みなさん、あけましておめでとうございます。
春の白山レポ以来の海外もので新年のご挨拶をさせてもらいます。
【日付】 2017年12月31日(日)
【山域】 イタリア・シチリア島北西海岸
【メンバー】 二人
【天候】 曇のち晴
シチリア島ってどこなんでしょうね?
長靴のカタチしたイタリア半島のつま先、地中海のど真ん中に浮かぶ四国ほどの大きさの島なんです。
地中海性気候というと天気が良くて雨が降らないと思いがちですが、冬の地中海は天気が良くないのが辛いところ。
- 遥か湾の向こうに見えるのはコファノ山
そんな訳で天候不良により当初の予定していた計画を1日ずらして現地に向かうも、山はすっぽりガスに包まれている。
1年間計画を練ってきてこの天気はないだろうと半泣き状態でクルマを走らせていくとガスが薄れていく兆候が見えてきた。
うまくいけば山頂に着くころには晴れるかもしれないとはかない期待を抱きつつ、ひとつ目のピークであるモナコ山を目指して歩き出す。
牧畜が盛んな土地のようであちらこちらから響くカウベルを聞きながら登ると30分ほどで稜線に出た。
背後には素晴らしい鋭鋒が望めるはずだがガスがまとわりついて残念。
- 左上に山頂の十字架が見える
テレニア海を見下ろしながらの稜線歩き30分でモナコ山頂に到着できた。
山頂には小さな黄色い花の絨毯が広がっていてパラダイス状態、真冬にお花畑に出会えるなんてさすがシチリア!!
- Monte Cofano
湾を挟んだ西に端正な三角形で聳えるコファノ山の麓へはクルマで30分ほどで到着。
登り口がよくわからずウロウロと歩いていくと、そこにはお花畑と放牧された牛たちが出迎えてくれた。
まるでハイジの世界に迷い込んでしまったような気分で岩山コファノへの取付きへと登っていく。
- モンテ・コファノ山麓は牧歌的
岩をへつって進むようになると二人組の下山者が下りてきた。
奥さんはドイツからシチリアへお嫁に来られたとかで記念に1枚パチリ。
中腹まで登るとフィックスロープが付いた難所に到着、ここは唯一ロープがないと登れないところ。
難所を越せばあとはダラダラと登るのみ。上空では繁殖期間近のハヤブサたちがよく鳴いている。
- 日独伊でパチリンコ
陽が西に傾いたころには山頂に到着、これほどの山容を誇る山なのに山頂には何もないのが意外だった。
西には空中都市として知られるエーリチェ、東には先ほど登ったMtモナコが海を隔てて聳えている。
足元に見える湾には見事な三角形の影コファノ、これほどスッキリとした三角形の山影を見たのは初めてだった。
- 登ったど~っ
下山途中、何人もの登山者とすれ違う。日本ではこんな遅くから登る人は少ないが、こちらでは日の出ではなく日没を拝む(?)方がよいらしく、午後から登る人が少なくないようだ。
乾燥大地のシチリアには樹木が少なくどこでも歩けてしまう。難所を目指して下る途中、もしここでガスったらと危ない想像をしてしまう。
なんせこのポイントを見失ったら他は全部ガケなんです~
- コファノ山頂がガスってきた~
晴天なのでガスの心配もなく取付きまで下りてくると、すでに牛さんたちは引き揚げていた。
振り返ってコファノを見上げると、なんと山頂はガスの中!
登って行った皆さんは夕日が見れないし、暗い中を迷わずに降りてこれるのだろうか。
海辺の山の怖さを改めて知らされたシチリアハイクでした。