昨年は前鬼川と白倉又谷へ連れて行ってもらったのだが,今年もピッコロさんにおねだりして白倉又谷沢オフに参加させてもらうことにした.当日,川上村の道の駅に集合後筏場に向かうも,気温が低いということで急遽行き先を隣の黒石谷に変更.茗渓が軒を連ねるこの界隈でも一番の茗渓と名高い黒石谷に一度は行きたいと思っていただけに,私はこの変更に小躍り.しかし,沢初級者が参加するピッコロさん沢行でこの3級沢を突破できるのかどうか,その結果は読んでのお楽しみ.ちなみに,私はラバーソールの天敵であるヌルヌルの岩に苦しむことになる.
【 日 付 】2016年7月24日(日)
【 山 域 】台高 本沢川流域 大台ケ原周辺
【メンバー】ピッコロ,ケルト,シュークリームほか3名
【 天 候 】曇り時々晴れ
【 ルート 】 黒石谷出会い駐車地 8時過ぎ --- 8:35 入渓地点 --- 8:46 10m斜滝 --- 9:45 第二ゴルジュ入り口 10:20 --- 10:34 末広がりの12m斜滝 --- 11:20 男女滝 --- 12:44 明神滝30m 13:23 --- 14:32 扇滝10m --- 16:36 駐車地
黒石谷出会いには筏場の駐車場管理をしているおじさん夫婦の家がある.このおじさんはもう80歳を優に超えているが,今だに矍鑠としたものである.ピッコロ,ケルトさん夫婦はこのおじさんとは仲良しになっているので,おじさんに断って林道ゲート前など空きスペースに車を置かせてもらう.
沢装束に着替え,レッツゴー.30分ほど舗装された林道を歩き,入渓する.第一ゴルジュを抜けた15m滝の落ち口だった.今日はキャニオニングということで上半身にウエットスーツを着ているので,すでに汗だくだ.沢水に下半身をつけるとすぐに火照った体が冷えて気持ちいい.
気分良く歩いていくとすぐに10m斜滝が登場.体を冷やすためにわざと泳いで取り付く.ぬめっていなければ簡単に歩いて登れる滝なのだが,何せヌルヌルですぐに滑りそう.ピッコロさんがロープを引いてフリーで登っていく.フェルト靴のピッコロさんも慎重だ.メンバーを見てみるとだれもプルージック用のスリングはおろか,確保具を持っていない.さてどうするのかと見ているとロープを持って登りだした.ケルトさんはユマールを持ってきていたので,もう一人の女性(すみません名前を忘れました)にシャントを貸してあげる.女性には優しいシュークリームです.
- 10m斜滝
10m斜滝を越えるとしばらく雰囲気のいい沢歩きスポットが続く.なるほど,美しい谷だねえ.多くのレポには滝のことばかりが書いてあるが,この谷は滝だけでなくそぞろ歩きも楽しい谷のようだ.と言いながら,私も結局滝のことばかり書いてしまうのだが.
次は第二廊下の奥に5mほどの滝をかける場所.ここは少し泳いで右側の岸壁に上がると比較的容易に越えられそうなのだが,岸壁への離水が難しそう.泳ぎ好きのケルトさんが取り付くが難しそうだ.疲れることは一切しない主義の私は最初から諦める.しばらく休憩していると,後続の若者4人組が追いついてきた.どうするのかと見ていると,やはり右岸壁に取り付き,そのまま上がっていった.流石に若者は元気だ.
- 第二廊下入り口
我らのピッコロ隊長は左岸の巻きを選択.一件険しそうだったが,踏み跡があって割と簡単に巻くことができた.その上が末広がりの美しい12m斜滝.ここは流れの右側を簡単に登ることができた.私以外は皆さんフェルト靴なのだが,やはり滑るらしく結構苦労している.
