最近,山登りのために遠出する元気がない.車で1時間前後で行ける鈴鹿で遊んでいる.暖冬のため,鈴鹿はどこへ行っても雪不足のようだ.それだったら谷に潜りましょうということで,久しぶりに御在所一ノ谷に行ってみることにした.
ちなみに一ノ谷は登山者には「本谷」と呼ばれており,私もこれまで「本谷」と呼んできた.「本谷」というのは谷の本流を指す普通名詞であって,固有名詞ではないので,「本谷」という呼称にはずっと違和感を覚えてきた.「鈴鹿の山と谷」でもそのことが指摘されており,正式には一ノ谷の本谷と呼ぶべきであろう.ここでは「鈴鹿の山と谷」にしたがってこの谷を一ノ谷と呼ぶことにする.
【 日 付 】2019年1月23日(水)
【 山 域 】鈴鹿・御在所岳
【メンバー】単独
【 天 候 】曇り時々晴れ
【 ルート 】中道登山口駐車場 8:40 --- 9:35 不動滝 --- 11:21大黒岩 11:51 --- 12:08 御在所岳 13:32 --- 15:10 駐車地
ゆっくりと自宅を出,湯の山温泉街奥の中道登山口駐車場に着くと,すでに20台ほどの車が止まっている.平日だというのにさすがに人気の御在所岳である.私とほぼ同時に出発した人は中道を行くようだが,ワカンを背負っている.中道を行くだけならワカンはいらないと思うけど.
私は一ノ谷にかかる橋を渡り,近鉄山の家の横を一ノ谷方面に向かう.一ノ谷でも雪が岩の上にうっすら積もっているだけで,そのまま沢登りができそうだ.こんなに雪の少ない一ノ谷に来たのは初めてだ.確か去年来たときは新雪が積もっていて,踏めども踏めども崩れてくるために,早々にあきらめて中道に転進したものだけど.
- 雪のない一ノ谷下部
一ノ谷は沢登りのゲレンデとしてはマイナーなようだが,歩いているとなめ滝が出てきたり,快適にフリーで直登できそうな滝がいくつも出てきて,沢登りとしても楽しめそうだ.と言っても,御在所岳から汚水が流れてきていると書いてあるので,シャワーでは登りたくない.
- 気持ちよさそうななめ滝
唯一直登できそうにない不動滝を右岸から巻き登って,大岩の上で休憩していると下に後続の単独男性が見えた.平日なので誰にも会わないだろうと思っていたのだが,やはり一ノ谷は冬季の人気ルートである.
- 不動滝
大岩から右折し,左の支谷に入るあたりで十分な雪量になったので,アイゼンを履くことにする.アイゼンを履いている間に,一人の単独男性が追い付いてきた.さっきの男性とは違う人のようだ.ヘルメットをかぶり,万全の装備である.私はといえばいつもの三つ編みおさげの毛糸の帽子.お気楽雪遊びオジサンそのものである.
その上のくさりを持ってよじ登る場所.1週間前に左肩の鎖骨を骨折したばかりなので,左腕に力を入れると痛みが走る.なるべく左肩に負担をかけないように,右手で体を持ち上げる.リュックを背負うために左腕をねじるとやはり痛みが走る.スノー衆までに痛みがなくなるといいのだけど.
トラバースしてゴンドラ真下の谷に入るとそこは雪のパラダイスである.左岸側には大きな氷のつらら.大峰のシェークスピア氷柱群ほどではないにしても,十分に楽しめる.急傾斜ではあるが,すでにしっかりした階段状になっているので,無雪下よりもずっと歩きやすい.下を見ると菰野から四日市までの風景が一望である.
- ゴンドラリフトから菰野町方面
- 一ノ谷上部を行く先行者
- 大きなつらら
大黒岩下の斜面をよじ登り,大黒岩へ.大岩の上に陣取って甘酒休憩.最近はこの甘酒がすっかりルーチンになってしまっている.熱いお湯に,甘酒.吸収しやすいグルコースのおかげで疲れがすぐに回復する.
大黒岩から一ノ谷新道に出,一登りでアゼリア横に出る.アゼリアはすでに取り壊され,子供たちのそり遊び場になっている.谷から見ていると雲の流れが速く,上は強風が吹き荒れているかと思ったが,意外に風が弱く快適である.すぐ近くに鎌ヶ岳,入道,雲母峰などが見えて見晴らしもまずまず.
- 鎌ヶ岳(右)と入道岳(左)
今日は昼食を持ってきていないので,ゴンドラ駅のレストランで昼食を摂るべく歩いていると,中国語やタイ語がよく聞こえてくる.ここら辺にいる人の半分くらいは外国人のようだ.台湾人やタイ人にとっては生まれて初めて見る雪の光景なのだろう.
西は雨乞岳からイブネ,北は釈迦ヶ岳から竜ヶ岳,藤原,御池までがよく見えている.レストランでカツカレーを注文.以前,頂上でテントを張り,ここのレストランで生ビールを飲んだくれたことを思い出す.至福の時間である.機会があったらもう一回そんなことをやってみたいものだ.
レストランでのんびり休憩し,あとは中道を一挙に下り,いつものGホテルの湯にのんびりつかって帰宅する.やぶこぎネットの山レポらしくないのんびりまったりの山歩きだが,こんな山歩きも悪くない.
