梅雨とは思えないほどすっきりと晴れ渡った沢日和の土曜日、相棒のわりばしさんとロープワークの訓練に行くことにした。行き先はカニグチ谷左俣を遡行し、天狗谷右俣を下降するコース。いずれも上流部のみの周回で、短い谷なのだが、20mクラスの大滝がひしめき、鈴鹿でも屈指の楽しい沢登りゲレンデなのだ。
先日の中ノ谷のレポで、わりばしさんがカムを買うことを考えていることを知った。「おお、本気で沢登りをやる気になったのね」。わりばしさんには私の沢パートナーになってもらわなければならないので、二人でロープワークの練習に出かけることにした。私にしてもクライミングの経験がそれほどあるわけでもなく、多くの部分は沢登り中に教えてもらっているのと、あとは自己流である。
【 日 付 】2017年6月17日(土)
【 山 域 】鈴鹿 竜ケ岳周辺 宇賀川水系
【メンバー】わりばし、シュークリーム
【 天 候 】快晴
【 ルート 】旧国道421号線車止ゲート 7:40 --- 8:07 入渓 --- 8:15 10m滝 9:10 --- 9:30 最初の20m滝 10:40 --- 10:45 2番目の20m滝 12:00 ---12:10 3番目の20m滝 12:40 --- 13:10 県境稜線 --- 天狗谷右俣 --- 13:50 本谷出会い手前の20m --- 14:04 天狗谷本谷 --- 15:00 旧国道 --- 15:30 駐車地
旧国道421号線車止めゲート手前に車を止める。旧国道をのんびり歩く。道の両側は落葉樹の二次林になっており、ヤシャブシ、ハンノキ、シロモジ、フサザクラなどの緑が青空に映えている。ウツギの白花があちこちに見られる。タニウツギもあるが、花が見られない。もう終わったのかな?
30分ほど歩き、堰堤の上から入渓する。南向き斜面で、花崗岩なのでフリクションがよく明るい谷だ。すぐ上の二俣を右のカニグチ谷に入る。左は天狗谷で堰堤が見えている。入るとすぐに快適に登ることができる斜滝が歓迎してくれている。いいウオーミングアップだ。
旧国道の橋の下をくぐると最初の10m滝。フリーでも登ることができるのだが、今日はロープワーク訓練なので遊びでロープを出すことにする。取り付きののっぺりとしたスラブがちょっと湿っており、ぬめる。一歩離陸すればあとは簡単だ。岩のリスにハーケンを一本打つ。これも練習。登りきって、わりばしさんを確保する。最初の離陸に苦労しているようだ。わりばしさんも登りきって、一旦懸垂下降で下におり、今度はわりばしさんのリードで登り返す。二人で全ての滝をリードとフォローを1回ずつ経験しながら登っていこうという趣向だ。一つの滝を2度楽しめる結構な企画なのだ。
- 最初の10m滝
わりばしさんとは長い付き合いになるのだが、実は二人で沢を登った経験はあまりない。多くの場合他のメンバーと一緒で、切込隊長がリードし、わりばしさんは大抵中間の位置になる。したがってわりばしさんはリードをしたことがない(と思う)。二人で手順を確認しながら、いろいろな問題点が浮かび上がって来た。やはり沢パートナーとして一緒に沢登りをするためにはこのような経験を積み重ねて行くことが必要と痛感した。
二俣を左俣に入るとすぐに最初の20m滝。下3分の2くらいまでは簡単。溝状の部分を登る時にホールドがあまりなく1ポイントだけ緊張するが、無難に登り切る。カム3個とハーケン一本を使うが、最後のハーケンは効いていなかった。これも今後の課題だろう。
- 左俣最初の20m滝
- わりばしさんの登攀
二つ目の20m滝。一見難しそうだが、カムを1個だけ使って登りきった。滝上で昼食休憩。日当たりが良く、寒くも暑くもなく、気持ちがいい。
