巷ではスマートフォンが多く使われるようになってきました。
僕もようやく沢登りで水没させてしまったパカパカ携帯に別れを告げ、DOCOMO2012夏モデルArrows X F-10Dという富士通製のスマートフォンに機種変更となったわけです。(ちなみにこの機種は防水仕様です)
そこでかねてから矢問さんや、落第忍者さんも話題にはしていますが、僕なりに現状の使用方法を備忘録もかねて書いてみようと思います。
あくまでも僕の主観が強調されていたり、偏屈な使い方もあるかもしれませんが、ひとつの使い方だと思って笑って見過ごしていただければと思います。
最初にスマートフォンって、ある程度パソコンのファイルを移動させたり、削除したりソフトをインストールしたりする程度のスキルがないと、うまく扱えないかもしれませんね。
アプリ(パソコンでいうところのソフト)の設定部分も必須科目ですし、やってみて動いたり、動かなかったり・・・。
小さい携帯パソコンと考えたほうがいいのかと思います。
通話、メールのみであれば別に、携帯屋さんで設定したままでいいのでしょうが、それならパカパカ携帯でいいわけです。ではさっそく登山で使えそうなスマートフォンのアプリなどの機能紹介から書いてみようかな。
まずは
【通話&メール】あたりまえの機能ですね。ソフトバンクが増えてきてますが、やはり山での電波状況はドコモの大勝利。
なんだかんだ言っても、山中で通話を考えるのならドコモでなきゃダメですね。
今後ソフトバンクがプラチナバンドとかいう周波数エリアでどれだけ通話エリアを伸ばせるかですが、どうも都会のほうを先にエリア拡大させているようで、山間部の通話エリアはまだ分が悪そうです。
Auはよくわかりませんが、当分の間は登山をするならdocomo必携ではないでしょうか。
驚きの結果はこちらの参考サイト
ドコモ、AU、ソフトバンクの比較
【カメラ】防水で1310万画素カメラを搭載しているので、コンパクトデジカメとあまり変わらない性能だと思う。360度パノラマ写真が撮れるのも魅力。
【ラジオ】アプリを入れればNHK第一、第二、FM、その地域の民放各局が聞ける。
【テレビ】ワンセグの電波が入ればテレビ機能もあり。
【iコンシェル】雨雲、雷雲が近づいてくると、教えてくれる。(笑)
【目覚まし時計】これはパカパカ携帯にもついていた。
【フラッシュライト】(アプリ)懐中電灯代わりになるのかならないのか(笑)・・・・
【インターネット】ヤブに投稿など・・・・。
【山カメラ】(アプリ)遠景を写すと遠方に写っている山の山名が表示される
などなど一台のスマートフォンで一部の紹介でもこんな機能がついている。
こうなってくるとやはり一番のネックはフル稼働で使ったときの電源の異常といえるほどの消費(4時間持たない)と本体の加熱アヂヂヂ。(50度オーバー)
僕のやり方がいいのか悪いのか、どうなのかわからないけど、現状の解決策をいろいろ探ってみた。かなり人柱になってる部分も多いと思う。Orz
【GPS】以下はいろいろやってみたことです(OSはandroid、機種はArrows X F-10を使っていますので他機種はよくわかりません)
アプリのインストール
まずは定番の<山旅ロガーGOLD>と<地図ロイド>
この二つを入れておけばGARMINの代用としてじゅうぶん使える。
液晶部分もOREGON550より大きいので見やすいし、国土地理院の地形図を通話可能エリアで予定のコースやエリアの地形図を前もって表示させてキャッシュとして自動保存しておけば、携帯の電波が届かない場所でも地形図の閲覧、動作が可能だ。
<山旅ロガーGOLD>は有償アプリだけど、廉価(300円)なので必須アプリだと思う。これを入れると地図ロイドに歩いた軌跡が表示されるようになる。
すでに落第忍者さんが書いているので、ここではこんなところで簡単にしておきます。
viewtopic.php?f=5&t=957&p=7738
さらに参考サイト
http://manpukulife.blog137.fc2.com/blog-entry-106.html
しかし、いざ使ってみると、内臓電池が4時間持ちません。これでは使えません。
スマホを山道具として考えるなら、現状ではいかに給電を維持するか、これがいちばんの課題となっているようです。そこでいろいろ悪戦苦闘してみました。
