【 日 付 】2011年7月24日(日)
【 山 域 】 鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】瀬戸峠林道分岐8:50>瀬戸峠9:27>神崎川9:51>下谷尻谷出合い10:53>コリカキ場12:27>お金峠>神崎川14:03>出発点16:00
7月24日(日)、今週は土曜日に家の用事があったので、遠征できず近場で楽しんでおくことにした。今回は前から行きたいと思っていた鈴鹿の下谷尻谷へ行ってみた。
今日もR421の石榑トンネルを抜け滋賀県の杠葉尾へ。林道に入って進むと神崎川発電所の辺りで瀬戸峠へ林道分岐があるので車を止め歩き始まる。15分程歩いて瀬戸峠の山道に入る。谷に出たところで踏み後は不明瞭になるが、谷を詰めていけば峠に出られる。
谷を下って行くと舗装林道に出会う。林道には特にゲートも無いようで乗用車が何台か止まっている。時間が無い向きはここに車を止めるか、もう少し手前の取水堰堤のところに車を止めて神崎川を遡上していくことになる。泳ぎ系苦手のスカイウォーカーは瀬戸峠から下ってジュルミチ谷の下流で神崎川に出た。
白滝谷出合いまで来たら、10人以上のグループが遡行の準備をしていた。朝明渓谷から羽島峰峠を越えて白滝登山道を下ってきたそうだ。これから神崎川を下ってツメカリ谷を遡上するそうだ。自分はこれから下谷尻谷へ入る予定だと話すと「えっ、一人で?そりゃ、大変だ。」と驚かれる。驚かれる程すごい所なんだろうかと不安がよぎる。
下谷尻谷出合いの手前には長淵があって泳がなければならないが、ここは登山道を使ってパス。うまく下りられるところが無いので、本当は泳いだ方が楽なのかもしれない。
さて、神崎川に降りてみると、目の前には下谷尻谷が二条滝になって流れ落ちている。暗いゴルジュは人を寄せ付けない陰険な雰囲気で立ち入りを拒絶しているようだ。8mの滝を正面突破する人もいるらしいが、当方にそんなことを要求されても無理な話で通常通り下流側のルンゼから高巻く。ルンゼの途中にロープが垂れ下がったところから尾根を乗り越して沢のほうへ下る。最後は断崖状で心配したが、ちゃんと固定ロープが付けられていた。まとめて掴めば軽量級の人ならぶら下がれそうな強度はありそうだが、普通の人は自前のロープを用意していった方がいいかもしれない。
慎重に沢に下りると丁度8m滝の上出られるので眺めがいい。同時にその絶景ぶりに身の引き締まる思いもする。
谷はゴルジュの中に小滝が詰っていて秘境ぶりを見せ付けられる。一人で歩いているとお化け屋敷を覗くようでゾクゾクするが、グループでワイワイガヤガヤと歩いたらこういう感覚は味わえないかもしれない。
秘境ぶりを楽しみながら遡上を続けると、CS7m滝が現れた。ここは、さわナビの遡行図では左直登と書いてあるので、滝のすぐ横まで行ってみると確かにホールドがあって登って行けそうな雰囲気なのだが、実際に取付いて見ると下の方が少しオーバーハングしていて真っ直ぐに立ち込めず両手でしがみ付かないと壁から剥がされてしまう。何度やっても駄目なので、ここは撤退して6mほど引き返したら左の壁に手頃なホールドがあったので、そこから登ったがこちらが正解なのかどうかよく分からない。安全という意味では正解だが、「直登」という言葉にこだわると違うような気もする。
滝の上から覗き込むと、やはり無理をしない方が正解だ。
大きな釜を持った滝。かなり深いけど泳ぐ必要は無い。
7m岩堤の滝が現れた。遡行図に「左のリッジを登る」と書いてあるとおり簡単に通過。
2段5m滝。奥の滝はCSの下を潜って滝壺に出るようだが、滝壺の様子が分からないので右手に回って岩場を登った。上から確かめたら、滝壺からはちゃんと出られるようになっていたのでやり直しても良かったけど岩場を下りるのも大変なので止めておいた。次回のお楽しみにしておこう。
この滝を過ぎると、そろそろ終盤。流れは穏やかになり右から小滝が流れ込む北谷尻谷出合いには「コリカキ場」の標識が出ていた。右岸は平坦な地形で、どこを歩いていいのかよく分からない。
ここからお金峠を目指すべくガレルンゼを辿ってみるが、テープやマーカーの類が出てこないので、上谷尻寄りのルンゼへ行ってみる。こちらにもマーカー類が見当たらないので引き返そうとした時、ケルンを発見したのでそのままルンゼを辿ったらテープが出てきた。峠に出たら標識もあり、その先は踏み後も続いていた。踏み後が薄いせいか、うっかりなのか、お金明神は知らずに通過してしまった。
神崎川を渡ったら、川沿いの登山道で入渓点まで戻った。ヒロ沢出合いから白滝谷出合いまでの登山道は以外にアップダウンが激しくて疲れるところだ。途中で団体さんを追い抜いたが、普通の登山装備で、どう見ても暑そうで一日中山歩きをしていたのかと思うと同情してしまう。
下谷尻谷は出合いの高巻きだけ気を付ければ、さほど危険なところもなく秘境感覚を味わえて狙い通りの谷だった。
絵日記版はこちらです。
http://blogs.yahoo.co.jp/lancer9jp/30077670.html