- 末広がりの12m斜滝
その上が大釜を持った8m滝.とても8mとは思えないような豪快な滝だ.ケルトさんが一言,「たろーさんやシュークリームさんはこんな滝も登っていくの?」.ケルトさんは我々のことをスーパーマンのように思っているらしい.「とんでもない.ここは当然巻きでしょう.」ここは右岸を巻いていく.一見険しそうだが,明瞭な踏み跡があるのでそれほど難しくはなかった.
- 大釜を持つ8m滝
次が男女滝と呼ばれる2条の滝.ここは左側の流れの右側をピッコロさんがフリーで登り,皆を引き上げる.やはりぬめるらしく,苦労している.支点をとればもっと安全に登れるのだが,フリーで登るのがピッコロさんのやり方らしい.
明神滝の手前の滝は,ピッコロさんが右側を登ろうとしているが,苦労している.ここはフリーでは難しそうなので,私がカムを二つ使って登りきり,皆を引き上げる.と言っても,皆さんプルージック用のスリングも,確保器も持っていないので,結構苦労した.無事に全員登り切って一安心.
次は豪快に水を吐き出している明神滝30m.ここはどうやって越えるのかと思っていると,大岩の下をくぐって比較的簡単に越えられるらしい.大岩をくぐって右側の岩壁から容易に落ち口に出ることができた.
- 明神滝30m
- 大岩くぐりもあります
最後は扇滝10m.ここは滝の後ろを通り抜けることができる.この滝でしばらく遊んだ後,右岸の杣道を辿って下山する.と言っても,この杣道,いたるところが崩壊しており,結構苦労した.
- 扇滝10m
- 水のカーテンの向こうの美女
今回,図らずも黒石谷の下流域を遡行することができた.突然の行き先変更でまったく予備知識なく入ったのだが,美しい滝が次々とかかり,その間のゴーロ帯も美しく,まったく飽きがこないいい谷だと思った.通常は1泊で抜ける谷らしいので,次に入る機会があれば沢泊で歩いてみたいと思った.ピッコロさん,ケルトさん,参加者の皆さん,ありがとうございました.
昨年は前鬼川と白倉又谷へ連れて行ってもらったのだが,今年もピッコロさんにおねだりして白倉又谷沢オフに参加させてもらうことにした.当日,川上村の道の駅に集合後筏場に向かうも,気温が低いということで急遽行き先を隣の黒石谷に変更.茗渓が軒を連ねるこの界隈でも一番の茗渓と名高い黒石谷に一度は行きたいと思っていただけに,私はこの変更に小躍り.しかし,沢初級者が参加するピッコロさん沢行でこの3級沢を突破できるのかどうか,その結果は読んでのお楽しみ.ちなみに,私はラバーソールの天敵であるヌルヌルの岩に苦しむことになる.
【 日 付 】2016年7月24日(日)
【 山 域 】台高 本沢川流域 大台ケ原周辺
【メンバー】ピッコロ,ケルト,シュークリームほか3名
【 天 候 】曇り時々晴れ
【 ルート 】 黒石谷出会い駐車地 8時過ぎ --- 8:35 入渓地点 --- 8:46 10m斜滝 --- 9:45 第二ゴルジュ入り口 10:20 --- 10:34 末広がりの12m斜滝 --- 11:20 男女滝 --- 12:44 明神滝30m 13:23 --- 14:32 扇滝10m --- 16:36 駐車地
黒石谷出会いには筏場の駐車場管理をしているおじさん夫婦の家がある.このおじさんはもう80歳を優に超えているが,今だに矍鑠としたものである.ピッコロ,ケルトさん夫婦はこのおじさんとは仲良しになっているので,おじさんに断って林道ゲート前など空きスペースに車を置かせてもらう.
沢装束に着替え,レッツゴー.30分ほど舗装された林道を歩き,入渓する.第一ゴルジュを抜けた15m滝の落ち口だった.今日はキャニオニングということで上半身にウエットスーツを着ているので,すでに汗だくだ.沢水に下半身をつけるとすぐに火照った体が冷えて気持ちいい.