まず、アマゾンで充電器をゲットしてみました。Docomo純正よりも蓄電給電容量の大きいもので満充電4~5回できます。
Cheero power plus 10000mAh 大容量 モバイルバッテリー
- cheero power plus
アマゾンのサイト
これをザックに忍ばせておけば、日帰り程度の山行なら携帯電話本体やアプリの設定はデフォルトの設定で大丈夫なのではないでしょうか。
ただし初回のバッテリー切れ以降はUSB電源ケーブルで外部バッテリーと携帯電話本体をつないで給電しながらの使用となりますので、内臓バッテリーの保全にはあまりよくないのかもしれません。
さてさて、縦走など山奥になればなるほど、電波を探しまくったりして携帯電話のバッテリーがすぐに減ってしまいます。それが数日間の山行期間となると山小屋での給電なども考えに入れなければなりません。
それで次にいかに消費電力を抑えるかということについて触れてみたいと思います。
ネットではいろいろな対策方法が紹介されています。究極策は送信に関わる通信部分をすべてオフにしてしまうという方法です。
たしかに圏外になれば通話に使用する中継アンテナを探しまくって、消費電力が過大なものになります。
また、GPSの電波探索は上空に浮かぶ衛星を探しているのでいいようなものですが、基本的には通話部分をオンにしていると、(ずいぶん前にも書きましたが)常にA-GPSが動いてしまいますので、GPSの通信がこちらも地上の中継局のアンテナを探しまくって2次元的な位置の補正を始めるようです。
そんなわけで、上空に浮かぶGPS衛星の受信だけに電力を使おうということで、送信部門を切断したモード、つまり「機内モード」を選んで設定してしまうという方法が手っ取り早いのでしょう。
飛行機に搭乗するとキャビンアテンダントが「電波を発する機器のご使用はご遠慮ください。」って言いますね。あれです。
山中は圏外になることも多く、通話などの送受信が必要ないということはわからないでもないですが、僕の場合は仕事の関係で携帯電話のアンテナが立っていない状態でさえも、通話は待機状態にしていたいのです。なんのための携帯電話かとも思えますしね。
ではどうしたかというと・・・、長くなってきましたので結論から書きます。
ハード
GPSロガー(HOLUX m-241)を購入してGPS受信部分を分離独立させた。
- HOLUX m-241
アマゾンのサイト
ソフト(使用するアプリをダウンロードした)
① 地図ロイド
② Bluetooth GPS
③ Bluetooth OnOff CurveFish (ウイジェットを作ってホーム画面に置いておく)
④ AndroidMTK
⑤ Dropbox
⑥ ASTRO
スマホ(Arrows X F-10)本体の設定
NX!エコでエコモードの設定
↓
「今すぐエコモード」のオリジナル設定を選択
↓
「しっかりエコモード」からbluetoothのみ通信を許可した設定にしてOK
この時点で通話とメールとbluetoothは送受信可能でGPS、WIFIの送受信はオフとなる。
その他電池に負担のかかるものはすべてオフまたは省エネモードにする。
次にBluetooth OnOffアプリのウィジェットでbluetoothを手動でオフにしておく。
これで通話とメールが常時利用可能で、要するにパカパカ携帯状態となる。
<GPS利用のための設定のおおまかな流れ>
HOLUXのスイッチを入れる。
↓
Bluetooth GPSの起動(bluetoothの起動接続を自動的に要求してくるので許可する)
↓
「settings」→「Flus Notification LED」「Show Status」「Use Insecure Connnection」「Other Workaround」「Connnection Workarround」にチェック(ここの設定はいまいちよくわからないので、試行錯誤です)
↓
「Enable Mock GPS Provider」にチェックを入れる
↓
「開発者向けオプション」の設定を要求してくるので、同意して本体設定の「擬似ロケーションを許可」にチェックを入れる
(重要:この操作で本体内部GPSの受信機能をHOLUXが代わって行うようになるのではないかと思う)
↓
