋谷川支流菅谷川からハカノ谷遡行

by シュークリーム » 2019年7月27日(土) 09:53

グーさん,おはようございます。
突然の台風の襲来で週末の予定は大幅変更ですね。


3年前のグーのレポ原稿を見てみたけど、結構な字数を書いているよ。
「簡単」なレポは最近の手抜きレポだと思うけど。


それは失礼m(__)m
たしかにグーさんにしては詳しく書いてあります。


う~~ん。秀渓ねぇ・・・・。水量が多かったからでしょうね。
女滝と白滝の間のナメ。木梶ゴルジュ。癒しの平流。鳴滝くぐり。
いろいろな要素がバランスよく配置された木梶川はグー的秀渓だと思うけど。


確かに木梶川も遡行記録が少ない割りにいい渓ですよね。私も大好きです。
渓の良し悪しは人によって感じ方がいろいろ異なると思いますし,水量や遡行の仕方によっても印象がかなり変わりますよね。今回は梅雨の末期ということもあって苔の緑が素晴らしく美しくて,渓全体が緑に輝いていました。一つ一つの岩間滝を水線に拘ってクリアしていくのも楽しかったですね。


週に3回も山に浸っているけど、よく足が耐えていると思うわ。
グーなんか奥山谷歩きから5日経つけどまだ足の疲れがとれていない。


週3回ですか。すごいですね。
まあ,私もテニスの練習と山歩きを合わせると週3回ペースなんですけど。


グーとナズナさんはほとんどの滝を巻きながら遡りました。

巻いてしまうと面白さが半減してしまいますね。あくまでも水線を行かないと。

尾根通しで下山していたら
「4時20分まで待っていたけど。シューさんが無事下山したか確認して」
ナズナさんに心配をかけることも無かったのに。


もう4時を過ぎていましたんで,冒険するよりも確実に下山できるルートを選びました。
ナズナさんにはご心配をおかけしました。よろしくお伝えください・・・って,もう伝えてもらったか。

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Re: 【台高】思いがけず出会えた秀渓!?木屋谷川支流菅谷川からハカノ谷遡行

by グー(伊勢山上住人) » 2019年7月25日(木) 22:33

この橋はまだ残っていましたか?
この橋はまだ残っていましたか?


シューさん、こんばんは。台高レポをありがとう。

この区間は,グーさんの簡単なレポがあるものの,

3年前のグーのレポ原稿を見てみたけど、結構な字数を書いているよ。
「簡単」なレポは最近の手抜きレポだと思うけど。

グーさんのレポを見るかぎりそれほど面白い谷だとは思われないのであるが,

申し訳ありません。m(__)m
3年前のレポに貼った画像を見ると渇水状態で迫力が無いですね。
2014年7月の時は迫力の水量でした。

思いがけない秀渓を見出すことになった。

う~~ん。秀渓ねぇ・・・・。水量が多かったからでしょうね。
女滝と白滝の間のナメ。木梶ゴルジュ。癒しの平流。鳴滝くぐり。
いろいろな要素がバランスよく配置された木梶川はグー的秀渓だと思うけど。

「そうか,ナズナさんもサンデー毎日なのね」

週に3回も山に浸っているけど、よく足が耐えていると思うわ。
グーなんか奥山谷歩きから5日経つけどまだ足の疲れがとれていない。

ほとんどの滝が直登できそうなので,積極的に水流に絡みながら越えていく。

グーとナズナさんはほとんどの滝を巻きながら遡りました。

大ブナのあった場所らしきところを探すが,見つからない。
ついこの前挨拶したばかりなのに,もう場所を忘れてしまっている。


あまりグーの専売特許を荒らしに来ないで下さいな。
グーの存在感が薄れてしまうことを危惧します。

「まあ,遠回りになるけど,林道を歩いても時間的にはそう変わらないだろう」

尾根通しで下山していたら
「4時20分まで待っていたけど。シューさんが無事下山したか確認して」
ナズナさんに心配をかけることも無かったのに。

                   グー(伊勢山上住人)

【台高】思いがけず出会えた秀渓!?木屋谷川支流菅谷川からハカノ谷遡行

by シュークリーム » 2019年7月25日(木) 17:58

グループでの山行が続くと,たまに単独でのんびりと山や沢を歩きたくなる。梅雨明けしそうな水曜日,そんな気分で以前計画して中止になった菅谷川を遡行してみることにした。菅谷川は何年か前に木梶側から山越えしてハカノ谷出会いまで降渓し,ハカノ谷を遡行して木梶に戻ったことがある。今回はハカノ谷より下流の未踏区間を歩いてみようという趣向である。この区間は,グーさんの簡単なレポがあるものの,沢登りのゲレンデとしてはほとんど知られていないと言っていい。グーさんのレポを見るかぎりそれほど面白い谷だとは思われないのであるが,一度くらい歩いてみてもいいだろう・・・という程度の軽い気持ちで行ったのだが,思いがけない秀渓を見出すことになった。

