【山 域】奥美濃
【日 付】2018年4月21日(土)
【天 候】晴れ
【メンバ】kasaya
【コース】藤波谷登山口7:10---9:10権現山---12:00花房山12:43---14:10栗の木平---14:48藤橋城登山口---15:30藤波谷登山口
先週とは違い天気の良い週末である。鈴鹿もいいがその他の地域にも出かけたくて、冬に登ったことのある権現、花房の周回を思い立つ。花房のイワウチワがすごいと以前から聞いていたのでそれを見に行くことにした。でも一人だと周回する場合の車の回収が難しいので今回は久しぶりに自転車を積んでいく。
下山予定の藤橋城先の駐車地がうろ覚え。確かこの辺だったかなと思い自転車をあまり人目につかない場所にデポする。
取って返した藤波谷はあまり駐車地が広くなかった気がしたが実際は100mほど手前に何台か停められるいい駐車地がある。これは権現山用に作られたものだろうか。まだ車は一台も停まっていないが。
ここのルートは谷からすぐに尾根に取り付き急登が始まる。普通ならしんどいと思うところだが、このところ歩き込んでいるせいかあまりしんどくない。どんどん歩いていける。馬鹿に調子がいいなあなどと感心しつつ登っていく。途中で能郷白山、加賀白山、大日岳が白い山肌を見せ始める。天気も上々、体調もよく気分よく登る。
- 能郷白山
そして周りを見ると道の両側にイワウチワが満開である。花房のイワウチワに劣らずきっとこちらも多いのだろう。何枚も写真を撮る。
そしてもうすぐ権現という言ところで時計を見るとまだ上り始めて2時間が経っていないことに気付く。標高差を考えると2時間で900mぐらいを登っていることになる。すごいなあと感心しながらの登頂である。この頑張りが後でとんでもない結果を起こすことになるとはまるで思わずに。頂上からもいい景色である。そして目指す花房は間近。花房は権現から向かうと最後にU字状になった尾根をぐるっと回って登頂するようになっている。冬場にはそのU字の真ん中が何ともいえないいい平地に見えていた。あそこはどんなになっているかなあ、一度行ってみたいなあと思っていた場所である。結構ヤブコギになるかもしれないがそれは行ってから考えよう。
- 花房山
そんな思いで権現から花房を目指すがこの間の尾根が何とも良かった。最初は藪っぽいかと思っていたがそんなことはなく、歩き良い広い尾根道だった。そこにカタクリをはじめいろいろ花も咲いている。
途中までは緩やかな下りだったことも相まって身体も楽でルンルンと歩いて行ける。こんないい尾根に今まで来なかったのはもったいないことをしたと思ってしまう。このまま通過するのも、もったいなく最低鞍部あたりで一度休憩。これからは少し登りだな。今までのようにいかないなと思いつつゆったりとする。
そしておもむろに腰を上げて進むがこのあたりから急に足に疲労が来た。権現までの登りで飛ばしすぎたのか足が攣ってくる。まずいよこれは。P1096を過ぎたあたりでザックを下ろし秘薬を飲む。少し落ち着くが最近この薬の効きが悪いのでちょっと心配。それでも痛みが和らぎ予定通りU字の真ん中に降りることにする。あまり下りすぎないように進んで行けばいつしか雪で覆われた谷芯に降り立った。途中の藪もなくまずは着陸成功。それで周りを見渡すが何のことはないただ雪のある笹と藪の谷地である。以前雨乞いのへその話がヤブコギで紹介されていて行ったことがあるが、それと同じように遠目には良さげに見えてその実何にもない場所だった。
- 雪の谷間
まあこんなものかな。ただそれを確かめただけで満足だ。後はここから稜線に脱出しよう。谷の両側は藪もあるが幸い谷は稜線近くまで続いている。結局ほとんどヤブコギせず谷芯を辿って登山道に復帰できた。問題はこの最後の詰めでまた足が攣ってきたこと。先ほど飲んだ薬の効果はもうない。痛みに耐えつつよろよろと登頂すれば年配の夫婦らしき二人が休んでいるところだった。権現からと聞かれそうだと答えるとご苦労様とねぎらってくれるが、挨拶もそこそこに座り込む。疲れたー!時刻は12時だ。予定よりもだいぶかかった気がするがこの足の状態ではしょうがないか。痛くてしょうがない。
でもこれで登りはお終い。とりあえずランチだ。ビールを飲んでラーメンを食すのはいい気分だがその途中でまた足も攣ってきた。堪りません。ゆっくりランチもできないくらい。ほんまにもう。それでもどうにかランチを終えコーヒを飲んだら少し落つく。そして周囲の山を眺める余裕も出てきた。持ってきた20万分の1の地図で遠くの山を確かめる。能郷の隣は若丸に冠山に金草岳。でもいまいち断定ができないのが悲しい。
そこそこ山の景色を楽しんだら下山開始。もう下るばかりと思っていたが、5分も歩かない内にまた足が攣る。まだ我慢できるが予防を兼ねて薬を飲んでおく。権現までの頑張りと今日の暑さが影響しているのだろか。どうも暑さに弱いようだ。あまり薬が効かないので我慢しつつ降りるしかない。こちらの山は権現よりもイワウチワの密度が高い気がしたが、権現で目が慣れてしまったことと足の痛みがありあまり写真を撮らずに通過してしまった。
P706のすぐ下は栗の木平と呼ばれる平地で気分がいい。足の痛みは相変わらず続いていたこともありここで最後の休憩をとる。足が攣っているときは甘いコーヒーが効果的。ここは雪の時も良かった記憶があるがやっぱり平たくていいところだ。少し落ち着いたので、あとは道なりに下れば登山口につきその少し先にデポした自転車にまたがった。
普通ならそのまま素直に帰る処だがこの後が一番きつかった。自転車こぎは歩きとはまた足の負荷が違うようだ。基本下りだがちょっとした登りを越えようと足に踏ん張りを入れたら激痛が来た。とても自転車をこげる状態にならず思わず自転車から降りる。足が固まって動かない。しばらく痛みが治まるまでじっと耐え忍ぶ。この先どれだけあったのか。行きつけるかなと不安に思うほど。5分だったか10だったか分からぬが結構休んだ後は、あまり足に力を入れぬよう慎重に進み何とか駐車地に戻った。
いい山で権現花房の周回はお勧めだなとは思うにつけ、この足の痛さは恨めしかった。