心の準備の間もなくあまりにも早かった梅雨明け&猛暑日の毎日・・・。
41.1℃とかホントに日本なのかと疑うほどの恐ろしい数字に戦々恐々。
まだ七月というのが信じられないけど、ともかく熱中症には十分に注意ですな~。
さて、そんな暑い日の山となるとやはり雪歩きもできる白山。
前々から考えていた大汝峰直下からお花松原への雪渓下り~ (^^♪
- 矢印が大汝峰。
雪が切れるまでの標高差200m少々をシリセードを交えて下った。
でも下から沢登りしてきたら、プチ大雪渓クラスの雪面歩きが出来たってコトかな。
【 日 付 】 2018/07/21(土)
【 山 域 】 白山
【メンバー】単独
【 天 候 】 晴れ
【 ルート 】 別当(5:27)‐(7:55)黒ボコ‐(8:12)室堂(8:35)‐(9:30)大汝(10:02)‐(10:36)お花松原‐
(11:08)池塘~北弥陀ヶ原末端(11:58)‐(13:07)お花松原(13:30)‐(14:47)室堂‐(15:04)黒ボコ(15:15)‐(16:50)別当
ああ~、今日もまた車庫を出発した登山バスより遅れてしまった。
しかもバス三台に追いついたのは、天望の湯手前。
今日こそはと一番バスに乗れるはずの時間に家を出てるのに、なんでワタシって寄り道が多いんだろうか?
すがすがしい朝の空気の中、観光新道をゆっくりと登っていく。
夏の花も盛大になってきた仙人窟過ぎで先行者もいなくなり(速い方達は遥か先に)、殿ヶ池あたりから下山者ともすれ違い始める。
まだ花の名前を今年の「予習」をきちんとしてなくて、目を楽しませてくれる花々に時折(いや度々)えっとあなたのお名前はなんでしたっけ?
はあ~、トシは取りたくないね~。
- 観光新道 馬のたてがみ
カメラストップばかりだし、稜線コースの観光新道は風もありさほどの暑さは感じずに済む。
思ったよりも時間がかかっているのはお花たちのせいだということにしてやっと室堂へ到着、「大」休止。
水の補給も行う。トイレもそうだが白山ってこの標高で当たり前に蛇口から水が出てくる・・・これって実は大変なコト!
有難いことです、小屋関係者様にはただただ感謝です。
室堂のクロユリはまだまだ最盛期。
でもネット情報によれば、お花松原のクロユリ大群落はこれからだそうだ。
クロユリ無しとなれば中宮道のお花松原はスルーして、ハクサンコザクラの時期はまだ未訪の北弥陀ヶ原まで足を延ばすことするか。
でもそうなると、帰りのバスに間に合うのか?
ま、バスに乗るのは絶対条件ではない、残雪期にはいつも歩いているんだから。いやしかし・・・。
室堂でも休んでいる筈なのに、大汝への登りがなんだかとてもきつく感じる。
まだまだこれからが長丁場なのに大丈夫なんかいな?
山頂のコマクサに挨拶したら、雪渓手前の山頂稜線で靴を脱いでホッとアンパンタイム。
私にとって、実はその山頂直下の雪渓上端までのほんの20mがとても問題だったりする。
当然雪面までに道なんぞがあるはずもなく、せめて人目を避けてこそっと降りたいトコロなのだ。
さんざんヤブ漕ぎや沢登りで登山道なんか関係なしに歩いてるのに、やはり白山では「いい子ちゃん」でいたいのかな。
- 矢印あたりが北弥陀ヶ原
その「人目」がなぜかタイミング悪く途切れてくれない。
タイムリミットを過ぎこれも日頃の行いの結果だと覚悟を決め、雪面に向けて下降し始める。「ああ~、見られてるよな~、トホホー」
意識しすぎで雪面到着と同時に滑り倒れるところだった。
その後はストックとチェーンアイゼンで順調にひんやり雪面下降、一番の急斜面では予定通りのシリセードを決行。
あ、えーと、人目は? なに雪面だからもういいんだって、人目なんかにもうかまうもんかー。ひゃっほっうー♪♪
残念ながら腐った雪と凸凹雪面に,たいしたスピードは出ないし段差の衝撃でお尻は痛いしの散々なシリセードだったけど・・・。(^^ゞ
- この先にもう一回シリセードのできる急斜面がある。
雪面を下降してると、雪の上にたまにトンボが「落ちて」いる?