【 日 付 】2019年7月24日(水)
【 山 域 】台高
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ時々曇り
【 ルート】 菅谷出会い駐車地 8:50 --- 10:40 カツラ谷出会い --- 12:30 ハカノ谷出会い 13:25 --- 14:40 ハカノ谷源頭 --- 16:12 万歳橋 --- 16:43駐車地

今日はのんびり沢行のつもりでのんびりと自宅を出たら駐車場着が8時を過ぎてしまった。菅谷出会い駐車場に着くと先行車が一台止まっており,出発の準備中のようだ。誰かと思ってみるとナズナさんだった。「そうか,ナズナさんもサンデー毎日なのね」。ワサビ谷から桧塚方面へ行くという。以前菅谷川を遡行したことがあるナズナさんから渓中やコースの情報を仕入れて別れる。「気をつけて行ってらっしゃいね」。

ゲートを越えて歩いて行くとまずは発電所の取水堰堤。昔は車の走れる道だったのだろうが,今は歩く人もいなさそうで,潅木が生えている。取水堰堤を越えて入渓。通常よりは水量が多いようだが,水が澄んでいて思ったよりもいい感じ。岩は蓮周辺の谷で共通して見られる堆積岩である。このあたりが昔海底であったことを物語っている。台高の谷らしく大岩が多く,その間を水が落ちる岩間滝となっている。滝の規模に比べて釜が大きく,美しいエメラルドグリーンをしている。
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両岸を見上げると植林なのだが,渓中は広葉樹林でいい感じである。谷としての気品を感じる。大きな滝はないが,単なるゴーロではなく,2,3mクラスの岩間滝を時にボルダリングチックなムーブで抜けていくのが楽しい。予想していたよりもずっといい谷であると感じた。
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地形図では合計5個の堰堤マークがあったので覚悟はしていたのだが,最初の堰堤以来,堰堤が出てこない。このまま堰堤が出てこないのかと思っていたら立て続けに4個の堰堤が出てきた。堰堤さえなければいい谷なんだけどねえ。最後の堰堤を越えると渓は平坦になり,左からカツラ谷が合流している。
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カツラ谷出会いで小休止し,遡行を続ける。渓はややゴルジュ気味となり,傾斜が増した分滝も多くなる。ほとんどの滝が直登できそうなので,積極的に水流に絡みながら越えていく。一つ一つの滝の下でどのように越えていこうか考え,実行していくのが楽しい。(行ったことないけど)ボルダリングジムで課題を一つ一つクリアしていくような感じ。これは面白い。時間を忘れて遡行していくとあれっという感じで林道に出た。もうとっくに12時を過ぎている。
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ハカノ谷出会いである。林道にシートを広げて昼食休憩。日が当たるとポカポカして暖かく,気持ちがいい。心配していた虫も少なくていい感じだ。シートの上で昼寝。この林道を辿れば下山できるんだよね。「このまま昼寝して下山しようか。」と思いながら山日和師匠のレポを思い出す。「私にとっての沢登りというのは、谷の一部を切り取ったゲームではなく、山頂あるいは稜線に至る道程であり、「源流」を歩くということが沢登りを登山として完結させる必須条件なのだ。」なるほど,源流まで行かないとダメなのね。地形図を見るとハカノ谷の源頭まであと300m。1時間強といったところか。弱い心に鞭打って歩き始める。

ハカノ谷は以前歩いているはずなのだが全然覚えていない。もっと平流に近かったような記憶があったのだが,以外に滝などもいくつか出てきて,ナメも出てくる。それでも菅谷川のこれまでの面白さと比べると,遡行の楽しみは半減している。上で大ブナに挨拶して帰ろう。
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ハカノ谷の源頭部はブナやミズナラの大木が林立し,これぞ源頭という感じである。ここまで登ってきてよかったと素直に思う。大ブナのあった場所らしきところを探すが,見つからない。ついこの前挨拶したばかりなのに,もう場所を忘れてしまっている。完全にアルツである。「まあ,大ブナに会うことが目的ではないのでいいか」。そのまま下山することにする。

下山ルートはグーさんのレポを参考に,P1048の横をすり抜けるようにして林道に下りるコース。グーさんたちはP1048から南東に降りる尾根の末端から千秋社の事務所へ直接降りたらしいが,林道からその尾根を見下ろしても道らしいものはない。「まあ,遠回りになるけど,林道を歩いても時間的にはそう変わらないだろう」と,万歳橋経由で降りることにする。林道から木屋谷川を覗くと増水した水が恐ろしい勢いで流れている。さすがに本流である。菅谷川にしてよかった。

駐車場に着くとナズナさんの車はもうなかった。ナズナさんも単独の時は割と早く帰るんだねえ。菅谷川は予想以上の秀渓で,こんなに楽しい谷が今まで沢登りの対象になっていなかったなんて信じられないくらいだ。堰堤の多さは減点対象になるが,それを差し引いてもやはり秀渓であると言っていい。思いがけずいい谷に巡り会えた満足と1日を楽しく過ごされてくれた菅谷川に感謝しつつ帰路を辿った。

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