近頃は・・・・少々梅雨らしくなり比較的過ごしやすくなったと思いきや、いきなりの梅雨明けである。・・・・・・・となると・・・・・やはり暑い!
今週末も涼しく過ごしたい・・・・・と思うも思考も働かず、結論は朝明界隈になってしまう所が悲しい。正にバカの一つ覚えだ。
受験生である息子に。
サ『今回は止めとくダロ?』
と密かに囁くと、素直な返事が返って来た。
息『ウン、行きたいけど今回は止めとくヮ』
健気じゃ~!
と言うことで、今回は静かな単独行が満喫できる。
今回は、昨年悲惨な目に遭った下谷尻谷のおさらいに赴く事にした。
【 日 付 】2011.7/10
【 山 域 】 鈴鹿(下谷尻谷 遡行)
【メンバー】サンチョ(単独)
【 天 候 】概ね晴?
【 ルート 】 4:30朝明駐車場(発)~5:30ハト峰~(ヒロ沢経由)~7:30天狗滝~9:30コリカキ場~(お金明神経由)~12:00大トロ~(中峠)~14:00駐車地(朝明)
<前夜>
先週は寝坊したお陰で、山中泊にも関わらずヒロ沢泊のほとんどピストンになってしまったが、今回は『沢靴ヨシ!殺虫材ヨシ!××ファイターヨシ!』気合い十分での前夜発である。
23:30朝明駐車場着。
閑散とした駐車場には車が2台。山中泊車の所定箇所?に駐車してあるのでわかりやすい。
比較的涼しいし0:00頃まで騒がしい連中の居たので、車中で睡眠することにした。窓を開けて置けないので寝苦しい一夜になりそうだと思いきや、0:00以降の記憶がほとんどない所をみると熟睡できたようだ。
<当日>
4:00目覚ましで起床だが、周囲は未だ真っ暗である。ボチボチ支度をしていると周囲も徐々に明るくなる。
4:30出発。ヒグラシが一斉に鳴き始めるのは不思議な感じがする。
気温は低いので体も軽く快調なペースで歩ける。しかし、湿度が高いのであっと言うまに汗が噴き出す。
今回は林道からのアプローチだ。と言うのも近頃は谷道から上がるとついついハト峰をパスしがちなのである。
ハト峰着、濃厚なガスで足下の峠も見通せない状態でテンションが下がりまくる。
朝食を取りながらグダグダしていると30分ほどでいきなりガスが晴れた。なんと、上空は青空・・・・ガスは稜線付近を覆っていただけのようだ。
ヒロ沢出合のテン場では、炉にビニールの燃えかすが・・・・・くべるなら完全燃焼させてもらいたいものだ。河原におりると上流方向で7~8名のグループが出発準備をしている様子が伺えた。
天狗滝着、水量が多く豪快な滝を眺めつつ沢靴に履き替える。自分の靴はサイズが大きいので、今回は息子の靴を拝借している。ジャストフィットだ、息子の足が大きくなったら交換してもらおう。
天狗の廊下から入水になる、水温は低いものの全身汗の皮膜で覆われているので臍までいきなり浸かっても爽快そのものである。
谷尻谷出合着、昨年取り付いた上流側のルンゼ・・・・・・よくこんな所を登ったものだ。
今回は無難に下流側から取り付く。
ザレた急斜面を7割程登ると左手にトラロープの掛かった踏み跡あり、ここから樹林内をトラバース気味に上流方向に進むことになる。まもなく、踏み跡は2手に分かれ、右手が尾根を乗り越し、左手は随分下って行く。出合滝の上部へは恐らく左手に進むべきだろうが今回は右手に進んでみる。
直ぐに10m強の降下で谷尻谷に降り立つことが出来そうな場所でドン詰まりになる。多分、古い資料に記載されていた下降点である。おサルになれば、更に5mほど降りれそうだが、今回は端から8mmの20mロープを使うつもりなので無理をせずサッサとロープを用意する。ロープが届かないので高度差は13m程度のようだ。
