今週末は山日和の晴天が約束されたようなもの。奥美濃の山も気になるが、鈴鹿は今週あたりが賞味期限かもしれない。気になっている未踏のコースを歩いてみることにする。
【 日 付 】2018年3月3日(土)
【 山 域 】鈴鹿 御池岳周辺
【メンバー】単独
【 天 候 】快晴
【 ルート 】大君ヶ畑駐車地 7:17 --- 7:20 登山口 --- 8:38 P729 --- 9:15 茶野 --- 10:12 鈴が岳 --- 10:50 昼食 12:10 --- 12:22 鈴北岳 --- 12:39 西ボタンブチ --- 13:26 鈴北岳 --- 鞍掛尾根 --- 14:39 鞍掛橋 --- 15:09 駐車地
朝5時頃に自宅を出、鈴鹿峠を越えて大君が畑に向かう。気温は低いが、周りの風景はすっかり春の気配だ。道路上に積雪があった2週間前とはえらい違いだ。大君が畑の集落を越えたあたりの車止めゲート手前に車を止め、少し戻って茶野への登山道をたどる。
- 茶野登山口
登山道は掘割状になっており、昔からよく利用された杣道であることがわかる。標高600mあたりで雪が繋がったので、スノーシューを履くことにする。急斜面を雪を踏み抜きながら登るよりも、ヒールリフターを使って登る方がずっと楽なのだ。
新雪であればラッセルになるところだが、雪はよくしまっておりほとんど沈み込みがないので、急斜面であってもそのまま直登して行くことができる。植林を避け、明るい落葉樹の二次林を直登して行くとすんなりとP729に着く。空はピーカンの青空。今日は楽しい春山歩きになりそうだ。最近ダイエットで3キロほど体重を落としたので、体が軽く感じる。
しばらく登り、茶野。北には霊仙岳。すぐその右に伊吹山が見えている。霊仙の南西尾根はもう雪がなく、黒い地肌を見せている。南斜面なので、雪が溶けるのも早いのだろう。南西斜面の賞味期間は短いのだ。
- 茶野
茶野の頂上は開けた感じの場所。無雪期の様子はわからないけど、のんびりしたいところだ。このコース、最初はブナ、ナラ混交林なのだが、標高が高くなるにつれてミズナラ林となった。秋の恵みの季節にもう一度来てみようかな。
少し下って桜峠。御池林道のミノガ峠から登山道が上がってきているらしい。御池林道は崩壊のため通行止になっているので、今は通る人もないだろう。ここから鈴が岳まで約250mの登り返し。ダイエットとヒールリフターのおかげでそんなに辛いことはない。なんといってもこんなピーカンの春山歩きは楽しくてしょうがない。
- 鈴が岳
鈴が岳から約100m下り、ヒルコバ。さらに約150m登り返すと鈴北岳だ。鈴北岳の手前は立ち木もなくなり、霊仙岳、伊吹山やその奥の奥美濃の山々の展望台だ。この時間であれば御池のテーブルランドまで十分に行けるのだが、テーブルランドへ行ってもこんな絶景は望むべくもない。この素晴らしい展望を満喫するため、時間は早いが昼食にする。
- ヒルコバ
献立はいつものように餅巾着入りのおでん。昼食を食べながら山座同定するこの贅沢。手前の霊仙岳、伊吹山はもちろん。霊仙岳の真後ろに見えるのが横山岳。右横が先週登った金糞山と白倉岳。伊吹山の右はどこだろう?蕎麦粒山かな?その右側のどっしりしたのが能郷白山。さらに、乗鞍、御岳、中央アルプスと南アルプスが続く。昼食が終わったらザックを枕にお昼寝。風がないので全然寒くないし。贅沢贅沢。
- 霊仙岳と伊吹山
- 絶景を見ながら食事
昼食が終わったら鈴北岳の頂上台地をちょっとだけ散策してこよう。小高いところに登ったら西ボタンブチの看板があった。すぐそこに御池の頂上が見えるのだが、今日はパス。どうせ御池に行ってもたくさんの人に会うだけだろう。それよりものんびりとバージンスノーに自分だけのフットプリントを刻む方がずっと楽しい。そぞろ歩きを楽しんでいるとどこかのパーティーが御池を目指して歩いて行った。
- 鈴北岳付近
鈴北岳に戻ると単独女性と男性4人パーティーに会う。みなさん、鞍掛尾根から鞍掛橋に降るようだ。雪原をのんびり下り、送電線のある尾根を下る。900mあたりで雪がなくなったので、チェーンスパイクに履き替える。この辺りで雪がなくなるようでは鈴鹿の冬ももう賞味期限切れだろう。来週からは北の方へ転戦かな?
雪のない尾根を末端まで下り、林道に着地した。前回来た時はわからなかったが、整備された登山道があるのだった。鞍掛橋には登山者の車が3台あった。ここまで車で来ることができるようだ。雪のない道を30分ほどで駐車地に着いた。たしかに、雪さえなければ30〜40分程度の道のりであることが分かった。
初めてのコースではあったが、最高の登山日和で、のんびりと春山を歩くことができた1日だった。たまにはこんなのんびり山歩きも悪くない。でも、こんな日はビールが恋しくなる。