しかし羽根をつまむとモゾモゾと動き出すヤツもいる。横に落ちてる葉っぱの上にそっと置いてやる。
登山道にもなっている岩場帯までシリセードで下り切ると、時間的に見ておそらくはゴマ平小屋からのパーティが通過中。
なんとなく、このおっさんよーやるわーみたいな冷たい目線を感じたのは多分気のせいなんだろう。
そのまま登山道を下って行くとアタックザックの単独おねーさんが登ってくる。
お花松原のクロユリの様子を聞いてみると、やっぱり全然らしい。
はあ~、ならバスには間に合わないかもしれない北弥陀ヶ原行きが決定だ。でもお花ってちゃんと咲いてるのかなー?
なんて思ってると、出来るなら北弥陀ヶ原まで行ったらハクサンコザクラやニッコウキスゲがイイ感じだよーとのこと。
おっしゃー、情報ありがとうございます。行ってきまーす。
ヒルバオ雪渓を渡るともうほとんどの雪面は消えていたが、クロユリはごくごくわずかしか咲いてない。
大群落が本格化するのは来週あたりからだろう。
そのままお花松原は通過。
向かう先に果たしてお花って咲いてるのかな、などと考え無くてもいいのはとてもありがたい。
一度クールダウンして復活した足と相まって、登り返しもさほど苦にはならずにサクサク進める。
うまい具合に雲だかガスだかで直射日光もさえぎられてきた。
歩く人は少ない中宮道、整備が万全とは言い難いがただ歩く分には全く問題はない。
登り返したピークの五葉松林の中には、たくさんの白山シャクナゲの名残花。
その頭上にはアキアカネのようなトンボが、うじゃうじゃと飛び回っている。
そして、北弥陀ヶ原入り口の池塘群へと到着。
ほっほーう! こりゃあ、やってくれますなー。
期待以上というところだろう。
- 期待以上!
その後も次から次へと大きめのお花畑。
ただアングル的に登山道からではちょっと無理があって、ゲットできる画像には満足いくものは少ない。
数年に一度という当たり年のコバイケイソウの大群落、北弥陀ヶ原末端まで下るとなんとか満足の行くニッコウキスゲにも出会えて時間を見ると丁度お昼・・・メシもこれからだし、バスの時間にはギリギリアウトっぽいかも?
急いでお花松原まで戻って、雪渓の雪解け水で昼食にしてると、いまから(13:20)北弥陀ヶ原へ向かうという小柄な若い女性が降りてきた。今日のお泊り予定は無いと言うので止めるつもりでここから往復二時間半だよと言ったのに、そうなんですかと行ってしまったよ! ありゃりゃ~・・・。(^^ゞ
バスに乗れないのはともかく、たぶん別当出合辺りで暗くなるってコトを特に問題とはしない人なんだね~。
私の利用してた短い尾根筋からの流水を「水場」だと勘違いしているトコを見るに、あまり白山に馴染みが無いのかも知れない。まあ、北部白山には女性の「剛の者」が何人も出没するのは確かだ。
- その女性のデポザック
わわっ、予定時間オーバーだ。軟弱者の私にとってバスの乗り遅れは大問題だ。早いとこ出発しよう。
大汝鞍部への登り返しは当初登山道のつもりだったが、ひんやり涼しい風の誘惑にそのまま雪面を登ることにする。
結局はチェーンアイゼン無しでもほとんど問題なく登れ、意外と登山道よりも速かったかも知れない。
- 登りでもクールダウン
そしてやはり雪面クールダウンが効いたのか登り返しのダメージは心配したほどでもなく、そのまま室堂まで戻る。
黒ボコ手前で最後のエネルギー補給、再び下山者も少ない観光新道を一気に下る。
よーし、バスの時間に間に合った・・・が、満員となったバスのドアは外に乗客を残したまま無情にも閉じられてしまう。
へっ? そ、そんなー。
と思ったら、置き去りにされた乗客によるとなんでももう一台バスが来るという。
確かにすぐバスはやってきて、おまけに楽々座ることまで出来てしまった。
一度出発しかけたが走ってきた最後の乗客を乗せて、バスは市ノ瀬へと下っていく。