グーさん こんばんわ
この日、私は家内と次男と共に武奈ヶ岳に登っておりました。午後からの好天を期待して、遅めの時間の出発をしたのですが、午後14時頃になって蛇谷ヶ峰、三重嶽のあたりも次々と雲の中から姿を顕しました。三重嶽から北東の方に雲がずっと棚引いており、赤坂山のあたりだけ晴れないな~と思っていたのですが、残念でしたね。
三国山は北斜面に入ると途端に美しい山毛欅の林が広がりますね。このあたりは、山毛欅の林にしては下草はむしろ多い方ではないかと思います。昨年の初秋、マキノ高原~三国山~野坂岳を家内と次男と共に縦走した時のものですが、三国山の北斜面の風景です。
このあたりは山稜が複雑であり、山稜間に点在する小さな池が印象的でした。グーさんの書いておられる北東の斜面を探索した訳ではないのですが、探せばもっとありそうですね。今度、探索してみたいと思います。
ちなみに当初の予定であったp620~p651のあたりも山毛欅の林が壮麗で、とても美しいところだったと記憶しております。
私も聞きかじった程度の知識しかありませんが、フィトンチッドは林相によって種類が大き異なるようですね。針葉樹林ではαーピネンという物質は共通しているようですが、杉林ではカンフェン、檜林ではリモネンという物質がみられるようです。しかし、針葉樹林ではさらに針葉樹に豊富に含まれるオイルの中には様々な抗生物質があり、杉や檜の林の中で他の植物、キノコ類が育ちにくい現象を説明しうると思います。勿論、杉や檜が腐りにくいこともそれで説明されうると思います。
山毛欅はというと、イソプレンという物質がよく知られるようですが、この物質は果たして針葉樹林におけるような抗菌作用を持っているか、調べた限りはすぐにはわかりませんでした。
山毛欅の林は盛夏には地面に届く光は少なくなるのですが、新緑の頃、山毛欅の芽吹きは他の植物より遅く、落葉は楓などに比べるとむしろ早い・・・興味深いのは水と土の盈虚もとても大きいのではないかと思います。山毛欅の落葉はセルロース、リグニンという物質のせいで葉が腐りにくい・・・ですので、落葉がそのままの形態で残っていますよね。ですので表層では腐葉土が形成されず、水もすぐに地中の深くに染み込んでいってしまうので他の植物にとっては成長しにくい・・・
ところで山毛欅の林では地面の深いところで長い年月をかけて分解された腐葉土が水分を保持するので、1本の山毛欅の樹が3tほどの水を保水することになるのでしょう。
植物は確かに他の植物が育ちにくいような物質を分泌するだけでなく、害虫が発生した時に周囲の樹々にそのことを知らせるような物質を分泌するなど、他の植物と会話をする様々なコミュニケーションの手段を有するようで、その多様な能力には驚くばかりです。専門ではないので、生半可な知識しかありませんが、ご提示された命題について、少し勉強してみますので、進捗があればまたご連絡させて下さい。