- 二番目の20m滝
- わりばしさんの懸垂下降
三つ目の20m滝。遠くから見ると要塞のような一枚岩に見えてとても登れそうには見えないのだが、近くから見ると横にクラックが入っていて登れそうだ。昨年単独で登った時は下部3分の2まで右側斜面を上がり、右側のバンドで横から入って最も簡単なルートで登ってしまった。今日は複数なので正面突破を試みる。右側からバンドを横に入り、正面を直上する。最後はクラックを直上するのだが、高度感があって緊張する登攀になった。カムを3個使う。わりばしさんはリードをパス。まあ、こんな緊張する登攀は1回で満腹だ。
- 三番目の20m滝
その上の10mほどの滝をフリーで登るともう滝はおしまいだ。崩れやすい岩の急斜面をひたすら登って行くと稜線に出る。この稜線を西上するとすぐそこがco900mピークの県境稜線だった。県境稜線を西南におり、鞍部から天狗谷右俣に降りる。
この谷、天狗谷本谷の出会い近くまでは滝が出てこない。最初に出てくるのが20mの大滝だ。私の40mロープで懸垂下降する。最後、ロープが1mほど足りなかったので、やはり20m超はあるだろう。降りきってわりばしさんが登れるかどうか考えている。「おお、わりばしさんも滝登りが好きになったのね」。厳しそうだが、複数であればチャレンジして見たい滝だ。
- 天狗谷右俣の大滝
降りるとすぐそこは天狗谷本谷の出会い。天狗谷の4つの滝を懸垂下降やクライムダウンで降りるとすぐそこが旧国道だった。綺麗な周回コースなのだ。あとは国道をのんびり降り、グリーンホテルのお湯につかって汗を洗い流した。
- 天狗谷F4の懸垂下降
このコースは短い区間に10mから20mクラスの滝がひしめき、そのほとんどすべてを直登できるので楽しい沢登りゲレンデだ。鈴鹿でも屈指の楽しい谷と言えるだろう。逆コースでも楽しいかもしれない。
梅雨とは思えないほどすっきりと晴れ渡った沢日和の土曜日、相棒のわりばしさんとロープワークの訓練に行くことにした。行き先はカニグチ谷左俣を遡行し、天狗谷右俣を下降するコース。いずれも上流部のみの周回で、短い谷なのだが、20mクラスの大滝がひしめき、鈴鹿でも屈指の楽しい沢登りゲレンデなのだ。
先日の中ノ谷のレポで、わりばしさんがカムを買うことを考えていることを知った。「おお、本気で沢登りをやる気になったのね」。わりばしさんには私の沢パートナーになってもらわなければならないので、二人でロープワークの練習に出かけることにした。私にしてもクライミングの経験がそれほどあるわけでもなく、多くの部分は沢登り中に教えてもらっているのと、あとは自己流である。
【 日 付 】2017年6月17日(土)
【 山 域 】鈴鹿 竜ケ岳周辺 宇賀川水系
【メンバー】わりばし、シュークリーム
【 天 候 】快晴
【 ルート 】旧国道421号線車止ゲート 7:40 --- 8:07 入渓 --- 8:15 10m滝 9:10 --- 9:30 最初の20m滝 10:40 --- 10:45 2番目の20m滝 12:00 ---12:10 3番目の20m滝 12:40 --- 13:10 県境稜線 --- 天狗谷右俣 --- 13:50 本谷出会い手前の20m --- 14:04 天狗谷本谷 --- 15:00 旧国道 --- 15:30 駐車地
旧国道421号線車止めゲート手前に車を止める。旧国道をのんびり歩く。道の両側は落葉樹の二次林になっており、ヤシャブシ、ハンノキ、シロモジ、フサザクラなどの緑が青空に映えている。ウツギの白花があちこちに見られる。タニウツギもあるが、花が見られない。もう終わったのかな?