「connect」をタップ(HOLUXが取得したGPSデータが表示される)
次回からは「Bluetooth GPS」アプリを起動させて「connect」をタップするだけの操作でよくなります。
<現在地確認の方法>
「Bluetooth GPS」を起動させ「connect」をタップした後「地図ロイド」を起動する。
左上2番目の電波マーク?をタップすれば「現在地の追尾」画面が出てくるので「60秒(ここは適当に)」「GPS」で追尾開始とすると地図上に現在地のマークが表示され、自分の位置がわかる。
このときのGPS受信はHOLUXがおこなっていて、それをスマホ本体がBluetoothで通信して処理している。
確認し終わったら「地図ロイド」「Bluetooth GPS」を終了させて、ホーム画面の「Bluetooth ONOFF」ウイジェットでbluetoothを必ず忘れないようにオフにしておく。これを忘れるとスマホ本体とHOLUXがやりとりを続けて電力消費が大きくなります。
この操作でまたパカパカ携帯の状態に戻る。
山旅ロガーを使わない理由は、現在地確認の時だけの起動ですと、記録として全行程ログが残らないわけで、それを理由に山旅ロガーを起動し続けるとGPS通信で多くの電量を使うことになってしまうという困ったことになってしまいます。全行程のログがほしい僕にはこの際HOLUX内部でそれをやらせる選択をしたわけです。
もっとあっさりと本体基本設定でGPSのみをオンにして、GPSOnOffアプリのほうでオフにしておいて地図ロイドなどを使うときだけ、ホーム画面のアプリのウィジュットでGPSをオンにすればいいのではないかと考えて、そういった方法をチャレンジしてみましたが、GPSのONOFFをつかさどるアプリについてはAndroid2.3以降からこれが設定操作不可能になったようでアウトでした。root権限を取って設定する裏技はあるようですが、docomoの保証外になるようで、うかつに手は出せません。
まあ、これもどっちみちHOLUXに全ログ取りを依存しているので、blutoothを活用することで解決させました。
今回はここまで。次回は自己レスにて「AndroidMTK」「ASTRO」「Dropbox」の3つのアプリを使って軌跡の表示に使うgpxデータの吸い取り、吐き出し、保存についてとか、個々の詳細について書いてみようと思います。(いつになるやら・・・)
さてさて、さよならGARMINになるのかどうなのか、遠征して試したいですが、こちらもいつになるやら・・・。
※ Docomo Arrows X F-10と HOLUX m-241 を使って試しています。ほとんど暗中模索&試行錯誤の人柱状態でいじくってますので、スマホの機種や操作方法によって不具合が出るかもしれません。この書き込みを参考にした作業は自己責任でお願いします。(あんまりこんなことする人いないと思うけどネ)
ちなみに僕の山用ホーム画面
- アローズホーム画面
① 地図ロイド (地形図表示)
② 山旅ロガー (軌跡取得管理)
③ U2APRS (アマチュア無線用モバイルAPRS)
④ GOOGLE ナビ (車移動用)
⑤ YAHOO経路探索(公共交通機関による経路探索)
⑥ AndroidMTK (HOLUXの遠隔操作)
⑦ Bluetooth GPS (HOLUXのデータ転送表示など)
⑧ Dropbox (ファイルサーバー)
⑨ ASTRO (ファイル管理)
⑩ Battery Mix (電源、温度監視)
⑪ 山カメラ (山座同定)
⑫ Compass (電子コンパス)
⑬ 日の出日の入り
⑭ Bluetooth ONOFF (Bluetooth管理ウィジェット)
2012/9/10追記
※1 Arrows X F-10Dの場合、BluetoothOnOff、GPSOnOff アプリ、ウイジェットは設置しなくても、すでにステータスパネルスイッチにその機能が搭載されていた。
http://www.nttdocomo.co.jp/product/next ... cs_02.html
ホーム画面上部をスライドタップすることにより、操作画面を引っ張り出せる。いい機能を搭載してくれたものだ。
よって、上記本文のBluetoothOnOffの部分をステータスパネルの機能に置き換えて読んでください。
つう