【日付】2017年3月25日(土)
【山域】湖北
【メンバー】副館長、kasaya
【天候】晴れ
【ルート】中河内7:47---8:33尾根取り付き—-10:13P817点標大音波---10:45P873---11:23県境尾根
---11:32下谷山12:18---13:12音波山---14:39ca660分岐—-15:02ベルク余呉下駐車地
昨年の4月に登ったこの山はブナの続くいい尾根だった。雪の時に来たらどんな感じだろうと思っていたが、
行きそびれていたが今年は雪が豊富でこの時期でもまだ行けそうだ。そう思って副館長を誘って出かけることに
した。
今日は登り口と下山口が異なるのでまずは栃木峠まで車をデポしにいく。木之本あたりでは雪が全くないが
椿坂あたりを過ぎると路肩は雪でいっぱい。車が止められるかなと心配したがベルク余呉スキー場下の駐車場は
完全に除雪されており問題なく駐車できた。ここのわきの尾根から降りてくる予定だがうまく周回できるかな。
取って返し副館長の車で中河内から先の登山口まで進む予定だったが国道から外れたら50mも入ったところ
で雪の壁に阻まれる。なんとまあ。仕方ないので少し空いたスペースに車を止め歩く事にした。
地図で見た感じ登山口まで3~4Kmか。1時間もかからないだろう。この時期は林道歩きを厭っていては山に
登れないのはスノー衆で学習済である。それにしてももう3月末であるが周りは雪だらけ。今年は雪が多い。
最初は雪が締まっておりツボ足で行けたがすぐに踏み抜くようになりスノーシューを装着。これで安定して歩く
ことができる。この林道は古い足跡もあるが基本ほとんど歩かれていないようだ。そこを二人でザクザクと歩い
ていく。右手には高時川が雪解け水を流している。そう言えばこの水の流れを渡渉して大黒山に取り付いたこと
もあったなあなどと思いつつ大音波谷までやってきた。ここからあと少し。でも見上げる斜面に雪はない。ヤブ
コギ必至だなあ。
予定の登山口にやってくると赤テープがあり何となく道の跡があるがその先は何とも不明瞭。雪がないので
まずはスノーシューを外してヤブコギに備える。おもむろに取り付けば踏み跡はすぐに失せる。まあしょうがな
い。登りやすいところを見つけて淡々と登っていく。急斜面でアキレス腱が延ばされて痛くなってきた。やっぱ
りしんどい。もうここは我慢我慢である。そしてca700mぐらいになると雪がつながるようになってきた。これ
でやっとスノーシューが履ける。
その後は急速に道の状態がよくなりブナの森となる。そして点標大音波に到着。平たいピークであるが周りは
雪だらけ。何の標識もないところだ。そしてこのあたりから東の方も見え始める。近くに見えるのは上谷山。
その向こうにある屏風のような山は先週も見た三周ヶ岳、するとその左にあるのは美濃俣丸だ。なるほど、先週
今週と比較的近い山に登っているのでその形状もさすがに区別がつく。山はこうして覚えていくのだろう。
それにしても今までが藪と急斜面で歩きにくかったこともあり、3時間もかかってまだ全行程の1/4ほどしか
来ていいないことを知る。思ったより時間がかかっている。目指す下谷山ははるか向こうだ。これはいかんなあと
道が平たんになったこともありガンガン飛ばすことにした。延々と続くブナの尾根。もう藪に阻まれることも
ない歩きやすい尾根をすたすたと歩く。そして1時間余も頑張ると下谷山が間近に見えてきた。一気に距離を稼
いだ感じ。
- 下谷山は近い
下谷山の西側にから県境尾根は尾根に乗るのだがここの地形が雪の時にどうなっているのかが楽しみだった。
分水嶺を思わせるような複雑な形状をしており一瞬どちらが県境尾根だがわからない地形なのだ。雪をかぶって
いる今もポテトチップスのような微妙なうねりを醸し出すやっぱり不思議な場所。そしてそこを右にとって歩け
ば直に下谷山だった。
- 県境付近
今日は快晴。ここまで来ると360度の展望が素晴らしい。白山もひときわ白く高くそびえていのがわかる。
その前の白いのは荒島岳か、南には横山岳、妙理山、大黒山。東は先ほどから見えていた三周ヶ岳に上谷山、
美濃俣、その左にあるとがった山は冠山かなあなどと考える。下谷山自体は地味な山だと思うがこの展望はなか
なかいい。風もなく暖かな日。副館長と二人でゆったりとランチとした。
- 三周と美濃俣
その後は栃木峠に向かってまた緩やかな尾根を行く。高度を下げることなく緩やかな平行移動。ブナが延々と
続くのである。高度を下げないということはそういうことか。展望は今一つであるがこのブナ歩きはこれもまた
いいものである。そして音波山到着。
今日は誰もいないかと思ったが音波山の頂上は踏み跡がいっぱい。栃木峠から団体が登ってきたようだ。どん
な人たちが来たのだろう。それにしてもここの頂上は尾根状の通過点といった形で展望は南側のみ。下谷山から
見えていた大展望は残念ながら望めない。でも最後のピークなので少しゆっくりする。
さああとは下るだけか。しばらく歩くと鉄塔が見えてきてその後は鉄塔を見ながらの歩きとなる。P741 は少
し開けていて今日登ってきたルートが見える。点標大音波から下谷山に向かう稜線は本当に緩やかなのがよくわ
かる。なるほどなあ。いい尾根だった。
その後しばらく行くと10人程の年配者の団体に追いつく。音波山に来ていたい人達だろう。ちょっと挨拶を
して先に行かせてもらうが、この時ちょっとミス。駐車場から来たというのでてっきり同じ場所と思い方向を確
認せずトレースを辿ったが、違う駐車場だったようだ。副館長がすぐ気づきもと来た道を引き返す。そしてcs670
あたりから南西の尾根を辿る。このあたりではもうブナから植生が変わってきた。道は正しくついているようで
ヤブコギはまぬかれる。最後のほうは急な斜面にプラ階段が見え隠れする中を滑るように降りて行けば予定通り
駐車場わきに飛び出した。時刻は午後3時。登る途中ではもっとかかるかと思ったが、水平移動も多く後半は楽
な歩きができて春山を十分楽しめた一日となった。
Kasaya