2011年8月4日(木) 晴れ
奥美濃 アジミ谷~金草岳~オジラミ谷 単独
7:10 アジミ谷出合駐車地 → 7:50 15m大滝 → 10:05~11:40 金草岳山頂 → 12:50 30m多段の滝 → 13:45 オジラミ谷林道 → 14:25 駐車地
アジミ谷出合に架かる橋の袂に車を停め出発。しばらくは谷沿いの林道を歩いていく。思ったより荒れておらず歩きやすい。
林道はほぼ地形図上の点線路と同じところまで続いておりそこから沢に降りる。流れが細く少しヤブっぽい感じだ。
クモの巣を気にしながら進んでいくと3m前後の滝が程よい感じで現れる。中にはシャワーで登るものもあって楽しい。水の冷たさはさほど気にならない。
両岸が立ってきたかと思うと15mほどの大滝が現れる。直登は難しくその上両岸は岩壁になっている。ここは右手側のルンゼをよじ登り上部のシャクナゲの群落を落ち口側にトラバース。最後は5mほど懸垂下降して河床に降りた。沢の下降時にこんな滝が現れたら途方に暮れそうだ。
- P8040018.JPG (69.75 KiB) 閲覧された回数 2276 回
大滝を越えてわずかに進むと谷の奥に稜線が見えた。青空の下にたおやかなラインを描き気持ち良さそうだがまだまだ遠い。
大滝の上にも3m前後の小滝が小気味よく現れる。真夏の日差しを背にしてそれらをひとつひとつクリアしていくのが楽しい。時折通り抜けていく風の心地よさと相まって気分は上々だ。しかしアブがうるさくまとわりついてかなわない。まだ時期的に早いと思うのだが。
やがて左岸に壁が立つ二俣に出る。右俣は壁の間から滝となって落ちてきている。ここは左俣に進んでいく。ここからしばらく頭上が開けてさわやかさ満点だ。
相変わらず現れる小滝を楽しくこなしながら進んでいく。最後は水量の少ない5mほどの滝を直登、すぐに水流がなくなった。
頭上が大きく開けて山頂稜線が見えると眼前に壁が現れた。これを登るとなるとかなり緊張を強いられそうだ。しかし幸いな事に沢筋はこの手前から左手にのぼっていた。
左右は草むらで覆い被さるようなヤブはなく歩きやすい。滝もないのでひたすら高度を稼ぐ。高度が上がると灌木が茂ってくるがそれほど邪魔にならない。
2つほど涸れ滝をこえ灌木帯をくぐり抜けていくと胸高の背の低い灌木帯になって頭が出る。振り返ると揖斐川流域の峰々が一望の下だ。先週登った千回沢山も青空の下に不動山、大白木山へと続くなだらかな稜線を横たえている。
- P8040079.JPG (59.44 KiB) 閲覧された回数 2276 回
青空に向かって登っていくような錯覚にとらわれながらピークを目指す。山頂近くになり斜度が緩くなると背丈程の笹が茂ってきた。その中をかき分けて進む事わずかでポンと大きな切り開きに出た。三角点広場だ。
奥美濃の名だたる山々が一望の下だ。その中でとりわけ東側の冠山が印象深い。福井の銀杏峰、部子山といったところもまじかに見える。3度目の山頂だが登山道からとは違った味わいがある。
下山は山頂より笹原を南西に向かいオジラミ谷へ下りていった。こちらは上部で背丈以上の笹が覆い沢筋に入ってからも頭上が樹木で覆われてアジミ谷のような明るさはない。しかし足下は比較的歩きやすい。
日が高くなり気温が上がったのか遡渓の時のさわやかさは消え汗が滴り落ちる。時折現れる涸れ滝を木々をつたって巻きながら下るとやがて水流が現れホッとする。適当なところで顔を洗うと生き返る気分だ。
水流が太くなってくると多段の滝が現れる。2m、3m、3mと下ったがその下に5mがあり更にその下に本体がある。周りの状況から本体は持っている20mのロープでは下りられそうにない。左岸側の灌木帯に入って適当なところまでトラバースする事にした。
少し進むとルンゼ状のところがあり木々をつたい下る。すると岩場が現れた。クライムダウンはとてもできそうにない。その下は草付きになっているのでそこまでロープが届く事を祈りながら懸垂下降。ぎりぎりで草付きに届きそこから少し下ると安全帯に入ってほっと胸を撫で下ろす。
- P8040096.JPG (77.84 KiB) 閲覧された回数 2276 回
多段の滝の全容を見る事はできなかったが恐らく30mはあるだろう。こんなのが現れるとは予想外だった。
ほっとしたのも束の間すぐ下に10mほどの大滝がありこれも左岸をトラバースして巻く。
ヒヤヒヤの巻きを2連ちゃんでこなした後は3m前後の滑滝や樋状がいくつか現れクライムダウンしたり草付きを巻いたりして下っていく。最後に8m滝を巻いて右岸の張り出した岩の下を過ぎるとわずかできれいな林道に出た。
林道から振り返ると金草岳から下ってきた沢筋が一望できた。途中左右が岩壁になっていてあれほどの大滝があるのも頷けた。