谷尻谷に降り立ち、お勧めの下降点を見に行くと上部は通路状で歩けるが、下部2~3mは岩盤の急崖であり、下が出合滝なのと相まってイヤラシイ感じもある。一応トラロープが掛けられているが自前のロープを利用した方が安心だろう。
単独で谷尻谷へ降下し怪我でもした場合、下山不能になりそうな袋小路であり、そう言う意味ではかなりの危険箇所と言っても過言でないと思う。
- 今回の下降箇所
さらに、昨年滑落した拷問ルンゼをもチェック。木馬岩は健在ナリ・・・・・・クワバラクワバラ。
- 拷問岩・・・・昨年の悪夢が蘇る
さて、遡行開始である。明るい谷を歩くと直ぐに最初の滝である。昨年はもっと歩いた記憶だが・・・・・・滑落のショックで相当ヨレヨレになっていたのかも知れない。この滝の右岸には『切れそうなロープ』が掛けられているが今回は滝の左横を水飛沫を浴びながら登る。
次の滝は、最大かつ最も難易度の高い滝になる。昨年は『無様だが苦もなく・・・・』通過したが。登りだしで半身になり体を捩りながらの取り付きなので、やはりイヤラシイ感じもあった。転落した場合、落差はさほどでないものの、変な態勢なのでとても危険である(タダでは済みそうもない)。
この滝は滝の落ち口の上流区間は短い廊下状でとても印象深かった。
- 下谷尻谷最大の滝(下流から)
- 下谷尻谷最大の滝(上流から)
これより先、当分は適度な間隔で小滝が続き、前方に『岩堤の滝』が現れると既に終盤も近い。この滝の規模は2番目でよく目立つが、流水の左側で難なく通過できた。
その後、谷は小滝の数も減りやや平凡になるが『岩潜りの滝』?イヤ『岩を潜って滝』がある。この滝は岩のトンネル?を潜り抜けると小滝の落ち口で水飛沫が気持ちいい。
ここまで来ると楽しかった遡行も終わりが近く、暫くの単調な遡行で眼前にコリカキ場が現れ突然の終了となった。
コリカキ場の河原にシートを広げ、サンダル履きのスッポンポンで、ずぶ濡れの衣類を整え2回目の朝食を軽く済ませる。知らぬ間にブトに背中を噛まれていたので、××ジェットを散布しパンツと上着を着る。
ふと気がつくと、右手に××ジェットを持ったまま1時間近く寝入っていたようだ(誰もこなかったろ~な)。足首と脹ら脛の各1カ所でブトが吸血に専念しているところだった。
帰路はわさび峠を考えていたが、コリカキ場でタップリ寛がせて頂いたので、久しぶりにお金明神を参拝することにした。
お金峠の登り口の岩場?で思いっきりコケる。早速、バチが当たったものか?しかしケガは全くない、挨拶程度なのかもしれない。それにしても、風呂上がりのようにブヨブヨになった体では、峠への登りがきつい。
参拝はほどほどにスタコラと大トロへ向かう。
下から見る大トロ橋は、途中で完全に折れ曲がっており、下を通る事も恐ろしい状態だ。
しかし暑い、コリカキ場の涼しさがとても懐かしい。
- 大トロ橋の近況
水量が多いのでサンダル履きで徒渉し、右岸水際でタップリ休息。再びブトに足首をかまれたので山靴を履く。
中峠への登りは暑さで閉口した。下り始めでは大きなヒル様が頭を振っているがチョッカイは出さず一路曙滝へ。滝壺で軽い昼食としタップリ休息する。
朝明渓谷に降り立つとそこは灼熱地獄、水辺とは言えこんなところでよくもバーベキューを楽しめるものだ。
駐車場脇で頭から水を浴び三休の湯へ向かう。
今回は日曜なのに山中での遭遇者はほとんど皆無であった。