耳川 渓歩き 二題
~ 癒やしの谷と山毛欅の森で昼寝 ~
その1
【日 時】2018年5月25日(金)
【山 域】若狭 耳川桧谷~ノロ尾の高
【天 候】晴れ
【コース】林道P---二股の滝---豪腕山毛欅---左岸尾根---林道P
いつも日曜日のはずの田舎の用事が何故か土曜日となり、ヤブオフとかぶってしまった。
なら、金曜日に静かな渓と森を彷徨ってみよう。
崩壊した林道支線を行くと広場に出た。
左手には堰堤、右手には稜線コルが見えている。
一旦流れを渡って左から堰堤を越える。
穏やかな谷だ。しばらくで高さはないが美しい直漠や階段状の小滝が出てくる位でのんびり歩きにはちょうどいい。
上段の直漠風と下段のナメ風の滝を登るとちょうどその上が二股だった。
右俣を進み、ノロ尾の高を目指す。
見上げる斜面の山毛欅の大きな木が谷から森へと誘ってくれる。
枯れた溝をきっちりと辿って稜線へ出て山毛欅の森へと向かった。
山毛欅の木陰で小鳥のさえずりを子守歌に安らかに眠りについた。
イヤ、永眠したのではない。が、昼寝と言うには長すぎたかもしれない。
谷の水を沸かし、頬をなでる爽やかな風とコーヒーの香りをゆっくり楽しんだ。
下りの尾根も山毛欅の樹形を愛でながらゆるゆると歩いた。
最後はユズリハと石楠花のヤブに捕まりながらも朝の広場に降り着いた。
その2
【日 時】2018年6月2日(土)
【山 域】若狭 耳川スキヤ谷~境谷
【天 候】晴れ
【コース】林道P---スキヤ谷--稜線---抜土-境谷-スキヤ谷-林道P
前週と同じ場所に車を止める。
好天の土曜日だが人の気配はない。
左岸林道から大きな堰堤を越えたところで流れに出る。
スキヤ谷は階段状の小滝に続いて釜のある3mや縞模様の岩肌に花びらを散り敷いた大岩など快調な出だしだ。
すぐに大きな堰堤が出てきた。
左岸を高巻くがあと1歩2歩のトラバースが悪くてその先も分からないことから、高みに押し上げられてしまった。
堰堤の上はガラゴロの河原、左へ境谷を分けた後、樹林の中の流れとなった。
落口左に大木が立つ二段5m下段二条の滝は美しい。
桂の大木の樹形に似ているが、近づいて見るとサワグルミのようだ。
谷は終始穏やかで記憶に残るのは、中流部で流れが緩やかにS字状に曲がる地点の右岸に山毛欅、
左岸にサワグルミそして幹上から二股の栃の大木が続けて立つところだろう。
しばらくで県境稜線の山毛欅の林に惹かれ谷を離れる。
快晴で陽光がまぶしい下界とは違い、時折木漏れ日の射す涼風の中を気持ちよく歩く。
大きく下って「抜土」ここで16時になってしまった。
登り返してヤンゲン谷左岸尾根を行くか?最短の境谷を下るか?この時間から知らない谷を下るのはどうかな?
とも考えたが最短で状況的に悪場はないだろうと踏んで下り始めた。境谷は明るく開けていてあっという間にスキヤ谷に出合った。
しかし、荒れていて敢えて歩くところではない。
行きの教訓を生かして堰堤は小さく巻き下り、昼寝メインの渓歩きを終えた。
では また どこか 梅雨の晴れ間の河岸台地で
SHIGEKI