【 日 付 】2011年6月16日(木)~18日(土)
【 山 域 】 九重連山
【メンバー】カミサン
【 天 候 】雨時々曇り
【 ルート 】
1日目
常滑7:32++8:05名古屋8:20==11:32ポートピアホテル—市民広場++神戸空港14:55>>16:00熊本空港==大津町内泊
2日目
大津==長者原10:00—11:35雨ヶ池越—12:45坊がつる—13:00法華院温泉山荘泊
3日目
法華院温泉山荘7:15—雨ヶ池越—10:00長者原==熊本空港16:35>>17:35神戸空港++三宮19:15==22:29名古屋++常滑
【交通宿泊費】(二名合計)
名神高速バス往復 名古屋~三宮 11,000円
ポートライナー 市民広場~神戸空港 480円
スカイパックツアー 神戸~熊本(1泊朝食付) 28,400円
レンタカー オリックス軽自動車2泊3日 7,277円
ガソリン代 1,450円
ポートライナー 神戸空港~三宮 640円
法華院温泉山荘1泊2食 17,000円
合計 (二名分) 66,247円
JALがおかしくなってから競合路線の減るANAの料金設定が強気になってきたようだ。そんな中、SKY(スカイマークエアライン)が一人気を吐いている。採算度外視の5800円という航空運賃も2ヶ月前の10分間で売り切れるという人気のよさである。
実は震災直前の谷川岳の計画を羽田~中部国際空港を飛行機で5800円でやろうと思っていた。残念ながら今ではやはり乗客が見込めず早くも廃止路線となってしまった。
中部空港からのスカイマークは札幌、那覇の2路線が運行中でいずれも最安価格は5800円である。羽田、神戸は各地に路線があるので、こちらへ高速バスで移動してでもかなりお値打ちな料金設定が出来ると思う。今回はこのスカイマークエアラインを使った、関連会社のスカイパックツアーで神戸~熊本ビジネスホテル泊往復14,200円/人を利用してみた。
ちなみに格安航空会社のことをL.C.C.(Low Cost Carrier)というらしい。
今回は珍しく女房との二人旅である。以前見た平治岳や大船山のミヤマキリシマが忘れられなくて、女房と一緒に見たくなった。ヤブコギネットも夫婦のレポがないのでたまにはこんなレポもお許しいただきたい。
熊本地方は前日からの活発な梅雨前線の影響で避難勧告が出るぐらいの雨が降っていた。大津駅前ホテルルートインを出る頃には雨も小康状態で、当初の計画の牧ノ戸峠~久住山中岳~法華院温泉山荘を決行するかどうか迷いながら車をやまなみハイウェイへと走らせた。
やがて霧なのかガスなのかわからないがあたりが真っ白けになってしまって、10m先の車がわからない。モチベーションはドン下がりで牧ノ戸峠に着けば、それでも車が15台ほど。
平日のこんな天気でも久住山を目指す登山者が多いのは、やはりわずかな望みをかけてミヤマキリシマを見たいという一心がそうさせるのだろう。
僕といえば今回は女房がいるのであっさり長者原からのピストンに転進することにした。無理をすると次回に影響するからだ。それに山頂は間違いなくガスの中で展望は望めないと判断したからである。
明日よければ登頂しようと心に秘め、長者原の駐車場に車を止めた。
- 長者原を行く
長者原は標高1000m。牧ノ戸峠と長者原の標高差は300mぐらいだったが、峠と比べてこの視界のよさはいったいなんなのだ。良いといっても150mほど上の山腹には一面幕で下ろしたようにガスがかかっている。厚い雲が高度1200mぐらいで停滞しているようだ。
長者原の広い湿地帯に感動しながら木道を行けば、やがて山道と変わる。女房にダブルストックを取られてしまったので、適当な枝を拾って杖にする。もう、杖が手放せなくなってしまった。ヒザはいつもどおりシクシクしだした。
ところどころエゴの花で真っ白になった道に「雪みたいだね。」と話しながら行く。落ちた花が美しさを放つのもまた感慨深いものがある。
土石流でえぐられた谷に沿って登り、女房のリクエストで30分に1回ぐらい休憩をとる。前をいく女房の影に気づいて空を見上げれば雲が切れてきた。
道が平坦になった頃一気に視界が開けた。雨ヶ池に到着だ。池の向こうにはお目当てのミヤマキリシマで燃える平治岳が見えた。これが見たかった。
池と山とミヤマキリシマの調和に感動しながら、わずかな晴れ間に感謝する。
- 雨ヶ池より平治岳
そして雨ヶ池越の平坦部分が終わる頃、切り開きから今度は坊がつると大船山がくっきりと見えた。これまたすばらしい景色だ。大船山山頂部もピンク色だ。
- 坊がつると大船山
道は下りにかかり、やがて坊がつるへと下っていく。少ししか知らない「坊がつる賛歌」の同じところを何度も歌う。「ぼうがつる~~♪」
ズルズルと杖を引きずりながら広い道を歩く。
- 坊がつる
13時に法華院温泉山荘に着いた。受付開始は14時からということなので、さっそく温泉につかる。
また雨が降り出した。さあ、やることがないので飲んで寝る、風呂はいるを朝まで数回繰り返した。
明日の登頂は天気予報でこれまたあっさりあきらめて、朝食を頼んだ。
朝起きればザーザー雨が降っている。登山客は団体の20人を含め60人ぐらい。牧ノ戸峠から長者原までは以前のときも日帰りだったぐらいで、ここに泊まっている人は平治岳、大船山を一日余分にかけてめざすのか、まったり登山の人のどちらかだと思う。
僕らは昨日の夕刻時点で完全にまったり登山になってしまった。久住山へは向わず、長者原へピストンすることにしたのだ。
山荘を出てあたりの山々を見渡せば、山の上半分には雨雲がかかっている。まあいいかっ。
帰路は多くの登山者とすれ違う。さすがミヤマキリシマで有名な山だけのことはあって、何人かに「ミヤマキリシマはどうですか?」と聞かれた。みなさん狙いは同じなのだ。
時々暴風雨の気配を感じさせる天気の中、ゆらゆら下って長者原に着いた。
今回は僕にとってはハイキングだったが、山をやらない女房にとっては間違いなく登山だったかもしれない。
長者原から筌の口温泉へ向う。
ひなびた町営の温泉は鉄分が多く結晶だらけの浴槽いで汗を流し熊本空港へと向う。
揺れに揺れた飛行機でヒヤヒヤしながら神戸に着けば、そこはなかなかハイカラな都会で、ポートライナーが無人で運行していたりしてびっくりする。きっと垢抜けた人ばかり住んでいるんだろう。
名古屋に着けばネオンが少ないと思うのは僕だけだろうか。そりゃぁ100万ドルの夜景には到底かなわないか。
今度こそ女房と二人で久住山へ登頂しようと思う。さあ、格安をまた探すことにしよう。
おお、大事なことを書き忘れていた。スカイマークのスッチーのことだ。
制服は濃紺のポロシャツ。器量はJAL,ANAと変わらない。要するに気さくにお話しやすかったっす。清楚な感じがおじさんには好感度抜群でした。
JAL,ANAだとちょっと声もかけにくいでしょ。SKYのファンになりそうです。
つう