30分ほど歩き、堰堤の上から入渓する。南向き斜面で、花崗岩なのでフリクションがよく明るい谷だ。すぐ上の二俣を右のカニグチ谷に入る。左は天狗谷で堰堤が見えている。入るとすぐに快適に登ることができる斜滝が歓迎してくれている。いいウオーミングアップだ。
旧国道の橋の下をくぐると最初の10m滝。フリーでも登ることができるのだが、今日はロープワーク訓練なので遊びでロープを出すことにする。取り付きののっぺりとしたスラブがちょっと湿っており、ぬめる。一歩離陸すればあとは簡単だ。岩のリスにハーケンを一本打つ。これも練習。登りきって、わりばしさんを確保する。最初の離陸に苦労しているようだ。わりばしさんも登りきって、一旦懸垂下降で下におり、今度はわりばしさんのリードで登り返す。二人で全ての滝をリードとフォローを1回ずつ経験しながら登っていこうという趣向だ。一つの滝を2度楽しめる結構な企画なのだ。
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わりばしさんとは長い付き合いになるのだが、実は二人で沢を登った経験はあまりない。多くの場合他のメンバーと一緒で、切込隊長がリードし、わりばしさんは大抵中間の位置になる。したがってわりばしさんはリードをしたことがない(と思う)。二人で手順を確認しながら、いろいろな問題点が浮かび上がって来た。やはり沢パートナーとして一緒に沢登りをするためにはこのような経験を積み重ねて行くことが必要と痛感した。
二俣を左俣に入るとすぐに最初の20m滝。下3分の2くらいまでは簡単。溝状の部分を登る時にホールドがあまりなく1ポイントだけ緊張するが、無難に登り切る。カム3個とハーケン一本を使うが、最後のハーケンは効いていなかった。これも今後の課題だろう。[attachment=6]P6170026.jpg[/attachment]
[attachment=5]P6170029.jpg[/attachment]
二つ目の20m滝。一見難しそうだが、カムを1個だけ使って登りきった。滝上で昼食休憩。日当たりが良く、寒くも暑くもなく、気持ちがいい。
[attachment=4]P6170035.jpg[/attachment]
[attachment=3]P6170040.jpg[/attachment]
三つ目の20m滝。遠くから見ると要塞のような一枚岩に見えてとても登れそうには見えないのだが、近くから見ると横にクラックが入っていて登れそうだ。昨年単独で登った時は下部3分の2まで右側斜面を上がり、右側のバンドで横から入って最も簡単なルートで登ってしまった。今日は複数なので正面突破を試みる。右側からバンドを横に入り、正面を直上する。最後はクラックを直上するのだが、高度感があって緊張する登攀になった。カムを3個使う。わりばしさんはリードをパス。まあ、こんな緊張する登攀は1回で満腹だ。[attachment=2]P6170042.jpg[/attachment]
その上の10mほどの滝をフリーで登るともう滝はおしまいだ。崩れやすい岩の急斜面をひたすら登って行くと稜線に出る。この稜線を西上するとすぐそこがco900mピークの県境稜線だった。県境稜線を西南におり、鞍部から天狗谷右俣に降りる。
この谷、天狗谷本谷の出会い近くまでは滝が出てこない。最初に出てくるのが20mの大滝だ。私の40mロープで懸垂下降する。最後、ロープが1mほど足りなかったので、やはり20m超はあるだろう。降りきってわりばしさんが登れるかどうか考えている。「おお、わりばしさんも滝登りが好きになったのね」。厳しそうだが、複数であればチャレンジして見たい滝だ。
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降りるとすぐそこは天狗谷本谷の出会い。天狗谷の4つの滝を懸垂下降やクライムダウンで降りるとすぐそこが旧国道だった。綺麗な周回コースなのだ。あとは国道をのんびり降り、グリーンホテルのお湯につかって汗を洗い流した。
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このコースは短い区間に10mから20mクラスの滝がひしめき、そのほとんどすべてを直登できるので楽しい沢登りゲレンデだ。鈴鹿でも屈指の楽しい谷と言えるだろう。逆コースでも楽しいかもしれない。