12月は恒例のふたご座流星群。東南の空が開けた、どこかいい場所ないかしら?
あきんちょ『私、一か所心当たりがあります』よし、そこへ行こう。
【日付】2018年12月14~15日(金土)
【山域】台高・千秋周辺
【メンバー】あきんちょ、あめちゃん
【天候】曇りのち雪のち曇りのち晴れ
【ルート】<1日目>木屋谷駐車場(10:10)~大きな二俣(6工場)(13:30)~判官平(15:00)~泊適地(16:00)
<2日目>泊適地(10:10)~太陽のブナ(11:15)~泊適地(12:30)~桧塚奥峰(14:15)~マナコ谷登山口(16:30)~駐車場(17:00)
集合するもこの日はワイパーを動かすぐらいの雨
「天気予報のウソつきぃ」おなじみのフレーズでスタートする。
けど木屋谷林道駐車場では路面も乾いていた。見上げる口桧の辺りは霧氷で真っ白だ、うっサムソー。
さてどこから行こうかな?
あきんちょ「なんだったらyamanekoさんルートでも
」
あめ「絶対嫌だ!
」
万歳橋(通称3工場)からスタート、橋の上は雪で白くなっている。―――ここでは毎回書かせてもらっていますが、ヤブコギROMの方、このルートはもはや一般ルートではありません。知らないヒトは単独で入らないでください。―――じきにワサビ谷出会い手前の小広場(4工場)、すぐ先が「服部さんの碑」だ。あきんちょが来ないなと思っていたら、手にレンガが。「服部さんの碑」を固めてるのよく覚えてたな。しばらく歩くとあきんちょが、「♪ははうえさまぁ、お元気ですぅかぁ・・・♪」今回の懐かしのアニソンメドレーの始まりだった。奥山谷との出会い、渡渉する岩には雪が被る。いやがおうにも慎重になる。出会い(通称5工場)で雪がちらついている中、立ったままヒルメシ。
- 渡渉は人のを見るほうがドキドキします
しばらく谷沿いの木馬道を辿るが崩落で悪いところがある。いつも「笑い声」か「歌声」のあきんちょ、食材でパンパンのザックが大変か、ここではさすがに静かになる、わかりやすい。落葉してしまったシオジランドを超えると、大きな二股へ、通称6工場だ。右上へと続く杣道を拾えば明神平だが、いかんせん天気が悪い、近道で先を急ごう。左俣をとってその先の3つ又を目指す。3つ又についたころには、地面は雪で覆われ、舞う粉雪、一面の霧氷、幹の黒、モノトーンの世界だ。ここからはどこを歩いても判官平の近くに出る、とにかく気持ちのいいブナ林の散歩が始まる。今日は霧氷の新緑?だ。お互いの体には溶けることをしらない粉雪がうっすらと積もってきている。一歩間違えれば遭難と間違われそうな空間、けれどどれもすべてが美しい。
- 粉雪降り続きます
楽しい時間はあっという間、稜線ルートへ到着、風を感じるようになる。千秋方面へ向きを変え1394を目指す。瀬戸(掘割)の向こうの小ピークが1394、ここから南東の小尾根へ、恥ずかしながら私未踏。少し下ると「ここです」。(おお)確かに、南東が開けた、北西風をブロックした気持ちがいい泊地なんだろうなぁ、条件さえよければ。(ああ)しかし今日は。「あきんちょゴメン、この天気と、この風では、ここはチト快適じゃないかもなぁ」右手の斜面を降りるとすぐヌタハラの源頭部、沢水がクネクネと流れる平坦地だ、風も無いときは無い(時々回り込んでくるけど)。ああ、もうパラダイスを見つけてしまった、「はくてきぃーち(泊適地)」。流星どころではない、粉雪は振り続ける、時々の吹込み風でテントはたわむ、テントの中にしまった水は凍る、なかなかの一夜だった。翌朝、朝日を期待してあきんちょは早起きをしたそうだ、が、残念ながらとのこと。うだうだしてたら、テント越しに朝日を感じるくらいになった。「おーい、とりあえず起きませんかぁ?」マッタリとアサメシ。そしてここは臨機応変に目標変更、ヒキウス平散策&太陽のブナ訪問だ。テントを残しヒキウス平へ登る、その辺をふぅらふぅらと歩く。シレっと書いてますが、私初エリア。風が止むと『サクッサクッ』とあきんちょが踏みしめる雪の音だけが聞こえてくる。秋の落ち葉を踏む音とは全然違う、が、これもまた季節を教えてくれる音だ。天気は回復してきたものの、太陽はたまに、青空はもっとたまに。「あっ光ってる!あっち!」声に霧氷へカメラを向けるが、その時にはそこはすでに雲の影に。それほど雲の流れが速い。「一瞬しか見えない青空はメチャきれい!
」ホントにその通りだ。
- 白く光った瞬間のチョイあと
- 青空が見えると、まわりも青く見えます
幸いなことには遠望は効くのでキョロキョロ。ヒキウス平から振り返ると桧塚奥峰。よく見ると黒い点が二つ動いてる。こんな天気によく来るよなぁ、と自分たちのことは棚に上げて。尾根を少し下るとこれまた源頭部の気分のいいところと思ったらそこに「太陽のブナ」が鎮座ましましてました・・・オジヤンすいません勝手に名前つけて。しかしいいえて妙だ。太陽の塔、もしくは教科書に出てくるハニワのような感じ。朝腹いっぱい食べたので、ブナの前では行動食だけで済ます。
泊地に戻り気合を入れてテント撤収。このころから青空がチラホラ。最短コースで下山と思ってたけど、「せっかくだから桧塚奥峰も行かない?」モチロン了解です。向かうと本日最終下山者(自分たちを除く)がピークから降りてきた、女性一人だ。
あ「こんにちわぁ
」
先方「初めて来ました、前山でチト迷いました。どちらから来られました?」
あ「その辺で泊ってました
」
先方「ひぇっ!
」
想像以上のリアクション、ありがとうございました。
貸し切りのピークから見る周りの風景は気持ちのいいものです。
純白の世界から見まわすと、池木屋の主稜線は地面が一部白く見えるものの、あまり雪はついてないみたい。迷岳もまったくだ。高見山、三峰、俱留尊に至っては秋山の風情が。そこに雲の影が素敵なコントラストを作る。
- 冬と秋の境界
どちらからともなく
「う~ん、冬と秋の境界(©yamaneko)」と、さも自分たちのフレーズのように頻発する。
- 千秋のむこうには迷岳どっしりと
マナコ谷登山口まで一気に下る。そのまま車を拾い、ジロニィの家へ。薪ストーブの横でちょうど鍋を用意?してくれていた。食べ損ねた昼メシを追加投入。またまたあふれんばかりの鍋になってしまい、これは…と思ったけど気が付いたら土鍋は空っぽだった。
・・・星降る夜に・・・二日千秋
あめちゃん