最近,山登りのために遠出する元気がない.車で1時間前後で行ける鈴鹿で遊んでいる.暖冬のため,鈴鹿はどこへ行っても雪不足のようだ.それだったら谷に潜りましょうということで,久しぶりに御在所一ノ谷に行ってみることにした.
ちなみに一ノ谷は登山者には「本谷」と呼ばれており,私もこれまで「本谷」と呼んできた.「本谷」というのは谷の本流を指す普通名詞であって,固有名詞ではないので,「本谷」という呼称にはずっと違和感を覚えてきた.「鈴鹿の山と谷」でもそのことが指摘されており,正式には一ノ谷の本谷と呼ぶべきであろう.ここでは「鈴鹿の山と谷」にしたがってこの谷を一ノ谷と呼ぶことにする.
【 日 付 】2019年1月23日(水)
【 山 域 】鈴鹿・御在所岳
【メンバー】単独
【 天 候 】曇り時々晴れ
【 ルート 】中道登山口駐車場 8:40 --- 9:35 不動滝 --- 11:21大黒岩 11:51 --- 12:08 御在所岳 13:32 --- 15:10 駐車地
ゆっくりと自宅を出,湯の山温泉街奥の中道登山口駐車場に着くと,すでに20台ほどの車が止まっている.平日だというのにさすがに人気の御在所岳である.私とほぼ同時に出発した人は中道を行くようだが,ワカンを背負っている.中道を行くだけならワカンはいらないと思うけど.
私は一ノ谷にかかる橋を渡り,近鉄山の家の横を一ノ谷方面に向かう.一ノ谷でも雪が岩の上にうっすら積もっているだけで,そのまま沢登りができそうだ.こんなに雪の少ない一ノ谷に来たのは初めてだ.確か去年来たときは新雪が積もっていて,踏めども踏めども崩れてくるために,早々にあきらめて中道に転進したものだけど.
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一ノ谷は沢登りのゲレンデとしてはマイナーなようだが,歩いているとなめ滝が出てきたり,快適にフリーで直登できそうな滝がいくつも出てきて,沢登りとしても楽しめそうだ.と言っても,御在所岳から汚水が流れてきていると書いてあるので,シャワーでは登りたくない.
[attachment=5]P1230095.jpg[/attachment]
唯一直登できそうにない不動滝を右岸から巻き登って,大岩の上で休憩していると下に後続の単独男性が見えた.平日なので誰にも会わないだろうと思っていたのだが,やはり一ノ谷は冬季の人気ルートである.
[attachment=0]P1230102.jpg[/attachment]
大岩から右折し,左の支谷に入るあたりで十分な雪量になったので,アイゼンを履くことにする.アイゼンを履いている間に,一人の単独男性が追い付いてきた.さっきの男性とは違う人のようだ.ヘルメットをかぶり,万全の装備である.私はといえばいつもの三つ編みおさげの毛糸の帽子.お気楽雪遊びオジサンそのものである.
その上のくさりを持ってよじ登る場所.1週間前に左肩の鎖骨を骨折したばかりなので,左腕に力を入れると痛みが走る.なるべく左肩に負担をかけないように,右手で体を持ち上げる.リュックを背負うために左腕をねじるとやはり痛みが走る.スノー衆までに痛みがなくなるといいのだけど.
トラバースしてゴンドラ真下の谷に入るとそこは雪のパラダイスである.左岸側には大きな氷のつらら.大峰のシェークスピア氷柱群ほどではないにしても,十分に楽しめる.急傾斜ではあるが,すでにしっかりした階段状になっているので,無雪下よりもずっと歩きやすい.下を見ると菰野から四日市までの風景が一望である.
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[attachment=3]P1230118.jpg[/attachment]
[attachment=2]P1230122.jpg[/attachment]
大黒岩下の斜面をよじ登り,大黒岩へ.大岩の上に陣取って甘酒休憩.最近はこの甘酒がすっかりルーチンになってしまっている.熱いお湯に,甘酒.吸収しやすいグルコースのおかげで疲れがすぐに回復する.
大黒岩から一ノ谷新道に出,一登りでアゼリア横に出る.アゼリアはすでに取り壊され,子供たちのそり遊び場になっている.谷から見ていると雲の流れが速く,上は強風が吹き荒れているかと思ったが,意外に風が弱く快適である.すぐ近くに鎌ヶ岳,入道,雲母峰などが見えて見晴らしもまずまず.
[attachment=1]P1230139.jpg[/attachment]
今日は昼食を持ってきていないので,ゴンドラ駅のレストランで昼食を摂るべく歩いていると,中国語やタイ語がよく聞こえてくる.ここら辺にいる人の半分くらいは外国人のようだ.台湾人やタイ人にとっては生まれて初めて見る雪の光景なのだろう.
西は雨乞岳からイブネ,北は釈迦ヶ岳から竜ヶ岳,藤原,御池までがよく見えている.レストランでカツカレーを注文.以前,頂上でテントを張り,ここのレストランで生ビールを飲んだくれたことを思い出す.至福の時間である.機会があったらもう一回そんなことをやってみたいものだ.
レストランでのんびり休憩し,あとは中道を一挙に下り,いつものGホテルの湯にのんびりつかって帰宅する.やぶこぎネットの山レポらしくないのんびりまったりの山歩きだが,こんな山歩きも悪くない.