気分良く歩いていくとすぐに10m斜滝が登場.体を冷やすためにわざと泳いで取り付く.ぬめっていなければ簡単に歩いて登れる滝なのだが,何せヌルヌルですぐに滑りそう.ピッコロさんがロープを引いてフリーで登っていく.フェルト靴のピッコロさんも慎重だ.メンバーを見てみるとだれもプルージック用のスリングはおろか,確保具を持っていない.さてどうするのかと見ているとロープを持って登りだした.ケルトさんはユマールを持ってきていたので,もう一人の女性(すみません名前を忘れました)にシャントを貸してあげる.女性には優しいシュークリームです.
[attachment=0]P1050018.jpg[/attachment]
10m斜滝を越えるとしばらく雰囲気のいい沢歩きスポットが続く.なるほど,美しい谷だねえ.多くのレポには滝のことばかりが書いてあるが,この谷は滝だけでなくそぞろ歩きも楽しい谷のようだ.と言いながら,私も結局滝のことばかり書いてしまうのだが.
次は第二廊下の奥に5mほどの滝をかける場所.ここは少し泳いで右側の岸壁に上がると比較的容易に越えられそうなのだが,岸壁への離水が難しそう.泳ぎ好きのケルトさんが取り付くが難しそうだ.疲れることは一切しない主義の私は最初から諦める.しばらく休憩していると,後続の若者4人組が追いついてきた.どうするのかと見ていると,やはり右岸壁に取り付き,そのまま上がっていった.流石に若者は元気だ.
[attachment=1]P1050052.jpg[/attachment]
我らのピッコロ隊長は左岸の巻きを選択.一件険しそうだったが,踏み跡があって割と簡単に巻くことができた.その上が末広がりの美しい12m斜滝.ここは流れの右側を簡単に登ることができた.私以外は皆さんフェルト靴なのだが,やはり滑るらしく結構苦労している.
[attachment=2]P1050062.jpg[/attachment]
その上が大釜を持った8m滝.とても8mとは思えないような豪快な滝だ.ケルトさんが一言,「たろーさんやシュークリームさんはこんな滝も登っていくの?」.ケルトさんは我々のことをスーパーマンのように思っているらしい.「とんでもない.ここは当然巻きでしょう.」ここは右岸を巻いていく.一見険しそうだが,明瞭な踏み跡があるのでそれほど難しくはなかった.
[attachment=3]P1050066.jpg[/attachment]
次が男女滝と呼ばれる2条の滝.ここは左側の流れの右側をピッコロさんがフリーで登り,皆を引き上げる.やはりぬめるらしく,苦労している.支点をとればもっと安全に登れるのだが,フリーで登るのがピッコロさんのやり方らしい.
明神滝の手前の滝は,ピッコロさんが右側を登ろうとしているが,苦労している.ここはフリーでは難しそうなので,私がカムを二つ使って登りきり,皆を引き上げる.と言っても,皆さんプルージック用のスリングも,確保器も持っていないので,結構苦労した.無事に全員登り切って一安心.
次は豪快に水を吐き出している明神滝30m.ここはどうやって越えるのかと思っていると,大岩の下をくぐって比較的簡単に越えられるらしい.大岩をくぐって右側の岩壁から容易に落ち口に出ることができた.
[attachment=5]P1050093.jpg[/attachment]
[attachment=4]P1050087.jpg[/attachment]
最後は扇滝10m.ここは滝の後ろを通り抜けることができる.この滝でしばらく遊んだ後,右岸の杣道を辿って下山する.と言っても,この杣道,いたるところが崩壊しており,結構苦労した.
[attachment=6]P1050108.jpg[/attachment]
[attachment=7]P1050117.jpg[/attachment]
今回,図らずも黒石谷の下流域を遡行することができた.突然の行き先変更でまったく予備知識なく入ったのだが,美しい滝が次々とかかり,その間のゴーロ帯も美しく,まったく飽きがこないいい谷だと思った.通常は1泊で抜ける谷らしいので,次に入る機会があれば沢泊で歩いてみたいと思った.ピッコロさん,ケルトさん,参加者の皆さん,ありがとうございました.