【頸城】黒沢遡行妙高へ
~ 暑さ知らずの黒沢から妙高夜間歩き ~
~ モルゲンロートの頂上独り占め ~
【日 時】2018年7月26、27日
【山 域】上越、頸城、妙高、黒沢
【天 候】快晴
【コース】①笹ヶ峰P5:40-黒沢橋6:45/7:00-登山道14:25-黒沢池ヒュッテ15:00
②黒沢池ヒュッテ23:45-長助池分岐2:05/:20-妙高山頂4:05/7/20-黒沢池ヒュッテ10:00/:55
-富士見平11:40-黒沢橋12:50/13:15-P14:18
肌寒さを感じながら標高1300mの登山口から山毛欅の森へと歩を進めた。
登山道と交差するところから入渓、チャプチャプと流れを行く。
渓相は特筆するほどのことはない。
明るく開けたゴーロに時折小滝が出てくる。
とにかく水が冷たい。谷は南を向いているがまだ陽は当たらない。
よって、寒い。このご時世、何と贅沢な!!
わざわざ遠くまで遊びに来て「寒い」だなんてそんなことそんなことは口が裂けても言えない。
が、指が勝手にキーを叩いているだけだ。
分厚いネオプレーンの靴下をはいているのだが、足がしびれるほどだ。
これは加齢によるモノなのか?
まさか、この辺はマイナスの水、不凍液でも流れているのか?
ちょっとしたナメとすり鉢状の瀞、フリクションでヘツりながら瀞を越えようとしたら、ズルズルと滑る。
苦もなく対処したつもりが、そのままドボン、立ち上がろうとしてまたもやズル、ドボン・・・・
もはや蟻地獄状態で胸まであの不凍液につかってしまった。
こわばる体にむち打ち、日なたを求めて遡行速度を一気に速めた。
大岩の急なゴーロは時にその岩を重ねて滝を形成している。
5~8m位(かなりいい加減)のが三つ、どれも岩の重なりの隙間や段差を利用して登れる。
しかし、冷たい水とドボンで震える老体、何とか中段まで登るが、ほんの少しの飛沫で体がこわばり、おまけにヌメった岩で足を
取られ危うい登攀となった。
振り向けば 白馬三山 大岩と水流、春のような生き生きとした緑が美しい。
水が切れ乾いた岩をボルダチックに楽しく歩けば、お花畑へと誘ってくれた。
やっと暑くなった日射しを浴びながら木道を行けば、ドームのヒュッテに辿り着いた。
22時に目が覚めた。寝不足感はない。これも加齢の成果、いや所為か?いやいや絶好調の証左なり、とポジシン、静かに起き出した。
小屋前でしっかりストレッチ、準備して月光を頼りに歩き出した。
もちろん、実際は月光を浴び、ヘッデンを頼りにだ。
すっかり乾いた沢用上下に雨衣を着用し寒さは感じない。
大倉乗越からの急下りとトラバースにはコースタイムの倍以上の時間が掛かってしまった。長助池への分岐から標高差450mの直登、
ひんやりした空気の中、もちろん真っ暗だが黙々と登る。
午前4時、北峰直前で開けた展望は、赤から青へのグラデーション マジックアワーに何とか間に合った。
昇るお日様、流れる雲、時折色づく雲、後立の空も染まってきた。
まるで自分のためだけにあるようなこの絶景でゆっくり、ゆっくりと贅沢な時間を過ごした。
暖かいスープとコーヒーを飲み、もう一度絶景にカメラを向けた後、団体さんが登ってきたのを機に明るい登山道を忠実に辿って帰路についた。
では また どこか 源頭のお花畑で
SHIGEKI